上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀型の超速からの進展の変化手順で△7二金とした局面。ソフトの評価値+1213で先手優勢。
▲5三桂不成に6一の金が△7二金と上がった形です。
最近はソフトの検討では中盤過ぎで形勢がいい局面からどのように指すかが興味があります。
踏み込んで攻めるのか手堅く受けに回るのかなどの呼吸ですが、このあたりの感覚は自分とだいぶ違っていることが多く勉強になります。
人間に棋風があると同様にソフトにも勝ちパターンというのはあるのかと思っています。
△7二金に最初に浮かんだのは▲4四飛△同歩▲4一桂成で、ソフトの評価値+1314で先手優勢。
この手順は銀を取って金を取る手で、飛車と金銀の交換の2枚替えです。
駒割りは先手の金得で金駒が多いので先手優勢です。
▲4一桂成の瞬間が後手に手番が回りますが、後手の攻めをあますようなイメージです。
ソフトは▲4四飛を推奨していましたが、▲5七飛という手も候補手に上がっていました。
▲5七飛△4七成銀▲4一桂成△5七成銀▲同銀△5六歩▲同銀△4六馬で、ソフトの評価値+1580で先手優勢。

この手順は▲5七飛と逃げることで馬取りになります。
△4七成銀に▲4一桂成とする手で、これも飛車を金銀の交換の2枚替えになります。
ただし、後手の成銀が捌けたのと△5六歩▲同銀△4六馬で馬が働いてきました。
後手から△5六馬や△6八馬の筋があるので先手としても少し嫌な形ですが、ここで先手の手番になります。
このような局面で5六の銀を守るかどうかがぱっと見で気になります。
部分的な受けは▲5七歩ですが、△5五歩で以下▲同銀△同銀▲3二飛で、ソフトの評価値+1625で先手優勢。
この手順は▲5七歩で銀を守りつつ△6八馬の筋を消す手で、ソフトの候補手には上がっていませんでしたがそこまで悪い手ではなかったようです。
△5五歩に▲同銀とするのが盲点で、以下△同銀に▲3二飛と打つのが気がつきませんでした。
▲3二飛では▲2二飛が桂取りになるのですが、将来△4四角などの角のラインに入るのを避けたのかもしれません。
△4四角は飛車取りと同時に自玉の守りとと敵玉の攻めのラインに入るので、攻防の手として振り飛車は狙うことが多く何かのときにこの手を指されると複雑になるかもしれません。
▲2二飛が▲2一飛成とすればこの筋はなくなりますが、4一に成桂がいるので龍が一時的に働きが悪くなります。
△4六馬に▲5七銀なら△3六馬で、ソフトの評価値+1320で先手優勢。
自分は▲5七銀が最初に浮かんだのですが、△3六馬で6九の金を狙う形でこれでも先手が指せているようです。
△4六馬には▲5七歩とか▲5七銀はそこまで悪い手ではなかったようです。
△4六馬にソフトは▲6一銀を推奨していました。ソフトの評価値+1566で先手優勢。

この▲6一銀ですが正直全く浮かびませんでした。
自玉に手を入れるものとばかり思っていたので、攻め合いという発想がありませんでした。
▲6一銀は7二の金を直接狙う手で、終盤によく出る筋ですが、金が逃げられて銀取りになったときの対応が気になります。
▲6一銀に△6二金なら▲3二飛△5二歩▲5一成桂で、ソフトの評価値+2205で先手勝勢。
この手順は△6二金なら▲3二飛が厳しく△5二歩には▲5一成桂と遊んでいた成桂が働くので先手の理想的な展開のようです。
▲6一銀に△7一金なら▲3二飛△5二歩▲同銀不成△同銀▲同飛成△7二銀▲6三銀△3六馬▲4五歩△6九馬▲同金△6一金打▲7二銀成△同金左▲6三銀△6一銀▲7二銀成△同銀▲4四角△同歩▲5三角△6一銀▲7一角成△同玉▲6三銀△6二角▲7二銀成△同玉▲6二龍△同玉▲5一角△6三玉▲6二金△5三玉▲5二金打△4三玉▲4二角成△5四玉▲5三馬まで詰みです。
この手順は手数が長いですが、駒の打ち換えでよくある相手の守りの金を銀に変えて弱体化させる寄せ方でこのような寄せは結構役に立ちそうです。
このように5六の銀を守ることなく▲6一銀という手もありました。
優勢からの局面の指し方が参考になった1局でした。