相手に持ち駒を渡さない形で寄せる

上図は、角換わりから後手棒銀の進展で△5五香と打った局面。ソフトの評価値+2808で先手勝勢。

△5五香と打って先手玉は少し危ない形になりますが、先手玉に詰めろをかかっていないようです。

対局中は先手がいいとは思っていましたが、ここからどのように相手玉を寄せるかはその人の棋風が出るようです。

自分は▲5二馬としたのですが、この手はかなり危険だったようです。

実戦は▲5二馬△同玉▲5三金△4一玉▲5二金打△3一玉▲4二金寄△同金▲同金△同玉▲5三歩成で、ソフトの評価値+873で先手優勢。

この手順は後手玉に王手を続ける手で、王手をしている間は先手玉に詰みはありませんので攻めに専念できます。

▲5三金に△4一玉は正着だったようで、△6一玉なら▲6四桂と詰めろをかけるのがいいようです。

この形は何かの時に5三銀と金を取られても▲同桂不成が王手になります。

よって△4一玉と逃げた手に王手を続けていきました。

うまくいけば後手玉に詰みがあるかなと思っていましたが、▲5三歩成に△3一玉とか△3三玉とされると後手玉に詰みはありませんでした。

一番あやがありそうなのは▲5三歩成に△3二玉▲2四桂です。

▲2四桂に△同歩なら▲4二金△2二玉▲2三銀△3三玉▲4三と△2三玉▲2四歩△1四玉▲1五歩で詰みです。

ただし、これも▲2四桂には△3三玉で際どい形ですが後手玉に即詰みはありませんでした。

このように見ていくと、あまり後手玉に詰み筋はなかったのですが追い回す展開で相手玉しか見ていませんでした。

そのような展開は相手の持ち駒が増えていって先手玉が危なくなるケースがあります。

自分はこのようなケースが多く、攻めている間はいいのですが手が止まったときにカウンターをくらうというパターンです。

それでも自玉が残っていると分かったうえで攻めるのはいいのですが、何も考えずにただ一目散に決めにいくというのが危険でした。

本局の反省点はこれにつきます。

▲5二馬では▲6四桂がありました。ソフトの評価値+2883で先手勝勢。

▲6四桂は後手玉への詰めろです。

▲6四桂に△5三銀なら▲5二桂成△同玉▲5三歩成△6一玉▲5二金△7二玉▲6二金△8二玉▲7一銀△9三玉▲8四金まで詰みです。

この手順の△6一玉で△4一玉でも▲5二金△3一玉▲4二金打以下詰みです。

▲6四桂に△5三金なら▲同歩成△5七香成▲同玉△3九角▲同金△5九龍▲5八香△6八角▲5六玉△5五歩▲同玉△4四銀▲6六玉△7七角成▲5六玉で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は後手は駒をためてから△3九角~△5九龍と先手玉に迫る形ですがやはり足りないようです。

ただし、△4四銀に▲6六玉でなく▲5六玉なら△5八龍▲同飛△5五香▲6六玉△7七角成まで詰みなので要注意です。

▲6四桂に△5七香成なら▲同玉△4一銀▲5二桂成△同銀▲同馬△同玉▲5三銀△4一玉▲5二金以下詰みです。

これらの手順を見ると、▲6四桂と詰めろをかけるのが局面が分かりやすくてよかったようです。

相手に持ち駒を渡さない形で寄せるのが参考になった1局でした。