うるさい攻めの受け方


上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△6五桂と歩を取った局面。ソフトの評価値+288で互角。

駒の損得はなくいい勝負のようです。

△6五桂が銀取りなので先手も受け方が少し迷う局面です。

普通は守りの銀と攻めの桂馬の交換は、攻めの桂馬の方が駒得で得をするというイメージがあります。

安い駒で相手の守りの金駒と交換するのは、相手の守りが薄くなるので攻めの方が得をするという考えです。

そのような意味で金駒を逃げたくなるのですが、局面によってはおかわりの攻めがあるケースがあります。

本局がそのようなケースで先手は対応があまりよくなかったようです。

実戦は▲8八銀△7七歩▲同桂△同桂成▲同銀△7六歩で、ソフトの評価値+173で互角。

この手順は▲8八銀と引いたのはあまりいい感触ではなかったのですが、△7七歩と打ってきました。

局面によっては△7七歩には▲8七金のように桂馬の交換に応じないような指し方もあるのですが、7七に攻めの拠点の歩が残っていると将来流れ弾にあたる可能性ありますのでどこかで7七の歩を取ることになりそうです。

しかしその手順が回ってこないと、終盤まで7七に歩が残る形になり危険な形です。

よって▲7七同桂と取りましたが、桂馬の交換後に△7六歩と打ってきました。

これが後手のうるさい攻めで、▲同銀でも▲8八銀でも△6六桂があります。

また▲6六銀には△3三角がありこれには▲4三歩のような切り返しもありますが、飛車と銀の両取りなのでうまく対応しないと先手の駒損が大きくなります。

これは後手のおかわりの攻めがうまくいったケースで、できれば先手はもう少しうまい対応がしたかったです。

対局中はあまり冴えないなと思っていましたが、他の手が見えませんでした。

▲8八銀では▲4三歩がありました。ソフトの評価値+322で先手有利。

この手は▲4三歩の王手ですが、この手が意外とうるさいようでした。

▲4三歩に△3三玉なら▲5一角△4三玉▲7三歩成△6一金▲6五銀△同歩▲4四歩△同玉▲5六桂で、ソフトの評価値+1700で先手優勢。

この手順は△3三玉で飛車取りになるので先手は少しはっとしますが、▲5一角~▲7三歩成がありました。

▲5一角に後手の受けが難しいようです。

▲4三歩に△3一玉なら▲4二角△4一玉▲4四桂で、ソフトの評価値+1070で先手優勢。

この手順は先手の角と桂馬で相手の玉が攻められる形で、後手は受けが難しくなります。

▲4三歩に△4一玉なら▲4四桂△7七桂成▲同金△2三銀打▲3二桂成△同玉▲2九飛で、ソフトの評価値+1284で先手優勢。

この手順は△4一玉にも▲4四桂が継続手のようで、安い駒で相手の金駒を攻めるというのが攻めのコツのようです。

▲4三歩に△5一玉なら▲7一角△9二飛▲4四桂△2三金▲同飛成△同銀▲5二金△同飛▲同桂成△同玉▲4二飛△6三玉▲6二角成△7四玉▲7三馬△同玉▲7四歩△同玉▲7二飛成△7三歩▲8五金まで詰みです。

この手順はうまくいきすぎですが、△5一玉には▲7一角から一気の寄せの筋がありそうです。

▲4三歩に△同玉なら▲4四歩△3三玉▲2九飛△8一飛▲4五桂で、ソフトの評価値+762で先手有利。

この手順は▲4三歩に△同玉なら▲4四歩と叩く手で、それだけで後手玉は結構嫌な形になります。

よって▲4三歩に△同銀が自然なようです。

▲4三歩に△同銀▲5五桂△7七桂成▲同金△2三歩▲2九飛で、ソフトの評価値+358で先手有利。

この手順は△4三同銀とさせて▲5五桂と攻めの拠点を作る手で、以下△7七桂成▲同金2三歩▲2九飛で先手は1段飛車の形にして自玉の受けに使う形です。

先手としてはおかわりの受けをしないようにして、どこかで反撃の筋を作るのがいいようです。

うるさい攻めの受け方が参考になった1局でした。