上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△1一玉とした局面。ソフトの評価値-2625で後手勝勢。
▲3三桂不成として銀を取った手に2一の玉が△1一玉と逃げた形です。
先手玉に受けはありませんので先手は後手玉に迫るしかありません。
自分が最近気になっているのは、人間同士であればそれ以上指しても意味がないと思った局面もそこからソフトが指すと意外とややこしい局面になるということです。
評価値が2600台ということは、まだ相手玉に迫ることによって攻防の手で少し分かりにくい形になるようです。
自分はその域まで全く達していませんが、このような全くだめなような局面でも意外と手があることがあります。
本局も人間レベルでは投了したくなりますが、ここからソフトで検討すると意外な展開になりました。
△1一玉以下▲2二銀△同金▲2一金△同金▲同桂成△同玉▲2三香△3二玉▲2二香成で、ソフトの評価値-5764で後手勝勢。

この手順の▲2二銀から▲2一金というのが盲点です。
自分の感覚としては▲1二香△同玉▲2一銀△2三玉▲3二銀不成△同玉で、ソフトの評価値-3741で後手勝勢。
この手順もそれなりに後手玉に迫っていますが、1三の角が使えていないので手が続かないようです。
ソフトの▲2二銀と1枚銀を捨ててから▲2一金で相手玉を薄くするのが浮かびにくいです。
▲2二銀と1枚捨てることで▲2一金とすれば金が持ち駒になります。
以下▲2三香と離して打つのが香車を活かした手で、後手は△3二玉としますがそこで▲2二香成が浮かびにくいです。
一時的に1三の角が影になるのですが、読みが入ってないと指せません。
▲2二香成以下△3三玉▲4五桂△4四玉▲3五金△5四玉▲2五金△3七銀で、ソフトの評価値-99988で後手勝勢。

この手順の▲2二香成に△4一玉とするのは▲3二金△5一玉▲2四角成△6一玉▲2五馬で、ソフトの評価値-3857で後手勝勢。
この手順は▲3二金~▲2四角成と王手をして以下▲2五馬で桂馬を取る手で先手玉の詰めろが消えます。
単純な受けでなく攻防の手で詰めろを消すので先手としても焦ります。
厳密には▲2二香成に△4二玉と逃げて、▲2四角成には△3三桂とすれば2五の桂馬を守れますので逃げるならこちらの方がよさそうでした。
なお▲2二香成に△3三玉と逃げてこれで終わりのようでも、以下▲4五桂~▲3五金の王手があり▲2五金と桂馬を取って粘る手がありました。
これも▲2五金には△3七銀と打って詰みなのですが、勝ちを意識していると思わぬ手が飛んでくると読みがまとまらないことがあります。
△3七銀もこれが時間のない実戦だと多分指せないです。
△3七銀に▲同銀なら△1八金▲同玉△1六香▲1七桂△2九銀▲2八玉△1八金▲3九玉△3八銀打▲同金△同馬まで詰みです。
△3七銀に▲1七玉なら△1五香▲同金△2八銀打▲1六玉△1七金まで詰みです。
これらの手順を見ると正確に指せば後手が勝ちになるのですが、苦しい方も粘りの手を指せばそれなりに最後のあやが生じるようです。
最終盤で苦しい将棋もこのような手が指せるようになりたいです。
苦しい将棋で最後にあやしい手を指すのが参考になった1局でした。