9筋を突き捨てて歩を垂らす


上図は、先後逆で角換わり腰掛銀の進展で▲4八飛とした局面。ソフトの評価値+49で互角。

先手は4筋に位を取って▲4八飛とした形で、▲2六歩の保留型なので2筋~4筋にかけては理想的な形です。

ただし、ここで後手の手番になっているのが興味深い形で、先手が動く前に動かないと後手は手も足も出なくなりそうな気がしていました。

対局中は後手がやや作戦負けかと思っていましたが、ソフトの評価値を見るとそんなことはないようで、このあたりはちょっとこの形の経験不足のようです。

最近は▲4八金型や△6二金型の構えが多いので、本局のような▲2六歩~▲4五歩~▲4六角のやや旧式の構えに感覚がついていけてなかったです。

▲4八飛には△4二銀や△6五桂も有力だったようですが、自分が△4二銀ときめ細かく指す棋風でないのでちょっと調べていないと指せないかもしれません。

また△6五桂ですが、▲8八銀や▲6八銀で次に▲6六歩とされると後手桂損になるので、その代償をどうするかなどを考えておかないと指せないです。

実戦は▲4八飛に△7五歩で、以下▲同歩△6五桂▲6八銀△9五歩▲同歩△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛で、ソフトの評価値+108で互角。

対局中は後手が少し無理気味に動いたつもりだったのですが、△7六飛と回った形は△7七歩の叩きがあるので6五の桂馬はただで取られることはなさそうです。

そのような意味でぎりぎり手が繋がったと思っていましたが、全く別の指し方があったようです。

実戦の△8六歩で△9五歩▲同歩△同香▲同香△9八歩で、ソフトの評価値-260で互角。

この手順は8筋の歩を突かずに、△9五歩から香車を捨ててから△9八歩と垂れ歩をする手です。

自分の実戦では今までこの指し方は指したことがなかったのですが、プロの先生の将棋で似たような手順があったのかもしれません。

この指し方は全く知らなかったのですが、最初は正直これで手になっているのかと思っていました。

△9八歩以下▲8八玉△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△9六飛▲9七香△7六飛で、ソフトの評価値-676で後手有利。

このような指し方があるとは全く知らなかったです。

単純に香車を捨てて歩を垂らしてそれなりに手になっているのは驚きました。

この局面で評価値が大きく後手に振れているということは先手の受け方がどこかが甘かったということになりますが、先手は自然に指しているようでもどこかで素直に受けたという可能性があるようです。

このあたりの指し手については自分にとって難易度が高いので、また別の機会に調べてみたいと思います。

角換わり腰掛銀は好きでよく指すのですが、自分の場合はやや急戦調が多く、本局のようなじっくりした角換わり腰掛銀は急戦調の駒組みにできなかった場合に指すことになるので知らないより知っておいた方がいいです。

そのような意味で本局はだいぶためになりました。

9筋を突き捨てて歩を垂らすのが参考になった1局でした。