上図は、相居飛車からの後手雁木の進展で△8九銀と打った局面。ソフトの評価値+1282で先手優勢。
▲同玉には△6九飛成があるので先手は逃げる1手です。
▲7七玉には△6九飛成がありますので、▲6八玉か▲7九玉のどちらかです。
実戦は▲6八玉としましたが、以下△2九飛成▲7七銀で、ソフトの評価値+74で互角。
対局中は▲7九玉と下に逃げるのは将来△7八歩とか金駒が後手の持ち駒に入れば7八から打ち込む筋があるので危険と思い▲6八玉としました。
△2九飛成と桂馬を補充して次に△7六桂があるので▲7七銀とすれば味がいいと思っていましたが、評価値を見ると1200位下がっています。
ソフト的には▲6八玉は悪手レベルの手だったようです。
▲7七銀には△4二玉とすればまだこれからの戦いだったようで、金駒がたくさんいる方に玉を移動するとまだ大変です。
先手が攻めていっても先手玉は8九銀がいるのでそんなに強い戦いができません。
▲6八玉では▲7九玉がありました。
▲7九玉△2九飛成に2通りの指し方がありました。
1つは△2九飛成▲8一馬です。
▲7九玉△2九飛成▲8一馬△7六桂▲7七銀△5六歩▲5九香で、ソフトの評価値+1399で先手優勢。

この手順は正直いって難易度が高いです
▲7九玉は7八の銀に近いので危険な形ですが、将来▲8九玉と銀を取ることができる可能性があります。
後手は△2九飛成と桂馬を補充しますが、次の▲8一馬がなかなか指せない手です。
桂馬を取ってもどの程度効果があるのかが分かりにくいのですが、それ以上に先手玉はだいじょうぶなのかという心配もあります。
△7六桂▲7七銀△5六歩はかなりうるさい攻めで、後手の持ち駒に歩が入れば△7八歩▲8九玉△6九龍のような筋があります。
△5六歩には▲5九香が粘り強い受けで、最初は△5七歩成▲同金△同飛成▲同香△7八金で詰みかと思っていましたが、▲5七同香が後手玉に王手になっているので△7八金とは打てません。
ただし、これでも先手玉は危険なので△5七歩成には▲5三歩で、ソフトの評価値+1250で先手優勢。
このような切り返しはなかなか手が見えにくく、自玉と相手玉の周辺を何度も見ないといけないので難易度が高いです。
もう1つは△2九飛成▲5九香です。
▲7九玉△2九飛成▲5九香△4二玉▲8九玉で、ソフトの評価値+1211で先手優勢。

この手順は▲5九香と敵の龍の利きを止める手で、ここに香車を打てれば先手玉はだいぶ安全になります。
以下△4二玉に▲8九玉と銀を取ります。
この指し方が一般的かと思われますが、△4二玉と後手も早逃げをすることでまだ勝負は先が長い感じです。
▲8九玉以下△3三玉▲8一馬で、ソフトの評価値+1321で先手優勢。
この手順はまだ後手玉を寄せる形でなく、▲8一馬と遊んでいる馬を活用して桂馬を補充します。
先手も勝ち急がないような形になりそうな展開です。
▲7九玉は少し怖い手ですが、このような手も実戦で浮かぶような棋力になりたいです。
少し危ない形で受けるのが参考になった1局でした。