上図は、先後逆で先手陽動振り飛車からの進展で▲7五歩と歩を取った局面。ソフトの評価値-24で互角。
先手が陽動振り飛車にしたので後手は急戦にしようとしたのですが、自玉の駒組みの関係上半急戦のような形になりました。
後手の自玉が△3一玉型でやや薄くどこかで△2二玉とする展開も考えるべきでしたが、あまり作戦的にはよくなかったかもしれません。
駒割りは金と銀の交換ですが、後手が2歩損です。
後手はゆっくりしていると先手の駒組みがどんどんよくなってくるので、動いていくしかありません。
自分は後手のような右銀と桂馬を使って攻める形が少ないので、やや実戦不足だと思っています。
基本的に対振り飛車には持久戦志向なのですが、陽動振り飛車に持久戦をすると後手の駒組みが厚みを増すのでやむを得ずこの戦型に落ち着いたという感じです。
陽動振り飛車の棋譜は少ないですが、実戦的には結構有力な指し方だと思っています。
陽動振り飛車にすると、居飛車は駒組みの関係上穴熊などに囲う展開になりづらいです。
実戦は△8五金だったのですが、以下変化手順で▲7七角△7五金▲7六歩△7四金▲8六歩で、ソフトの評価値+181で互角。

この手順の△8五金は角取りで角が逃げると△7五金と歩を補充する手ですが、局面が落ち着くのであまりいい感触はありませんでした。
変化手順では▲7七角△7五金▲7六歩△7四金▲8六歩という受け方で互角のようですが、後手の7四の金が使いにくい形なので少し後手が指しにくい印象です。
後手が指しにくいのは、7四の金が抑えの駒なのか捌きの駒なのかよく働き方が分からないという意味です。
△8五金では△6五桂がありました。ソフトの評価値+82で互角。

この△6五桂は右の桂馬を捌く手で、この桂馬が活躍できるようになるのが理想的な展開です。
ただし相手もいるので現実的には簡単ではありませんが、攻めの桂馬が5段目まで活用できて相手にただで取られても何かの代償があればそれでいいとも言えそうです。
また桂馬が3段目のままだと桂馬を狙われるような筋もありますので、5段目に跳ねることができればそのような心配はありません。
△6五桂の次の狙いは△5七金なので先手は何か受ける必要があります。
△6五桂以下▲5五飛△同歩▲6五歩△7九飛で、ソフトの評価値-116で互角。
この手順は▲5五飛~▲6五歩で飛車と角桂の交換ですが、△7九飛と打ち込んでいい勝負のようです。
△6五桂以下▲5六飛△5七金▲5五飛△同歩▲6五歩△6七金で、ソフトの評価値-341で後手有利。
この手順は▲5六飛として△5七金の筋を緩和するつもりですが、それでも△5七金がありました。
以下駒割りは飛銀と角桂の交換で後手が少し駒得したので後手が指せているようです。
△6五桂以下▲5九飛△2二玉▲5六銀打△8六飛▲同歩△6八角で、ソフトの評価値-373で互角。
この手順は▲5九飛として△5七金の受けですが、△2二玉と入城するのが価値が高い手のようです。
▲5六銀打は角取りでかつ桂取りで手堅く打ちましたが、△8六飛~△6八角で後手が指せているようです。
飛車を渡すと▲5二歩~▲5三歩のような叩きはありますが、どこかで割り切って指さないといけないようです。
桂馬を5段目に跳ねて活用するのが参考になった1局でした。