上図は、先後逆で先手角交換振り飛車からの進展で▲5三歩と打った局面。ソフトの評価値-1413で後手優勢。
先手が▲5三歩と打って角取りを受けた形です。
駒割りは後手の銀損ですが、後手玉が堅く先手玉はやや薄いので後手が指せていたようです。
普通は銀損している方が形勢が悪いことが多いのですが、終盤に近づくにつれて駒の損得はあまり関係なくなってきます。
対局中は終盤になるにつれて駒の損得などを考える余裕はないので、勢いで指すことが多くなります。
後手は7八の飛車と4九のと金と3五の桂馬が先手玉の急所を睨んでいるので、うまくいけば技がかかりやすい形です。
後手としては5一の飛車を攻めに参加させることが理想です。
実戦は△5三同金で以下変化手順で▲3二角成△同玉▲6七銀で、ソフトの評価値+413で先手有利。

この手順は△5三同金として角取りで催促する手ですが、▲3二角成~▲6七銀は見えにくい手です。
後手に角が渡れば△3九角の筋があるのですが、▲同馬でぎりぎり残っています。
7五の馬が攻防に利いており先手玉もぎりぎり耐えているようです。
後手は4二の金が△5三金となって。さらに3二の金がなくなると急に玉が薄くなった感じです。
最後の▲6七銀という受け方はあまり見ないような受け方です。
普通受けというと自玉の近くに金駒を埋めるというイメージがあるのですが、先手玉から遠い6筋の3段目に飛車取りに銀と打つというのは浮かばないです。
終盤に近いので先手を取って受けるという意味で飛車取りに銀を打ちます。
▲6七銀以下△8八飛成▲3三桂成△同桂▲5八銀打で、ソフトの評価値+473で先手有利。
この手順は△8八飛成には▲3三桂成~▲5八銀打が6七の銀の形をいかした受け方で、5八の地点に駒を打って後手の龍の利きを止めることで先手玉がだいぶ安全になったようです。
先手玉が後手玉より安全になったことで形勢は先手有利になったようです。
△5三同金では△5三同飛がありました。
△5三同飛▲3二角成△同金で、ソフトの評価値-2043で後手勝勢。

この手順は△5三同飛と飛車で5三の歩を取ることで、先手は飛車の活用を抑えることができなくなりました。
先手は勢いで▲3二角成としますが、この場合は△同金とする手がありました。
▲3二同金に▲5三馬が目につきますが、△3九角▲1八玉△3八飛成で先手玉が詰んでしまいます。
△3二同金に▲6七銀なら△3九角▲同馬△同と▲同玉△5九飛成▲4九金△5七角で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。
この手順は△3二同金に▲6七銀なら今度は後手に斜めの駒があるので△3九角がありました。
以下清算して飛車が成る形になると後手勝勢です。
△3二同金の形はほぼ先手玉に適当な受けがなく、△3九角や△3八飛成~△5八飛成のような筋があり後手勝勢のようです。
後手の5一の飛車を活用するという意味では、△5三同金より△5三同飛の方が明快だったようです。
遊んでいる飛車を活用するのが参考になった1局でした。