攻められる前に先に受けに回る


上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△1二飛とした局面。ソフトの評価値+55で互角。

▲6六角と打った手に2二の飛車が△1二飛とした形です。

駒割りは角銀と飛香の交換でいい勝負のようですが、実戦的には後手に龍を作られており先手は歩切れなので先手が少し指しにくいかもしれません。

後手は高美濃でしっかりしており、先手に飛車がないので当分攻めに専念できそうです。

対局中は、相手の1二の飛車を攻めて6六の角を働かせたいと思っていました。

実戦は▲2四歩△同歩▲2三銀△7五歩で、ソフトの評価値-287で互角。

この手順の▲2四歩~▲2三銀ですが、▲2三銀は少し重たい手なので後手は△6二飛と逃げる手もあるかと少し気になっていました。

▲2三銀△6二飛▲1一角成△7五歩▲6六馬△7六歩▲同馬で、ソフトの評価値-225で互角。

後手は▲2三銀に△6二飛もあったようですが、実戦は飛車を逃げずに△7五歩と突いてきました。

6五に桂馬がいて1九に龍がいるので先手としても相当嫌な筋です。

先手は持ち駒に安い駒がないので、後手の1九の龍の利きを止めることができません。

△7五歩に▲同歩なら△7六香▲5八金△7八香成▲同玉△7七歩で、ソフトの評価値-1796で後手優勢。

この手順は▲7五同歩とすると△7六香と7六の空間に香車を打たれるのが厳しく、▲6七金と逃げても△6九龍が厳しいです。

△7五歩に▲同角なら△7七歩▲同桂△7四香▲6六角△7六香で、ソフトの評価値-1036で後手優勢。

この手順は▲7五同角には△7七歩▲同桂として、いつでも△7七桂成ができる形にして△7四香~△7六香で攻め駒を増やすことで後手優勢です。

△7五歩に▲6七銀なら△7六歩▲同銀△6九龍で、ソフトの評価値-691で後手有利。

この手順の▲6七銀は△7六歩に▲同銀とする受けですが、△6九龍とされると▲6七歩には△7四香が厳しく▲6七角と受けるようでは全く冴えません。

これらより先手は受けても仕方ないので▲1二銀不成としますが△同香で、ソフトの評価値-83で互角。

先手は飛車を取れるのはそれなりに大きいのですが、後手の持ち駒に銀が入ったことで攻めに厚みがでてきそうなので先手は受けがまた大変です。

先手が▲2四歩と攻め合いにいくのは、逆に反動がきついのであまりいい手順ではなかったようです。

対局中は△7五歩と突かれて少し指しづらいなとは思っていましたが、▲2四歩~▲2三銀以外の指し方が浮かびませんでした。

▲2四歩では▲5八銀がありました。ソフトの評価値+95で互角。

この▲5八銀はやや遊んでいる4七の銀を受けに使う手で、次に▲6七銀右とすると6筋と7筋が手厚くなります。

こちらが攻める前に先に受けに回って相手の手に備えるという感覚です。

▲5八銀に△7五歩なら▲同角△7七歩▲6七金△7三香▲6六角△5五歩▲同歩△3五歩▲同歩△3二飛▲9五歩で、ソフトの評価値+318で先手有利。

この手順は△7五歩には▲同角と取って△7七歩に▲6七金とかわすのが少し気がつきにくいです。

▲6七金で▲7七同桂は△7四香▲6六角△7六香で、ソフトの評価値-592で後手有利。

よって▲6七金としましたが、後手は香車と歩では意外と手がありません。

また先手は▲5八銀と引いたことで将来▲6九歩と打って龍の利きを止めることが可能になりました。

地味ながら▲5八銀と辛抱する手は、自玉の耐久性が高くなって粘り強い手だったようです。

攻められる前に先に受けに回るのが参考になった1局でした。