上図は、後手雁木に先手▲3七銀から仕掛けた展開で△6四銀と上がった局面。ソフトの評価値+342で先手有利。
後手の雁木に先手が▲3七銀~▲4六銀~▲3五歩の仕掛けに△4五歩としたことで、以下▲同銀から腰掛銀のような形になりました。
▲5六銀の形になると半持久戦のような展開になりここからまた駒組みが始まるといった感じです。
この▲3七銀から仕掛ける展開で難しいのは、序盤から先手は気持ちが急戦調に進んでいるのでやや持久戦模様になっても急戦調の指し手の気分が残っているということです。
自玉の周辺に目がいかず攻撃陣に目を向けていることが多いので、相手からの逆襲をうっかりしやすいです。
後手は8四歩のままなので飛車の活用が少し遅れ気味で、このあたりは先手が指しやすいと思っていました。
先手としてはどこかで△7五歩を意識すればいいと思っていましたが、思わぬところから後手の手がありました。
実戦は▲3七桂だったのですが、以下変化手順で△1五角▲2七飛△3六歩▲4五桂△3七歩成▲1六歩△2七と▲1五歩△4五桂▲同銀△4四歩▲3三歩△4二金左▲5六銀△3九飛で、ソフトの評価値-601で後手有利。

この手順は▲3七桂と跳ねる手ですが変化手順で△1五角がありました。
実戦は▲3七桂に△7五歩▲同歩△1五角だったのですが、単に△1五角の方が明快だったようです。
自分は▲7五同歩としてから△1五角の筋が気がついたのですが、気がつくのが遅すぎでした。
△1五角は先手の攻め駒を責めるような手で、浮き飛車は角で狙われやすいという典型的な例です。
変化手順の△1五角からは1本道で先手は飛車と角の交換になります。
最後の△3九飛は将来△1九飛成と香車を補充する手や、6九の金を直通しているので先手玉にプレッシャーがかかります。
先手としては▲6六桂と打って次に▲7四桂を狙う筋ですが、▲6六桂に△7五歩と攻め合いにこられても先手は嫌な形です。
やはり▲3七桂と跳ねたのはまずかったようです。
▲3七桂では▲1六角がありました。
▲1六角△3四角▲6六歩△1六角▲同歩で、ソフトの評価値+345で先手有利。

この手順は▲1六角と打つ手で次に▲3四歩と打つ狙いです。
対局中は▲3七桂と跳ねた後に▲1六角の筋は見えていたのですが、単に打つ手がありました。
△3四角にどのように指していいかさっぱり分かりませんでしたが▲6六歩がありました。
この▲6六歩というのが自分の感覚では見えづらい手です。
急戦調に動いて展開上で持久戦模様になれば気持ちの切り替えが必要なのですが、自玉の周辺に目を向けるのが大事だったようです。
先手は5六の銀を右辺で活用するのが少し難しくなったので、▲6六歩と突いて左辺での活用を目指すのがよかったようです。
△1六角▲同歩以下の展開が気になります。
自分の読み筋は▲1六同歩以下△8五歩なら▲7八金△7五歩▲6五歩△7六歩▲同銀△7三銀▲6七銀右で、ソフトの評価値+357で先手有利。
ソフトの読み筋は▲1六同歩以下△8五歩なら▲6五歩△7三銀▲7八玉△3六歩▲3五歩△6四歩▲同歩△7五歩▲同歩△6四銀▲4六角△8六歩▲同歩△8四飛▲2四歩で、ソフトの評価値+693で先手有利。
この手順ではソフトは▲6五歩△7三銀と銀を追い返してから▲7八玉と玉を整備する手だったようです。
後手は△6四歩~△7五歩と味付けしてから△6四銀としますが、そこで▲4六角と自陣角を打って反撃するのがいいようです。
▲4六角と打てるのは▲4七歩型を活かしているとも言えそうです。
やはりこれらの手順を見ると先手の指し手は柔らかいようで、相手に動いてもらったところでその駒を目標にするという指し方でした。
確かに▲5六銀と引いた形で▲6六歩と突いたのなら、▲6五歩で駒を進めるのが自然だったようです。
攻めばかりでなく自玉にも目を向けるのが参考になった1局でした。