上部に引っ張り出して寄せる


上図は、角換わりから後手棒銀の進展で▲5七同玉と成香を取った局面。ソフトの評価値-3096で後手勝勢。

終盤で先手が危険な攻め方をしたので後手の持ち駒がたくさんになりました。

対局中はこの先手玉がどの程度危険なのか分かっていませんでしたが、改めてこの局面を見るとかなり危険なようです。

ただし、詰んでもおかしくないくらい後手の持ち駒がありますのでここは後手の勝ち筋だったようです。

実戦は△5六歩▲同玉△5五銀だったのですが△5五歩で、ソフトの評価値-1302で後手優勢。

この手順は△5六歩から迫る手で、人間の感覚からいえば普通な手です。

とりあえず安い駒で王手をして相手の対応を見ようという手ですが、後手の攻めの拠点は4三の歩なのでその駒に近づけるという意味もあります。

△5六歩▲同玉△5五銀でこれでも後手がよかったようですが、金駒を1枚捨てることになるので△5五歩が気になっていました。

ただし対局中は△5五歩以下の指し手がはっきり分かっておらず、詰んでも仕方ないと思っていました。

本当はこのあたりをしっかりと読んで、自分なりの結論を出せるくらいにならないといけないです。

そのような意味では全く終盤力が足りません。

△5五歩以下▲同玉△4四金▲4六玉△5五角▲5七玉△5六歩▲同玉△4五銀▲5七玉△3九角で、ソフトの評価値-99994で後手勝勢。

この手順は先手玉を寄せる分かりやすい寄せ方のようです。

△4四金は4三の歩の拠点を活かした攻めで、▲6四玉には△5五角があります。

この場合は6二の歩が何気に寄せに役立ってます。

▲4六玉に△5五角も自然で3七に逃げる手を防いでいます。

▲5七玉に△5六歩と叩いて▲同銀に△4五銀でさらに攻めの拠点を作って、▲5七玉に△3九角が決め手です。

このような形の△3九角がすぐに見えるようになればいいのですが、このあたりが手が見えてないです。

4九の金がいなければ△5九龍と回って王手することができると考えれば浮かぶ手ですが、このような手が短い時間で指せるかがセンスの問題だと思います。

△3九角▲同金△5九龍▲5八金△5六金まで詰みです。

△3九角▲4八銀なら△5六歩▲6八玉△5七金▲同銀△同歩成で詰みです。

なお最後の局面図で実戦なら△3九角とせずに△5六歩としそうです。ソフトの評価値-99974で後手勝勢。

△5六歩▲4八玉△5七角▲3八玉△3九金▲2七玉△3六銀▲同玉△3五角成▲2七玉△2八角成▲同玉△2九金▲同玉△4九龍▲3九歩△3八金▲1八玉△2八飛まで詰みです。

この手順でも詰んでいるようですが、△5七角~△3九金が見えても次の△3六銀がなかなか見えないです。

△3六銀~△3五角成と馬を作って上部を厚くするということですが、自分はこの手順が見えませんでした。

△3六銀が見えないとやはり先手玉を詰ませられないということになりますので、このあたりももう少し深く読みを入れる必要があるようです。

やはり将棋は終盤力が大きく影響しますので、ここら辺をもう少し意識したいです。

なお真ん中の局面図の△5五歩には▲4六玉と逃げて厳密には先手玉は詰まないようですが、△4九龍で後手勝勢のようです。

また最初の局面図から△5六歩ではソフトは△3九角を推奨していたので、ここら辺も別の機会に調べてみます。

上部に引っ張り出して寄せるのが参考になった1局でした。