香車の受けで相手の攻めを遅らせる

上図は、先後逆で後手横歩取り△8四飛型からの進展で▲2五角打とした局面。ソフトの評価値-178で互角。

対局中は相手の方が持ち駒の角を持った時に▲3五角と打たれてまずいなと思っていたのですが、▲2五角打だったので全く考えていませんでした。

4三の地点を受けるのは少し重たいかと思って△6三玉と早逃げをしましたが、これがよくなかったようです。

実戦は▲2五角打以下△6三玉▲4三角成△5二香▲2三飛で、ソフトの評価値+510で先手有利。

この手順は4三の地点は放棄して△6三玉として▲4三角成に△5二香と受ける形です。

先手の2枚の角が働いてきましたが、△5二香と受けて耐えていると思っていました。

△5二香に▲2三飛が見えてなかったのですが、これがいい手だったようです。

次は▲5二馬までの詰めろなので実戦は△3三金と受けましたが▲同馬△同歩▲同飛成△5三銀で、ソフトの評価値+449で先手有利。

実戦的には△5三銀と打った局面もそれなりに大変だったのですが、△5三銀に▲5九金打と先に受ける手があって△3八桂成が少し甘くなったようです。

先手に桂馬を渡すと▲4五桂のような手があるので、△3八桂成はしづらいところがあります。

後手が実戦の手順が少し損だったのは先手の龍と角が働く展開になり、後手玉はプレッシャーが大きくなったようです。

△6三玉では△4二香がありました。ソフトの評価値-240で互角。

この手順は△4二香と安い駒を守りに使って4三の地点を受ける手です。

先手は香車を持っていてもあまり攻めに使うところがなかったので、△4二香と打って自陣を固めるのは有力でした。

後手としては△3八桂成▲同金△同龍の攻めが間に合えば理想的な展開になります。

それまでに後手玉が耐えられるかどうかという形です。

△4二香に▲2三歩成△3八桂成▲3二と△4九成桂▲同玉△3八金▲5八玉△4八金▲6八玉△8六銀で、ソフトの評価値-3786で後手勝勢。

この手順は▲2三歩成はさすがに甘い手で、△3八桂成~△4九成桂が間に合ってきます。

△4二香に▲2二飛なら△6三玉▲3二飛成△3八桂成▲同金△同龍▲4二龍△4九銀▲6八玉△4八龍▲7七玉△8五金▲4三龍△7四玉▲5六角△8四玉で、ソフトの評価値-99975で後手勝勢。

この手順は▲2二飛にそこで△6三玉と早逃げをする手で、4二に香車がいるので▲4三角成からの攻めが緩和されています。

▲3二飛成から攻め合いにいっても△3八桂成~△4九成桂の攻めの方が厳しいです。

△4二香に▲4六飛なら△3八桂成▲4三飛成△同香▲同角成△6二玉▲6一馬△同銀▲同角成△同玉▲6三銀△4八成桂で、ソフトの評価値-99982で後手勝勢。

この手順は▲4六飛として▲2六飛と4三の地点に殺到する狙いですが、△3八桂成に▲4三飛成は少し無理のようです。

△4二香に▲4六飛なら△3八桂成▲4三角成△同香▲同飛成△6二玉▲3八金△同龍▲3二龍△6三玉▲7五桂△7四玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△3八桂成に▲4三角成ですが、これも少し無理のようです。

△4二香に▲3一飛なら△3八桂成▲同金△同龍▲3二飛成△4九銀▲6八玉△4八龍▲7七玉△8五金▲4二龍△6三玉▲4三龍△7四玉で、ソフトの評価値-1228で後手優勢。

この手順も先手が飛車を働かせて何とか後手玉に迫る形ですが、後手の攻めの方が早いようです。

これらの手順より△4二香と打って相手の攻めを遅らせるのがよかったようです。

香車の受けで相手の攻めを遅らせるのが参考になった1局でした。