穴熊に対して振り飛車が動く展開


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3八飛とした局面。ソフトの評価値+118で互角。

2八の飛車が▲3八飛とした形ですが、4八の角と3八の飛車が接近して部分的にはあまりいい形ではありません。

▲4八角は▲7七角~▲5九角~▲4八角というルートで配置されたのですが、先手のイメージとしては5七の銀を▲6八銀と引いて次に▲5七角と上がるイメージです。

▲6八銀と引いた形は次に▲7九銀右とすれば松尾流穴熊が完成します。

また▲5七角という形は4六の地点を補強しているのと同時に、後手の形によっては▲2四歩△同歩▲3五歩△同歩▲同角と角を活用する狙いがあります。

昔は▲5九角と引けば▲2六角と上がるか▲3七角と上がるかがほとんどでした。

後手の銀が△4四銀型であれば▲2六角と上がり、△5四銀型であれば▲3七角と上がるのが多かったです。

その方が居飛車が組みやすいという当時の理解でしたが、現在はどうかは分かっていません。

分かってないというのは、専門誌を読んでないので文章として理解していないということです。

対局中は▲4八角と上がったのは将来的に▲5七角としたかったので、▲2六角や▲3七角は考えませんでした。

▲3八飛としたのは次に▲3五歩の狙いですが、この瞬間に後手から△6五歩と動いてくるのが気になっていました。

△6五歩▲同歩で、ソフトの評価値+188で互角。

この手順は△6五歩に▲同歩と取った形で、後手は角道が通って△6五桂のような手が生じます。

5七の銀がいなければ△4六歩▲同歩△同飛のような筋がありますが、この形は7三の桂馬がいなければ▲3七角の切り返しがあるので、ちょっとした形の違いで全く違う展開になります。

また、将来的に△4六歩▲同歩という形は、△8八角成▲同金△4七銀のような筋もあります。

そのような意味で、ここはうまく指せば技がかかりやすいとも言えますので、先手とすれば後手の手にのって対応するしかありません。

▲6五同歩以下△4六歩なら▲同歩△8八角成▲同金△4七銀▲2八飛△4八銀成▲同飛△6五桂▲6六銀で、ソフトの評価値+464で先手有利。

この手順は△4六歩に▲同歩と取った形で、以下後手は△8八角成~△4七銀と動いてきます。

先手の穴熊の銀を取ったことで穴熊が少し薄くなる展開で、先手としても少し嫌なところはありますが、▲6六銀とした形は先手が少し指せているようです。

▲6五同歩以下△4六歩▲同歩△6五桂▲6六銀△6四歩▲3七角△6六角▲同金△5七銀▲6五金△同銀で、ソフトの評価値+212で互角。

この手順は△6五桂に▲6六銀と逃げた手に△6四歩と辛抱するのが、桂馬にひもとつけると同時に玉のコビンのあきを消す手になります。

▲3七角は△4六飛の狙いを消した手ですが、玉のコビンがあいていると△4六飛には▲3七角の切り返しがあります。

▲3七角で後手に有効な手がないように見えても△6六角~△5七銀がうるさいです。

狙いは単純ですが、▲6七金引とすると△4六銀成と角を攻める筋があります。

よって▲6五金として△同銀でどうかという展開です。

お互いに手が広いところで、本来だったら▲3八飛と指す形ではこのあたりの数手は調べておいた方がいいのかもしれません。

実戦は▲3八飛に△4四角で、ソフトの評価値+118で互角。

この手はあまり時間を使わずに△4四角と上がってきました。

動く手はあったのかもしれませんが、穴熊相手に動くのは危険と思ったのかもしれません。

△4四角は自分の使っているソフトの候補手にも上がっており、▲3五歩△同歩▲同飛を防ぐ手で、▲3八飛に△4四角はひとつの形とも言えそうです。

△4四角以下▲6八銀△4六歩▲同歩△6五歩で、ソフトの評価値+171で互角。

▲6八銀は後手が△4四角としたことで、△4六歩▲同歩△同飛がなくなったので▲6八銀とすることができます。

このような細かいところのやりとりは、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展でよくありそうで、少しでも局面のポイントを掴みたいなと思っています。

穴熊に対して振り飛車が動く展開が参考になった1局でした。