細かい歩の切り返し

上図は、先後逆で先手角交換振り飛車からの進展で▲6五銀と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-845で後手優勢。

駒割りはこの瞬間は後手の銀損ですが、2二玉と玉が深いのと先手の2八の玉がやや薄いので後手が指せているようです。

このような局面はあまり考えて指していないことが多く、駒を取られたら駒を取り返すという手の流れで△6五同歩としましたがこれがよくなかったようです。

実戦は△6五同歩▲5三角成で、ソフトの評価値+12で互角。

この手順は銀を取り返してまた金を取られる形で、先手がだいぶ得をしたようです。

5三に馬ができて次に▲5四角のような手が生じると飛車取りかつ▲3二角成の筋で後手がまずそうです。

後手の切り札は△3五桂ですが、▲3六銀と受けられるとまだ先手玉は寄りません。

このような手拍子の△6五同歩は▲5三角成を全く考えてないと等しいので、何か考える必要があったようです。

△6五同歩では△7四歩がありました。

△7四歩▲7九歩△3八飛成▲同金△7五歩で、ソフトの評価値-1301で後手優勢。

この手順の△7四歩は歩を使った小技で、自分はこのような手がなかなか実戦で指せません。

持ち時間の短い将棋ばかり指しているのと自分の棋力の関係で細かいところに目がいかないようです。

このような手が実戦で指せたら読みの幅も広がりそうです。

△7四歩に▲同銀なら△7六飛成、△7四歩に▲5七角なら△6五歩で駒損が回復できます。

先手は▲7九歩と手筋の歩を打ってきて、△同飛成なら▲5七角が龍取りで角取りが消える受け方です。

▲7九歩には△3八飛成と飛車を切る手があり、▲同金に△7五歩と角を取った手がさらに金取りになります。

このような△3八飛成は飛車を切るタイミングで、部分的には飛車と角銀の交換の2枚替えになりしかも先手玉は金駒が1枚なくなったので弱体化しました。

△7五歩以下▲5四歩△4九銀▲3九銀△3八銀成▲同銀△4八金▲3九銀△同金▲同玉△5二金で、ソフトの評価値-1828で後手優勢。

この手順は興味深いのですが△7五歩以下▲5四歩と攻め合いにきました。

そこで△4九銀と3八の金を狙うのが形のようで、この筋はよく出ます。

守りの金駒を攻めることで相手の玉を薄くする手で、先手は▲3九銀と埋めてきました。

▲3九銀には△3八銀成~△4八金で、次の狙いは△3八金~△4九角の筋です。

△3八金で△3九角と打つのは、後手の持ち駒に金がないので▲2七玉でもつれてしまいます。

よって△4八金に▲3九銀と埋めて辛抱したのですが、△同金~△5二金がなかなか指せないです。

先手の守り駒は銀1枚なので後手は攻めを継続したいのですが、まだ少し駒が足らないので無理に攻めを続けるのは危険です。

それで△5二金と受けに回って自玉の安全を優先するようです。

自分は△5二金と手を戻す指し方がなかなかできず、やや無理気味に攻めを続けようとするので形勢が接近することが多いです。

▲5三歩成が入ると後で▲5四角のような手がいきなり詰めろということもあるので、自陣に手を戻すのが大事なようです。

この局面も△7六歩や△6五歩で金駒を補充する手も残っており、後手玉は堅いので後手が指せているようです。

細かい歩の切り返しが参考になった1局でした。