上図は、先後逆で後手横歩取りからの進展で▲3四銀と打った局面。ソフトの評価値-160で互角。
駒割りは角と銀の交換で後手が少し駒得していますが、後手の飛車がやや狭く狙われやすい形なのでいい勝負のようです。
対局中は飛車の活用は難しいかなと思っていましたが、△1三飛と逃げました。
実戦は△1三飛▲2五桂△1二飛▲3三桂成△5四角で、ソフトの評価値+267で互角。

この手順は飛車が逃げる展開ですが、△1三飛はほとんど時間を使わずに指しました。
先手の▲2五桂~▲1三桂成は予想通りの手でしたが、△5四角と打ってもあまりたいしたことがないように思っていました。
△5四角には▲5六飛くらいでまた後手の指し手が難しいようで、いまひとつはっきりしません。
先手の攻め駒も決して多くはありませんが、後手は飛車が使えていない形なので手が限定されそうです。
△1三飛では△4四桂がありました。ソフトの評価値-73で互角。

この手は飛車取りなのに△4四桂と飛車取りに打つ桂馬で、少し見えづらいです。
飛車取りの▲3四銀なので飛車が逃げる手を考えるのが自然ですが、この瞬間に桂馬を使って先手の対応を見ようという手です。
横歩取りの将棋は飛び道具である飛車や角や桂馬を活用する展開が多くなります。
△4四桂に▲2三銀成なら△3六桂▲同歩△2三金▲2一飛△2二角▲3四桂△8八角成▲同金△3四金▲3一飛成△7九飛で、ソフトの評価値-102で互角。
この手順は▲2三銀成から飛車の取り合いですが、▲2一飛以下の後手の指し手が結構難しいです。
薄い玉で相手の持ち駒に飛車があるので、後手は受け方を間違えるとすぐに寄り筋になってしまいます。
▲2一飛は▲2三飛成の狙いのほかに▲1一飛成や▲3一飛成もあります。
これを同時に受けるのは2二の地点に駒を打つ銀か角になりますが、角という駒は攻防に利く駒なので△2二角がいいようです。
△2二角には▲3四桂と角取りに打つ手があり、△同金なら▲2二飛成で角が取られてしまいます。
▲3四桂には△8八角成が角の効果で▲同金に△3四金と桂馬を取ります。
この瞬間は角と銀桂の2枚替えで後手がうまく処理したようでも、▲3一飛成に対する後手の指し方がまた難しいです。
▲3一飛成に△6二玉の早逃げが浮かびますが、▲4二龍の王手が意外とうるさいです。
▲4二龍に△5二銀なら▲5四桂で、ソフトの評価値+99993で先手勝勢。
▲5四桂に△同歩なら▲5三角で詰みです。
▲5四桂に△7一玉なら▲6二角△同金▲5一龍△6一金▲6二桂成で詰みです。
▲4二龍には△7一玉でどうかという展開になりそうです。
玉の早逃げでなくソフトは▲3一龍には△7九飛の攻め合いを推奨しており、このあたりは攻めるか受けに回るかの判断は難しいです。
△4四桂に▲3五飛なら△2六飛▲2七歩△7六飛▲7七銀△7四飛で、ソフトの評価値-89で互角。
この手順は▲3五飛と飛車が4段目からそれたことで△2六飛と活用する形になりました。
以下▲2七歩には△7六飛として歩を2枚補充する形で△7四飛と引きます。
この展開は抑え込まれそうな飛車が2筋から7筋に活用できて、歩を2枚持ち駒にすることができたので気分は悪くないです。
△4四桂に対して全く違う展開を調べてみましたが、どちらかというと飛車交換になる展開が後手としては力量が問われるような形になりそうです。
横歩取りを指す以上は、薄い玉でもなんとかしのげるような受けの技術が必要なようです。
桂馬を打って狭い飛車を活用するのが参考になった1局でした。