狙いをもって指す

上図は、横歩取り青野流からの進展で△6二銀と上がった局面。ソフトの評価値+36で互角。

最近の青野流は激しい変化よりもやや落ち着いた形になりやすいようで、後手がやや持久戦模様に指すとこのような形になりやすいです。

後手は横歩取り中原囲いでやや旧式の構えですが、先手も方針の立て方が難しいです。

このような形は棋譜で見ることはあっても実際の対局ではほとんどありません。

お互いに居飛車との棋風で先手が横歩を取らないとこの戦型にはならない上に、後手も横歩を取られた後の選択肢が多くその中の1つになります。

対局時はやや不慣れな戦型になったと思いましたが、横歩を取る以上は選択肢は後手にあります。

横歩を取らなかったらこの戦型にはなりませんが、いかにも気合が悪いという感じでこのあたりは感覚がやや古いのかもしれません。

指し慣れていない知らない戦型に誘導されるリスクより、色々な戦型を指すことで新しい感覚が身につくことが後々よかったと思うことが多いので横歩は取るようにしています。

実戦は▲1五歩△8八角成▲同銀△3三銀▲3五飛△2八角で、ソフトの評価値-98で互角。

この▲1五歩は将来1筋の攻めを見越した手ですが、やや甘かったようです。

後手は角交換をして△3三銀~△2八角としてきました。

この形も部分的にはありそうで以下▲1八香△1九角成▲2七角で、ソフトの評価値-347で後手有利。

この手順は自分で考えたというよりこのような手の流れがあったなということで、ただ形だけで指した感じです。

2七の角が働きづらいのと後手の馬が簡単には取れないから実戦的にはすでに先手が指しにくいようです。

先手は▲3九金~▲2九金とすれば角と金の交換になりますが、後手は早めに△2八馬と引く手や△4四銀▲2五飛△3三桂▲2六飛△4五桂のような手もありそうで、やや先手が守勢に回ったようです。

やはり△2八角~△1九角成は事前に受けた方が手堅かったようです。

▲1五歩では▲8七歩がありました。

▲8七歩△8二飛▲2九歩△1四歩▲3五飛△7四歩▲1五歩△同歩▲1三歩で、ソフトの評価値+55で互角。

この手順の▲8七歩~▲2九歩ですが、この組み合わせは全く浮かびませんでした。

この戦型は持ち駒の歩が大事という感覚があって、持ち駒の歩を2枚も使うのは少しもったいないという先入観があります。

▲8七歩に△7六飛なら▲3三角成△同桂▲8五飛△8八歩▲7七桂△8九歩成▲6八銀で、ソフトの評価値+396で先手有利。

この手順は後手のと金より先手の飛車成りを狙う方が価値が高いようです。

よって▲8七歩△8二飛に▲2九歩を打ちましたが、これで△2八角を防いでいます。

▲2九歩は知らないと指せないような手です。

以下後手は△1四歩~△7四歩としましたが、次の▲1五歩△同歩▲1三歩は全く気がつきませんでした。

先手が動くとしたらどこから動くのかと思っていましたが1筋からでした。

確かに後手の駒組みをみると中央は金駒が集結しているので、どちらかというと1筋が手薄です。

先手は飛車と角と桂馬と香車と歩を使った攻めになり、銀などの金駒がいないのでやや軽い攻めになります。

▲1三歩以下△2三金▲3三角成△同桂▲1五飛△1四歩▲1六飛で、ソフトの評価値+148で互角。

この手順の△2三金はやや形が乱れる手ですが、部分的にはある形です。

この場合は▲3三角成~▲1五飛で歩を取り返していい勝負です。

ただし実戦感覚では2二の歩と2九の歩があまり見慣れない形なので、お互いに2歩を打ちそうな形です。

▲1三歩以下△7三桂▲7五歩△3四歩▲1五飛△同角▲同香△8四飛▲1二歩成△3三桂▲3五歩で、ソフトの評価値+316で先手有利。

この手順の△7三桂は1筋を手抜きする手で少し浮かびにくいのですが、次の▲7五歩も浮かびませんでした。

この戦型では▲7五歩のような手もあるので、手が広いです。

この展開は飛車と角の交換でもと金ができて先手が少し指せているようです。

狙いをもって指すのが参考になった1局でした。

先を見越して自然な対応をする

上図は、相居飛車から後手雁木の進展で△7七角成と角交換をした局面。ソフトの評価値+356で先手有利。

後手の雁木に先手が早い仕掛けから銀交換になった後に角交換の形になりました。

対局中は急戦で指していたのでそのままの気持ちで▲7七同桂とした方がいいと思いました。

実戦は▲7七同桂だったのですが、以下△4四角▲3六飛に変化手順で△7四歩で、ソフトの評価値+232で互角。

この手順は▲7七同桂と取る手ですが、将来▲6五桂や▲8五桂など攻めに使えないかと思っていました。

持ち駒に角と銀があるので相手も大駒の打ち込みには気を使うと思っていたのですが、先手のデメリットとしては桂頭が狙われやすいです。

急戦調の展開になって桂馬が5段目まで進めば桂頭を狙われる展開にはなりませんが、ゆっくりした展開になると後手から△7四歩~△7五歩という筋で桂頭を狙われやすいです。

桂頭を防ぐには▲6六歩~▲6七金~▲6八金上という形になりそうですが、将来後手が1段目に飛車を打って持ち駒に銀があるといきなり△8九銀の詰めろになります。

また将来△7五歩▲同歩△7六歩とされると▲同金と取った形が金が4段目に浮いてあまりいい形ではありません。

銀冠に組めば桂頭は形よく守れそうですが、そうでなければ先手は桂頭に気を使うような展開になりそうです。

相居飛車の戦型で桂頭が狙われそうな形は指しこなすのに力がいりますので、▲7七同銀とする方が手堅かったようです。

▲7七同桂では▲7七同銀がありました。

▲7七同銀△4四角▲2八飛△7四歩▲6六歩△4二玉▲6八金上△1四歩▲9六歩△6四銀▲6七金右で、ソフトの評価値+442で先手有利。

この手順は▲7七同銀とすることで桂頭を狙われる展開にはなりません。

8八の壁銀を解消して▲7七銀から以下片矢倉に組む形です。

片矢倉は金駒が3段目に2枚いるので上部が手厚く、後手の攻めにも対抗できそうです。

▲6七金右の局面は先手有利になっていますが、理由としては先手は持ち駒の角に対して後手は盤上の角になってます。

後手の角が働くような展開になればいいのですが、それより先手の持ち駒の角の方が使い道が広いようです。

後手陣の駒組みにもよりますが、▲6一角や▲7一角や▲5一角や▲4一角など隙ができれば打ち込みがありそうです。

しかも持ち駒に銀があるので角と銀だけで手が作れそうなケースもありそうです。

そのような意味で、▲6七金右とした局面は先手の方が模様がいいということで作戦勝ちかと思われます。

駒がぶつかって激しい戦いになっていないので分かりにくいのですが、△7七角成のときに数手先がどのようになるかをイメージすれば強い人は▲7七同銀とすると思います。

このような何気ないところで、今後の方針を見極めて自然な手が指せるかが大事だったようです。

先を見越して自然な対応をするのが参考になった1局でした。

遊んでいる桂馬を活用する

上図は、相居飛車からで後手雁木の進展で△4五歩と突いた局面。ソフトの評価値+198で互角。

銀交換して一息ついた形で、ここからどのように駒組みするかという局面です。

実戦は▲7八玉で、ソフトの評価値+147で互角。

この手順の▲7八玉ですが、8八の銀にひもをつける手で部分的には自然な手です。

ただし、この戦型で▲7八玉とするのはやや甘いという感じの評価値が多かったです。

その意味で本局は銀交換の後で少し遅めに▲7八玉としたのですが、これも評価値的にはやや甘かったようです。

▲7八玉は候補手の1つでしたが、推奨手ではありませんでした。

自分の理解としては8八の銀にあえてひもをつける必要はないような指し方をすればいいということで、例えばどこかで角交換で△7七角成としても▲同桂とすれば8八の銀が角で狙われるということはありません。

縦の飛車からの攻めは比較的受けやすい形なので、▲7八玉とする必要はあまりないということのようです。

▲7八玉では▲3七桂がありました。ソフトの評価値+204で互角。

この▲3七桂は攻めの桂馬を活用する手で、部分的には自然な手です。

ただし対局中は先手の桂馬を狙われそうな展開が嫌なので指せませんでした。

▲3七桂以下△3五銀▲2九飛△3六銀▲3八歩で、ソフトの評価値+117で互角。

自分はこのような展開を予想していて、▲3七桂と跳ねても桂馬が使いづらいのと飛車が抑え込まれる形なのであまりよくないと思っていました。

ソフトは▲3七桂△3五銀は全く別の読み筋でした。

▲3七桂以下△3五銀▲5六飛△4四銀上▲7八玉△5五銀▲4五桂△2二角▲5五角△同歩▲6六飛で、ソフトの評価値+682で先手有利。

この手順は△3五銀には▲5六飛と飛車を横に使う手でした。

自分は飛車を横に使っていい思いをしたことがあまりないので、全く浮かびませんでした。

特にこの戦型では相手の金駒が盛り上がっているので、わざわざ飛車を狭いところに移動させるという発想がありませんでした。

▲5六飛に△4四上上と銀を上げて大駒を圧迫させる指し方に▲7八玉も全く浮かびませんでした。

大駒が今にも取られそうな形なのに▲7八玉として玉を固めるというのも、すごい指し方です。

以下△5五銀とすれば▲4五桂を入れてから▲5五角~▲6六飛とする形です。

この▲4五桂というのが意外と価値の高い手のようで、2九の桂馬が4五桂と跳ねる形はそれなりに活用できているようです。

特に3筋の歩が切れているので将来▲3三歩と叩く筋があり、簡単に桂馬がただでは取られません。

角と銀の交換から▲6六飛とした形は次に▲6三飛成の狙いは単純ですが、これが意外と受けにくいということのようです。

▲6六飛に△5二玉なら▲6一銀△同玉▲6三飛成△6二銀▲5二銀△7一玉▲4三龍△同金▲6一金△7二玉▲6二金△同玉▲6三銀打△7一玉▲4三銀成で、ソフトの評価値+1575で先手優勢。

この手順は△5二玉には▲6一銀~▲6三飛成が鋭い手で、△6二銀で少し無理筋かと思っていましたが▲5二銀からの攻めが意外とうるさいようです。

▲6六飛に△6二玉なら▲5三銀△同金▲7一銀△同玉▲5三桂成△6二銀▲6三成桂△同銀▲同飛成△5二銀▲5四龍で、ソフトの評価値+661で先手優勢。

この手順は▲5三銀~▲7一銀~▲5三桂成が鋭いで、一時的に金駒1枚損する形ですが、△6二銀▲6三成桂として以下飛車が成る展開になれば先手が指せているようです。

なおこの手順の▲5三銀に△7二玉なら▲5二銀成として次に▲6一銀~▲6三飛成の狙いのようです。

やはり攻めが急所をつくと手が続くようです。

遊んでいる桂馬を活用するのが参考になった1局でした。

変化手順からの詰まし方

上図は、先後逆で横歩取り勇気流からの進展での変化手順で▲6六歩と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-99987で後手勝勢。

最近は最終盤で詰みがある場合はどのような詰み手順かというのを確認するのが多く、自分はなかなか詰み手順が見えないです。

そのような場合見えてない手というのが数手混じっており、その手を全く考えていないので、詰まない筋を何度も繰り返し考えていることが多いです。

詰まない筋はいくら考えても詰まないので、目のつけどころが少し悪いということになります。

実戦からの変化手順の局面図は先手玉に即詰みがありましたが、自分はいくら考えても詰みまで頭の中でたどり着きませんでした。

▲6六歩以下△6七歩▲同玉△7七飛▲5六玉△5七飛成▲6五玉で、ソフトの評価値-99993で後手勝勢。

この手順の△6七歩ですが、△6七歩▲同玉△7七飛が見えたらだいぶ詰ましやすくなりそうです。

自分は最初は△7七銀などから考えたのですが、その後△6七銀~△7七飛の筋があると思ってそればかり考えていました。

しかしよく見ると、△6七銀と打つところでは節約して△6七歩の方がはるかによかったです。

同じ捨て駒なら安い駒の方が戦力が残っています。

△6七歩~△7七飛が見えれば▲5六玉△5七飛成まで1本道です。

▲6五玉の局面まできましたが、中段玉というのは頭の中で考えにくいです。

これが盤上に並んでいる形や持ち時間がたくさんあればじっくり考えることができるのですが、頭の中で数手先を考えてかつ持ち時間がない場合などは難易度が上がってきます。

▲6五玉以下△7四銀▲同馬△3五龍▲6四玉△5五龍寄で、ソフトの評価値-99997で後手勝勢。

この手順は▲6五玉には△7四銀▲同馬としてから△5五龍寄とする手がありました。

先手の6三の馬を▲7四馬とさせてから△5五龍寄とする筋です。

以下▲6三玉に△5三龍でぴったり詰みです。

手の流れからすれば△7四銀~△3五龍が見えれば分かりやすいようです。

ただし、このような手順もプレッシャーのかかる実戦で指せるかと言うと多分指せないです。

例えば△7四銀で△3五龍として▲4五桂に△同龍▲同馬△7四銀▲6四玉△7二桂で詰みと考えるケースです。

先手は合駒が▲4五桂しかないので以下△7二桂でぴったり詰みと思ってもこの場合は▲同馬で逆王手がかかります。

このようなうっかりがあるので要注意です。

△7四銀で△3五龍▲4五桂△同龍▲同馬からの詰まし方は、以下△7四銀▲6四玉△5二桂▲同金△6三歩▲同馬△同銀▲同玉△7二角▲6四玉△5四龍▲7五玉△6四角▲8五玉△6三角まで詰みです。

この手順は△5二桂~△6三歩として馬を取るのは見えるのですが、その後の詰まし方は意外と難しいです。

△7二角~△5四龍~△6四角は8六に逃がさないので浮かびますが、▲8五玉の次の△6三角が難しいです。

このような盤上の大駒を移動して詰ますというのが自分は昔から手が見えないので、このような手を意識して考えないと難しいようです。

中段玉の詰まし方というのはやや特殊で見慣れない形なので、手が見えにくいです。

少しでも多くの詰まし方を覚えて今後に役立てたいです。

変化手順からの詰まし方が参考になった1局でした。

手数はかかるが並べ詰み

上図は、先後逆で横歩取り勇気流からの進展で▲6六歩と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-99984で後手勝勢。

この将棋は終始後手が苦しかったのですが、何とか逆転したようで後もう少しという形になりました。

対局中はできたら即詰みにするのが分かりやすいと思っていましたが、詰ます自信がなかったので△5五桂と詰めろをかけました。

実戦は△5五桂以下▲5九桂だったのですが、以下変化手順で△4八龍▲7七玉△5七龍▲8六玉△7七銀▲9六玉△8六飛▲同銀△同銀成▲同玉△7七銀▲8七玉△8六金▲9八玉△6八龍▲7八桂△8七銀▲8九玉△7九龍▲同玉△7八銀直成まで詰みです。

自分は昔から盤上の大駒を移動させて王手をするというのがなぜか見えないケースが多く、このあたりは原因が分かっていません。

つい持ち駒を使いたがる傾向があるようで、後で駒が足らないということが多いです。

変化手順のようにすれば先手玉は詰んでいましたが、途中の△7七銀に▲7五玉は△6六龍まで詰みです。

このような△6六龍という手も数手前に頭の中で詰ますのがなかなか浮かばないようで、このあたりももう少し手が見えるようになりたいです。

短い時間で詰みを読み切れば時間内に指せそうですが、考えても詰みが発見できない場合はまた別の手を最初から考えないといけないので、このあたりの手の見え方や時間の使い方などが課題の1つです。

直感で詰みが発見できなければすぐに詰めろ級の手を考えればいいのですが、つい詰み筋から考えるのに時間を使いすぎているようです。

最初の局面図からの△5五桂では△7九龍がありました。

△7九龍▲同玉△7七飛▲7八飛で、ソフトの評価値-99986で後手勝勢。

厳密に言えば最初の局面図は後手玉に詰めろがかかっていないので、詰めろ級の手を繋げていけばいいのですが、相手の持ち駒に銀などを渡すと▲8三銀と打たれて急に後手玉が危なくなります。

そのときに後手玉が詰みかどうかなどが直ぐに分かっていればいいのですが、そこまで読みが回らないとつい相手玉を詰ましにいくというパターンです。

変化手順の△7九龍~△7七飛と上部を抑えるのが分かりやすかったようですが、▲7八飛にどうするかという形です。

▲7八飛の局面は後手玉に詰めろがかかっていないので△8七飛成でも全く問題ないのですが、詰ませるところは詰ましたいという感覚なので詰ましにいくことになります。

▲7八飛以下△同桂成▲同銀△5九飛▲6九桂△8九金で、ソフトの評価値-99988で後手勝勢。

この手順は5九飛▲6九桂に△8九金が少し難しいです。

△8九金に▲同玉なら△6九飛成▲同銀△8八歩▲同玉△8七金▲8九玉△8八銀まで詰みです。

よって△8九金には▲6八玉と逃げます。

△8九金▲6八玉△7八飛成▲同玉△5八飛成▲6八桂△6七銀▲8七玉△7六銀成▲同桂△8八龍▲9六玉△8六金まで詰みです。

このような手順は後手の持ち駒がたくさんあるのでだいたい詰むことが多いのですが、実際の対局では持ち駒が正確に確認できていない場合や、切れ負け将棋などの場合は時間がないので精度のいい手が指せないことが多いです。

少しでも終盤力を上げて詰みがある場合は詰ませるようにしたいです。

手数はかかるが並べ詰みが参考になった1局でした。

豊富な持ち駒の寄せ方

上図は、角換わりから後手棒銀の進展からの変化手順で△3九角と打った局面。ソフトの評価値-3288で後手勝勢。

先手玉はいかにも危ない形で後手が寄せきれるかどうかという形ですが、△3九角という手がありました。

このような手は、後手玉が受けなしで先手玉を詰まさなければ負けといったときに浮かぶような類の手ですが、詰み筋があるような局面ではできるだけどのような寄せがあったかを毎回確認しています。

実戦ではなかなか指せないような手順でも、それはあくまでも自分の棋力が追いついていないということなので、手の流れを理解したいというのがあります。

△3九角はただの角ですが、▲同金とすれば将来△5九龍と王手になる筋ができます。

△3九角以下▲同金△5六歩で、ソフトの評価値-99974で後手勝勢。

まず△3九角に▲同金としましたが、4八に合駒をするのは△5六歩から寄せにいって、どこかで△2八角成と飛車を取る手があります。

そのときに後手玉が詰まない形なら後手はこれでいいです。

飛車を取られるような展開は先手としては見込みがなさそうなので▲3九同金としますが、そこで△5六歩と打ちます。

△5六歩では△5九龍が最初に浮かびますが、これも△5六歩と同じような結果になりそうなので△5六歩を調べます。

この先手玉の寄せ方の1つのイメージとしては4三に歩があるので、▲5五玉のときに△4四金と王手をする形にもっていく感じです。

△4四金に▲6四玉とすると△5五角で詰みというイメージで、このときに6二の歩が入玉を防いでいます。

△4四金に先手玉は下段に下がりますが、後手は上から押していくという感じです。

その前提として△5六歩とします。

△5六歩に▲同玉でも▲4六玉でも△4五銀▲同玉△3三桂▲5五玉△4五金▲6六玉△5五角▲5七玉△5九龍▲5八金△5六金打まで詰みです。

この手順の△3三桂に▲4六玉なら△4五金▲3七玉△3九龍▲3八金△3六金▲同玉△4五角▲2六玉△3六金▲1七玉△2七金打▲同金△同金▲同飛△同角成▲同玉△2八飛▲1七玉△2五桂まで詰みです。

この手順は、数手前に△3九角と捨てたことで△3九龍と金を取った手が王手になりました。

なかなか鋭い寄せですが、自分もこれくらいの切れ味がほしいです。

△5六歩に▲6六玉なら△5五銀▲同玉△4四金で、ソフトの評価値-99980で後手勝勢。

この手順は△5六歩に▲6六玉なら△5五銀と銀を捨ててから△4四金と抑える手です。

△5五銀と銀を捨てるところでは△5七銀でも詰みですが、▲5六玉とした形が少し駒がごちゃついており分かりづらいので、今回は玉を引っ張り出す寄せ方で△5五銀を調べます。

△4四金と打つイメージの寄せなのでこちらの方が考えやすいです。

△4四金に▲6六玉なら△8八角▲5六玉△5五角成▲5七玉△5九龍▲5八金△5六金まで詰みです。

△4四金に▲5六玉なら△5五金打▲5七玉△5九龍▲5八金△6八角まで詰みです。

△4四金に▲4六玉なら△4五金打▲3七玉△3九龍▲3八金△3六金▲同玉△4五角▲2六玉△2八龍▲同金△3六飛▲2七玉△2六金▲1八玉△3八飛成まで詰みです。

やはりこれらの手順で先手玉は寄っているようです。

豊富な持ち駒の寄せ方が参考になった1局でした。

上部に引っ張り出して寄せる

上図は、角換わりから後手棒銀の進展で▲5七同玉と成香を取った局面。ソフトの評価値-3096で後手勝勢。

終盤で先手が危険な攻め方をしたので後手の持ち駒がたくさんになりました。

対局中はこの先手玉がどの程度危険なのか分かっていませんでしたが、改めてこの局面を見るとかなり危険なようです。

ただし、詰んでもおかしくないくらい後手の持ち駒がありますのでここは後手の勝ち筋だったようです。

実戦は△5六歩▲同玉△5五銀だったのですが△5五歩で、ソフトの評価値-1302で後手優勢。

この手順は△5六歩から迫る手で、人間の感覚からいえば普通な手です。

とりあえず安い駒で王手をして相手の対応を見ようという手ですが、後手の攻めの拠点は4三の歩なのでその駒に近づけるという意味もあります。

△5六歩▲同玉△5五銀でこれでも後手がよかったようですが、金駒を1枚捨てることになるので△5五歩が気になっていました。

ただし対局中は△5五歩以下の指し手がはっきり分かっておらず、詰んでも仕方ないと思っていました。

本当はこのあたりをしっかりと読んで、自分なりの結論を出せるくらいにならないといけないです。

そのような意味では全く終盤力が足りません。

△5五歩以下▲同玉△4四金▲4六玉△5五角▲5七玉△5六歩▲同玉△4五銀▲5七玉△3九角で、ソフトの評価値-99994で後手勝勢。

この手順は先手玉を寄せる分かりやすい寄せ方のようです。

△4四金は4三の歩の拠点を活かした攻めで、▲6四玉には△5五角があります。

この場合は6二の歩が何気に寄せに役立ってます。

▲4六玉に△5五角も自然で3七に逃げる手を防いでいます。

▲5七玉に△5六歩と叩いて▲同銀に△4五銀でさらに攻めの拠点を作って、▲5七玉に△3九角が決め手です。

このような形の△3九角がすぐに見えるようになればいいのですが、このあたりが手が見えてないです。

4九の金がいなければ△5九龍と回って王手することができると考えれば浮かぶ手ですが、このような手が短い時間で指せるかがセンスの問題だと思います。

△3九角▲同金△5九龍▲5八金△5六金まで詰みです。

△3九角▲4八銀なら△5六歩▲6八玉△5七金▲同銀△同歩成で詰みです。

なお最後の局面図で実戦なら△3九角とせずに△5六歩としそうです。ソフトの評価値-99974で後手勝勢。

△5六歩▲4八玉△5七角▲3八玉△3九金▲2七玉△3六銀▲同玉△3五角成▲2七玉△2八角成▲同玉△2九金▲同玉△4九龍▲3九歩△3八金▲1八玉△2八飛まで詰みです。

この手順でも詰んでいるようですが、△5七角~△3九金が見えても次の△3六銀がなかなか見えないです。

△3六銀~△3五角成と馬を作って上部を厚くするということですが、自分はこの手順が見えませんでした。

△3六銀が見えないとやはり先手玉を詰ませられないということになりますので、このあたりももう少し深く読みを入れる必要があるようです。

やはり将棋は終盤力が大きく影響しますので、ここら辺をもう少し意識したいです。

なお真ん中の局面図の△5五歩には▲4六玉と逃げて厳密には先手玉は詰まないようですが、△4九龍で後手勝勢のようです。

また最初の局面図から△5六歩ではソフトは△3九角を推奨していたので、ここら辺も別の機会に調べてみます。

上部に引っ張り出して寄せるのが参考になった1局でした。

相手に持ち駒を渡さない形で寄せる

上図は、角換わりから後手棒銀の進展で△5五香と打った局面。ソフトの評価値+2808で先手勝勢。

△5五香と打って先手玉は少し危ない形になりますが、先手玉に詰めろをかかっていないようです。

対局中は先手がいいとは思っていましたが、ここからどのように相手玉を寄せるかはその人の棋風が出るようです。

自分は▲5二馬としたのですが、この手はかなり危険だったようです。

実戦は▲5二馬△同玉▲5三金△4一玉▲5二金打△3一玉▲4二金寄△同金▲同金△同玉▲5三歩成で、ソフトの評価値+873で先手優勢。

この手順は後手玉に王手を続ける手で、王手をしている間は先手玉に詰みはありませんので攻めに専念できます。

▲5三金に△4一玉は正着だったようで、△6一玉なら▲6四桂と詰めろをかけるのがいいようです。

この形は何かの時に5三銀と金を取られても▲同桂不成が王手になります。

よって△4一玉と逃げた手に王手を続けていきました。

うまくいけば後手玉に詰みがあるかなと思っていましたが、▲5三歩成に△3一玉とか△3三玉とされると後手玉に詰みはありませんでした。

一番あやがありそうなのは▲5三歩成に△3二玉▲2四桂です。

▲2四桂に△同歩なら▲4二金△2二玉▲2三銀△3三玉▲4三と△2三玉▲2四歩△1四玉▲1五歩で詰みです。

ただし、これも▲2四桂には△3三玉で際どい形ですが後手玉に即詰みはありませんでした。

このように見ていくと、あまり後手玉に詰み筋はなかったのですが追い回す展開で相手玉しか見ていませんでした。

そのような展開は相手の持ち駒が増えていって先手玉が危なくなるケースがあります。

自分はこのようなケースが多く、攻めている間はいいのですが手が止まったときにカウンターをくらうというパターンです。

それでも自玉が残っていると分かったうえで攻めるのはいいのですが、何も考えずにただ一目散に決めにいくというのが危険でした。

本局の反省点はこれにつきます。

▲5二馬では▲6四桂がありました。ソフトの評価値+2883で先手勝勢。

▲6四桂は後手玉への詰めろです。

▲6四桂に△5三銀なら▲5二桂成△同玉▲5三歩成△6一玉▲5二金△7二玉▲6二金△8二玉▲7一銀△9三玉▲8四金まで詰みです。

この手順の△6一玉で△4一玉でも▲5二金△3一玉▲4二金打以下詰みです。

▲6四桂に△5三金なら▲同歩成△5七香成▲同玉△3九角▲同金△5九龍▲5八香△6八角▲5六玉△5五歩▲同玉△4四銀▲6六玉△7七角成▲5六玉で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は後手は駒をためてから△3九角~△5九龍と先手玉に迫る形ですがやはり足りないようです。

ただし、△4四銀に▲6六玉でなく▲5六玉なら△5八龍▲同飛△5五香▲6六玉△7七角成まで詰みなので要注意です。

▲6四桂に△5七香成なら▲同玉△4一銀▲5二桂成△同銀▲同馬△同玉▲5三銀△4一玉▲5二金以下詰みです。

これらの手順を見ると、▲6四桂と詰めろをかけるのが局面が分かりやすくてよかったようです。

相手に持ち駒を渡さない形で寄せるのが参考になった1局でした。

意外と難しい詰まし方

上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲7七金と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-99985で後手勝勢。

この将棋は終始後手が苦しかったのですが、この局面は後手が逆転して先手玉に即詰みがあったようです。

ただし、実戦では先手玉が詰みそうな気もしましたが後手玉が詰まないと思って△7七同桂成としました。

実質的にはこれが敗着で、▲5二銀以下長手数ですが後手玉が詰みました。

最終盤の読み間違えは即勝敗に響くということですが、詰みがある局面では詰ませるようにならないと勝てる将棋も勝てなくなってきます。

そのあたりの終盤力は日ごろから詰将棋を解いて手が見えるようにはしていても、実戦の微妙な心理状態で踏み込みができてないようです。

今回はその反省で先手玉への即詰みを調べました。

先手玉には色々な詰まし方があったようです。

代表的な手が2つあります。

1つは▲7七金に△5七角です。

△5七角▲8八玉△7七桂成▲同玉△8七飛成▲同玉△8六歩▲同玉△8五歩で、ソフトの評価値-99984で後手勝勢。

この手は△5七角と王手をする手で、6八に合駒をすれば△同角成としてその合駒が持ち駒になります。

先手は適当な合駒がありません。

△5七角に▲6八桂なら△同角成▲同玉△7七桂成▲同玉△6五桂以下詰みです。

△5七角に▲6八銀なら△同角成▲同玉△5七歩成▲7九玉△6八銀▲8九玉△8八金▲同玉△7七桂成▲8九玉△8八金まで詰みです。

△5七角に▲6八金なら△同角成▲同玉△5七歩成▲7九玉△8八金▲同玉△7七桂成▲同玉△6七と▲同玉△8七飛成▲7七桂△5七銀成▲6六玉△5六金まで詰みです。

これらの手順はどうやって△7七桂成が王手になるかをいうのを考えるような形です。

よって△5七角に▲8八玉としますが△7七桂成▲同玉△8七飛成がありました。

この迫り方は少し不安なところがありますが、5七に角がいるのが大きく△8六歩~△8五歩がありました。

△8五歩に▲同玉なら△7五金▲同歩△同角成まで詰みです。

この手順の△7五金に▲8四玉なら△9三金まで詰みです。

△8五歩に▲7七玉なら△8六銀以下並べ詰みです。

この手順が比較的分かりやすかったようですが、実戦で詰ましたかったです。

もう1つは▲7七金に△8九金です。

△8九金▲同玉△7七桂不成▲9八玉△8七飛成▲同玉△7八銀で、ソフトの評価値-99992で後手勝勢。

この△8九金は△7七桂不成が狙いの手ですが、この詰まし方は結構難易度が高いです。

7七の地点に桂馬が移動したときに王手になる意味ですが、よくある形ではないので読みが必要になります。

△8九金▲同玉△7七桂不成に▲8八玉なら△8九桂成で、ソフトの評価値-99993で後手勝勢。

△8九桂成に▲同玉なら△8七飛成以下詰みです。

△8九桂成に▲7八玉なら△7九金▲7七玉△8八角まで詰みです。

よって△7七桂不成▲9八玉とするのが一番難しいです。

▲9八玉に△8九角は▲9七玉で先手玉は詰みません。

▲9八玉には△8七飛成とするしかありませんが、▲同玉に△7八銀も難しいです

▲8七同玉には△6九角もありそうですが、▲7八桂で先手玉は詰みません。

△7八銀は先手玉を7七の桂馬に近づける攻めですが、これで攻めが足りているかが見えにくいです。

△7八銀に▲7七玉なら△8七金▲6六玉△7七角まで詰みです。

△7八銀に▲8六玉なら△7五角▲同歩△同銀▲7七玉△8七金▲6八玉△5七歩成まで詰みです。

△7八銀に▲同玉なら△6九角▲7七玉△8七金▲6六玉△5七銀不成まで詰みです。

これらの手順でやはり先手玉は詰んでいたようです。

最初の局面図から△5七角や△8九金は意外と分かりにくい筋があるので実戦で見つけるのはそれなりの棋力を要しますが、少しでもいいところに目がいくようにしたいです。

意外と難しい詰まし方が参考になった1局でした。

慌てて攻めずに力をためる

上図は、角換わりから後手棒銀の進展で△5二同金と歩を取った局面。ソフトの評価値+240で互角。

▲5二歩と叩いて手に△同金とした形です。

対局中は△5二同金とする手は全く考えていなかったので少し意外でした。

△5二同金には5三から叩く手があるので取らないと思っていたのですが、ここからの先手の攻め方は少し危険でした。

実戦は△5二同金以下▲5三香だったのですが、以下変化手順で△7七成香▲6四桂△4二玉▲5二香成△3一玉で、ソフトの評価値+82で互角。

この手順は▲5三香で田楽指しの香打ちですが、確実に金が取れる形になるのでこれで成功かと思っていました。

自分がイメージしていた理想的な手順は、▲5三香以下△同金▲同馬△5二歩▲6三桂△同歩▲6二金△4一玉▲5二金まで詰みという感じです。

もちろん実戦はこのように進みませんが、このような手順があれば先手がいいと思っていました。

ただし、▲5三香には変化手順で△7七成香と桂馬を補充する手が意外とうるさいようで、先手は▲6四桂と詰めろをかけますが△4二玉~△3一玉と逃げる展開です。

このような手順は先手がうまく攻めているようにも見えますが、後手が△2二玉と入城する形はかなり耐久性がありそうです。

△3一玉の局面から▲2四歩△2二玉▲4二金△2四歩で、ソフトの評価値+7で互角。

この手順は▲2四歩に△2二玉とする手で普通はない形ですが、▲2三歩成には△同金で意外と攻める方が大変です。

先手は2筋から歩を使って攻めたいところですが、後手の2筋の歩が切れると△2七歩などの反撃をされることがあるので決断が必要になります。

飛車を狙われるのは自玉に近い形なので反動がきついです。

先手がうまく指して後手玉を寄せ切れればいいのですが、攻めが中途半端になると後手の方が楽しみが多くなります。

▲5三香では▲5三歩がありました。

▲5三歩△4二金▲6五桂△4一玉▲7八銀で、ソフトの評価値+142で互角。

この手順は▲5三歩と歩で相手の金を攻める手で、△4二金に▲6五桂が少し見えづらいです。

桂馬を逃げた手が相手の玉の攻め駒になる形です。

ぱっと見で▲6五桂は少しぬるい手に見えても、遊んでいる盤上の駒を活用する手で本筋のように思います。

このような手は後から効果が出てきそうな手で、自分はこのような手がなかなか指せません。

後手の△4一玉で△7七成香もありそうですが、▲6四桂が詰めろになってこれは先手がよさそうです。

最初の局面図からの違いで5三の地点に香車を使うか歩を使うかですが、安い駒の歩で▲6四桂と打つのが理想的です。

よって後手は▲6五桂△4一玉と早逃げをしたのですが、そこで▲7八銀と香車を補充するのが意外と大きい手です。

相手玉の近くで戦いを起こすにはまだ戦力が足らないので▲7八銀で香車を手に入れると同時に自玉を安全にするという感覚です。

▲7八銀以下△5六歩▲4六銀△5七金▲3九玉△4七金▲5九香△4六金▲5五馬で、ソフトの評価値+603で先手有利。

この手順はうまくいきすぎなところはありますが、△5六歩は先手にとってかなり嫌な手です。

4八の玉がいなくなると△4九龍で金が取られます。

▲4六銀と逃げた手に△5七金と張り付いて▲3九玉に△4七金とした形はかなり先手も危険に見えます。

ただし、▲5九香と受けて△4六金で銀がただで取られますが▲5五馬の受けがありました。

▲5五馬は▲4六馬と▲9九馬の両取りが狙いなので、これで危ないようでも先手が指せているようです。

このような先手の受け方はややサーカス的要素があるので自分には簡単に指せませんが、このような指し方になるのであれば最初の局面図からの指し手は難易度が高いと言えそうです。

慌てて攻めずに力をためるのが参考になった1局でした。