後手の手に応じて銀を活用する


上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀型の超速からの進展で▲3九飛とした局面。ソフトの評価値+189で互角。

後手の6三の銀が浮いているのは少し違和感がありますが、▲6八金上と仕掛けを1手待ったために後手も△6三銀として△5四銀を狙う形になりました。

△5四銀の形だと先手が仕掛けにくくなるので、△6三銀に先手が▲4五桂から仕掛けて以下桂馬の交換になりました。

局面図は2九の飛車を▲3九飛として次に▲3五歩の狙いですが、ここで後手に色々な手がありそうです。

実戦は△4二金▲3五歩△同歩で、ソフトの評価値+189で互角。

この△4二金はソフトの推奨手だったようで、自分はあまりこの手を知りませんでした。

先手の3筋にいる飛車から1つ横に移動して受ける手ですが、居飛車側からすると少し浮かびにくい手です。

振り飛車特有の手という感じで、手番が回ってきても攻めるというより1手早めに受けるという感覚です。

後手の手番で自分が気にしていたのは2つありました。

1つは△4二金で△5四桂です。

△4二金で△5四桂なら▲5五銀左△4六桂▲同銀で、ソフトの評価値+159で互角。

この手順の△5四桂の銀の両取りはすぐに見えそうな手です。

普通は銀と桂馬の交換は銀の方が得なので先手は少し駒損になります。

△5四桂には▲5五銀左とするのが盲点で、△4六桂に▲同銀とします。

6六にいた銀が持ち駒の桂馬になったような形ですが、6六の銀を盤上からなくして角の利きを通すという発想です。

自分は最初に△5四桂には▲5五銀右なのかと思っていましたが△6六桂▲同銀で、ソフトの評価値+93で互角。

この形は先手が3筋から動きにくくなったのと、6六の銀がいるので7七の角が使いづらいということです。

金駒は玉の近くにいる方が受けに役立っているのですが、▲6六銀になったことで先手の飛車と角が働きにくくなったので少し評価値が下がったようです。

▲4六銀となった形は先手の角道が通って将来▲3五歩や▲7五桂の筋があるので、先手まずまずのようです。

もう1つは△4二金で△8四桂です。

△4二金で△8四桂なら▲7七銀で、ソフトの評価値+176で互角。

この△8四桂は振り飛車の常套手段で、先手は▲6八金上の形をとらえています。

次に△7六桂の両取りがありますので先手は受けることになりますが、▲7七銀と引くのが手堅いです。

▲3七銀型の超速は2枚の銀が前進するというイメージがありますが、後手の指し手によっては▲7七銀と引いて使うというのもあるようです。

▲7七銀と引いても▲3五歩のような狙いは残っているので、まずはしっかりと玉を固めるのが大事なようです。

▲7七銀に△5六歩なら▲同歩△同飛▲5七歩△5一飛▲7五歩△7二金▲8六歩△5五銀▲9五歩△4六銀▲同歩△9六桂▲同香△9五歩▲同香△同香▲9七歩で、ソフトの評価値+65で互角。

この手順は後手は5筋の歩を交換して△5六飛の形は次に△7六桂がありますので▲5七歩と受けます。

以下先手は▲7五歩~▲8六歩として後手の桂馬を取りにいく形で、後手は△9六桂から暴れてきますがいい勝負のようです。

▲7七銀に△2四角なら▲2五歩△1三角▲1五歩△同歩▲3五歩で、ソフトの評価値+197で互角。

この手順は△2四角と3五の地点を補強した手には、▲2五歩~▲1五歩とする手があり、△1五同歩に▲3五歩と突くのが自分にとって初めて見るような手順で驚きました。

▲3五歩に△同歩でも△同銀でもこの瞬間に▲1五香とする意味で、なかなか面白い手順です。

よくある△1三角の形で▲1五歩△同歩▲同香△4六角▲同歩△1五香は、角と銀香の交換の2枚替えで先手が失敗です。

▲7七銀に△7二金なら▲6六歩△2四角▲8六歩△7四銀▲6七金直で、ソフトの評価値+222で互角。

この手順は△7二金には▲6六歩~▲8六歩として後手の桂馬を取りにいく手で、以下△7四銀に▲6七金直と上部を手厚くして対抗する手で手が広いです。

どの手順も趣が違いますが自分にとってプラスになりました。

後手の手に応じて銀を活用するのが参考になった1局でした。