中盤入り口の難所の指し方

上図は、先後逆で角換わりから先手早繰銀からの進展で▲8八歩と打った局面。ソフトの評価値-305で後手有利。

後手が△8六歩と歩を取った手に▲8八歩と打ってきました。

駒の損得はなく先手からは▲7一銀や▲3三歩のような手ががあるので、後手はここの指し手が難しいと思っていました。

後手から厳しく攻めると反動もきついので、そのあたりのバランスを考えながら指すしかないとも思っていました。

ソフトは互角に近い評価値ながらも後手有利を示していますが、対局中はそのような感覚は全くありません。

実戦は△3六歩▲4五角△2四銀▲3六角で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順の△3六歩は持ち駒に歩が入れば△3七歩成▲同桂△3六歩のような狙いが生じますが、現状は持ち駒に歩はなくなりましたのですぐにはこの筋は生じません。

また△3六歩は△5五角と打つような含みもありますが、すぐに成立するかどうか不明です。

△3六歩に▲7一銀なら△8一飛▲6二銀成△同玉で、ソフトの評価値-340で後手有利。

△3六歩に▲3三歩なら△同桂▲3四歩△4五桂で、ソフトの評価値-334で後手有利。

これらより△3六歩に▲7一銀や▲3三歩は先手が指しにくいようです。

先手は▲4五角と打ってきましたが、指されたときはうまい手だと思いました。

▲2三角成が狙いですが後手の受け方が難しく、ここで受け方を間違うと不利になるので慎重になります。

5分位の長考で△2四銀と打ちましたが、この手は自分でもよく指せたなと思いました。

自分はよく受けが必要な時でも受けずに何か切り返すような手がないかなどと考えて、中途半端な指し手を選択して相手に一気に攻められてボロボロになるということが多くありました。

△2四銀はソフトの推奨手だったので、持ち時間の3分の1を使って考えた効果があったようです。

△2四銀で踏ん張ったのは大きく以下▲3六角の局面がどうかという形です。

▲3六角に実戦は△8五飛で、ソフトの評価値+38で互角と進みましたが、△8五飛では△5四歩で、ソフトの評価値+24で互角も有力でした。

このあたりの自分の指し手は、自分の実力以上の指し手が選択できたので満足しています。

なお最初の局面図の△3六歩では△6五桂がありました。ソフトの評価値-230で互角。

この△6五桂は対局中に少し浮かびましたが、7三の地点に空間があくのは将来狙われやすいので危険かと思い選択できませんでした。

△6五桂に▲7一銀なら△8一飛▲6二銀成△同玉で、ソフトの評価値-333で後手有利。

この手順は後手は1段飛車で受けに利いているので悪くないです。

△6五桂に▲6六銀なら△8七銀▲5五角△3三角▲同角成△同桂▲5五角△7八銀成▲同玉△8五飛▲5八金△6一玉で、ソフトの評価値-503で後手有利。

この手順は▲6六銀と逃げる手には△8七銀と打つのが継続手で、▲同歩なら△同歩成で後手の攻めが早くなります。

▲5五角は攻防の角で次に▲6五銀△同歩▲8二角成と▲1一角成のような狙いですが、後手は△3三角と打って▲1一角成の筋を消します。

角交換後に再度▲5五角と打つ手には△7八銀成~△8五飛として、次に△5七桂成▲同銀△5五飛のような狙いがあります。

▲5八金の受けには△6一玉が少し浮かびにくいですが、6三の銀と6二の金の守りに玉を近づけて相手の大駒から少しでも遠ざけるという手のようです。

攻めばかり意識するのでなく、△6一玉などの手が浮かべば将棋の幅も広くなりそうです。

中盤入り口の難所の指し方が参考になった1局でした。