馬や角を受けに使う


上図は、先後逆で先手石田流からの進展で▲6八金とした局面。ソフトの評価値-1217で後手優勢。

7八にいた金が▲6八金と逃げた形です。

対局中は後手が指せていると思っていましたが、飛車交換になって相手からの打ち込みも気にする必要がでたのでまだ大変な局面だと思っていました。

6一に金がいるので飛車の打ち込みには強い形ですが、4一の金や6一の金は相手の角に狙われやすい形になっているので後手も神経を使います。

評価値はだいぶ後手に傾いていたのですが、このような局面からどのような方針で指すかが悩みました。

△8九とや△8九馬と桂馬を取って駒得したいのですが、8九の位置がいまひとつよくないので少し指しにくいです。

また先手からの▲9一飛と打ち込まれたときに後手の対応もいまひとつ分かっていませんでした。

結局考えがまとまらずにと金を働かせることにしました。

実戦は△8七と▲9一飛だったのですが、以下変化手順で△8八飛▲8一飛成△7一金▲同龍△同銀▲7九金で、ソフトの評価値-612で後手有利。

この手順は△8七とで次に△8六との狙いですが、▲9一飛と打たれると△8六とは▲9八飛成があります。

ソフトは▲9一飛には△8八飛を推奨しており、以下▲8一飛成△7一金▲同龍△同銀▲7九金で金を取って飛車を取るような展開です。

後手も6一の金がいなくなって6二の銀が浮いた形になるのでだいぶ弱体化した感じです。

後手の美濃囲いはしっかりしているので形勢の差が縮まった感じです。

△8七とはいまひとつだったようで、△8七とでは△5四馬がありました。ソフトの評価値-1049で後手優勢。

この△5四馬は馬は自陣に引けの格言の手で、ここに馬が引くことになると自陣が引き締まります。

このような手厚い手が全く見えていませんでした。

5四の馬は8一の桂馬にひもがついているので、守りもしっかりしていたようです。

△5四馬以下▲3六角△同馬▲同歩△8七と▲8四飛△7二角で、ソフトの評価値-1352で後手優勢。

この手順の▲3六角は後手の馬を消す手で、角を交換して▲3六同歩は先手も形がよくないのですが先手もゆっくり指していると後手から飛車の打ち込みがあるので仕方ないようです。

自分は▲3六同歩には△8九とで桂馬を取って次に△2四桂のような手を狙うのかと思っていましたが、△8七とで引いて使うのが意外でした。

先手の▲8四飛はソフトの推奨手ではなかったのですが、自分が気にしていた手でこのような手に対して受け方が分かっていませんでした。

▲8四飛に△7一金が形ですが、▲8二歩△9三桂▲8一歩成△6一金▲8二飛成△8六と▲6三香△8五飛で、ソフトの評価値-773で後手有利。

やはり受けというのも結構大事で、△7一金以降にこのような受け方ができるかというとちょっと難しいようです。

△7一金として数手後に△6一金とするのはどちらが得をしているかがよく分からないからで、多分指せないように思います。

ソフトは▲8四飛には△7二角を推奨しており、この手も全く浮かびませんでした。

△7二角に▲8三角なら△9八飛▲7二角成△同金▲8一飛成△7一金▲同龍△同銀▲5八金寄△8六とで、ソフトの評価値-1409で後手優勢。

この手順は▲8三角にはこのタイミングで△9八飛とするようで、△9八飛は9筋の受けにも利いているようです。

先手は▲7二角成~▲8一飛成には△7一金が先手の受けになっており、これで後手が指せているようです。

本局は変化手順での△5四馬や△7二角が手堅い受けの手だったようです。

馬や角を受けに使うのが参考になった1局でした。