駒を入手して即詰みを狙う


上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△4六桂と打った局面。ソフトの評価値+2118で先手勝勢。

▲5五桂と打った手に△4六桂と打ってきました。

△4六桂は次に△5八桂成以下の詰めろなので先手もここは難しいです。

後手玉に即詰みはありませんので、先手は詰めろを消すことになります。

評価値は大きく先手勝勢になっていますが、この局面での正解は1つだけのようでそれ以外が大きく評価値が下がるようです。

将棋の終盤ではたまにこのような現象があり、そのような意味でこの局面の難易度は高いようです。

自玉を少しでも安全にして戦いを先延ばしにする気持ちもよく分かりますが、将棋は踏み込むチャンスがあるときに踏み込まないとだんだんもつれてきます。

人間の感覚ではまだ難しいと思っても、棋力の高い人やソフトが見ると局面にはかなり差があるようです。

実戦は△4六桂以下▲4七銀△5五銀▲4六銀△7七金で、ソフトの評価値-830で後手有利。

対局中はこれで先手が詰めろを消して危機を脱出したのかと思っていましたが、これが全くの見当違いで以下△7七金とされて後手有利になりました。

昔の将棋は終盤は手が広いもののおおむね正着に指せるという前提で序盤と中盤に時間を使っていたイメージがありますが、最近は終盤でも結構難易度が高いように感じています。

そのため終盤に持ち時間を少しでも残しておきたいという気持ちがあるのですが、残念ながら序盤と中盤でやり損なうと終盤で時間を残してもあまり意味がないようなこともあり、なかなか難しいです。

終盤で短い時間でも精度のいい手を選択できるようになればいいのですが、現実は大変なのでこのあたりは場数を踏んでいくしかなさそうです。

▲4七銀では▲8七銀がありました。

▲8七銀△同飛成▲4三桂成△同玉▲3五桂△同歩▲3四銀で、ソフトの評価値+2725で先手勝勢。

この手順は▲8七銀~▲4三桂成と金を2枚入手してから▲3五桂と玉のコビンをあける手です。

▲3五桂に△5二玉で後手玉は即詰みはなさそうですが、▲4三角~▲8七角成で自玉が安全になります。

この筋は敵陣だけでなく自陣も見ていないといけないので、盤面全体を見る必要があります。

▲3五桂には△同歩としますが、そこで▲3四銀がありました。

▲3四銀に△5二玉なら即詰みはありませんが、▲4三角~▲8七角成があります。

▲3四銀に△4二玉なら▲2二飛成△同角▲4三銀△5一玉▲5二金△同金▲同金△同玉▲4三角△6二玉▲7三金△7一玉▲7二金打まで詰みです。

この手順は▲2二飛成として銀を補充する手がぴったりで以下即詰みです。

よって▲3四銀には△同玉とするしかなさそうです。

▲3四銀△同玉▲4五金で、ソフトの評価値+99989で先手勝勢。

この手順は△3四同玉には▲4五金と金を使って形を決める手がありました。

ぱっと見で5段目に金を使うのはもったいないような感じもしますが、これでも駒が足りているようです。

▲4五金以下△4三玉▲3四角△3二玉▲2二飛成△同玉▲2三銀△1三玉▲1二銀成△同玉▲2三金まで詰みです。

この手順は▲2二飛成で持ち駒が金と銀なので、▲2三銀~▲1二銀成とよくある詰将棋の手筋で詰みです。

これらの幾つかの手順が短い時間で読めたらすごいですが、このような手が実戦で指せるように終盤力を鍛えたいです。

駒を入手して即詰みを狙うのが参考になった1局でした。