上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀型の超速からの進展で△3五同歩とした局面。ソフトの評価値+187で互角。
先手は2枚の銀で中央に厚みを作って、ここからどのように手を進めていくかという局面です。
自分が先手をもっての形で少し勘違いしてことがありました。
4六の銀を捌ければ基本的には居飛車よしという先入観を持っていたのですが、相手の駒組みもそれに対応しているので思ったほどはよくはならないということです。
対局中はそのことが分かってなかったので、後手の切り返しが見えていませんでした。
実戦は△3五同歩以下▲同銀△同銀▲同飛△2四角で、ソフトの評価値+97で互角。

この手順は銀交換して▲3五同飛という形のときに△2四角と飛車取りに出る手です。
後手は数手前に3二の金を△4二金としていたのですが、△2四角に▲3二飛成と金を取られる手を防いでいたようです。
対局中も△4二金という手の意味がいまひとつ分かってなかったのですが、実戦の手順で意味が分かりました。
このあたりの読みは後手の方が勝っていたようです。
△2四角での形勢は互角のようですが、後手は角が活きてきたのと△5六歩とか△8四桂とか指したい手があるので先手も対応に悩みそうです。
このような形になるのが振り飛車独特の切り返しのようで、先手も捌くのは大事なのですが、後手の反動を少しでも受けないような攻め方が必要だったようです。
▲3五同銀では▲1五歩がありました。
▲1五歩△同歩▲3四歩△2四角▲5五銀左△同銀▲同銀で、ソフトの評価値+344で先手有利。

この手順は1筋の歩を突き捨ててから▲3四歩と歩を打つ手です。
▲1五歩の突き捨ては相手に歩を1枚渡すので必要なかったのかもしれませんが、将来▲1五香と歩を補充する手も残っているので損はないと考えたいです。
後手は△1五同歩と素直に応じてきた場合はそこで▲3四歩と打つのが盲点です。
飛車の利きのところに歩を打つのは少し重たいのですが、後手の角の位置を確認してから指し手を決める狙いのようです。
▲3四歩に△2四角とすればそこで▲5五銀左と左の銀を捌くのが少し気がつきにくいです。
6六の銀は守りの銀にもなりそうなのですが、▲5五銀左として▲3七銀型の超速の本来の狙いの指し手を進めます。
以下△同銀に▲同銀とした形は、後手は3五に歩があるので2四の角が一時的に働いていません。
また▲5五銀と出た形は先手の8八の角が働いてきました。
実戦と変化手順は共に銀が捌ける形だったのですが、実戦はやや先手の角が使えていないのに対して、変化手順は5五の銀と8八の角が働いているのでそれが形勢に差となって表れているようです。
自分は銀を捌くというと4六の銀という感覚になりやすいのですが、この戦型においては6六の銀も捌くのと抑え込むのとどちらもできそうです。
変化手順は6六の銀を中央に捌いた形で、同時にこれが相手の飛車の利きを止めての抑え込みにも役立っているのようです。
ちょっとした歩の使い方から銀の活用が変わってくるようです。
超速で右銀の捌きより中央の抑え込みを意識するのが参考になった1局でした