横歩取りの飛車の打ち込みからの対応

上図は、横歩取り勇気流からの進展で△8七歩と打った局面。ソフトの評価値-128で互角。

後手は飛車を打ち込むための前提として△8七歩と叩いて先手の手を見ました。

対局時は悪くはないなと思っていましたが、ここからの攻め方はいまひとつでした。

実戦は△8七歩以下▲同銀△8六歩▲9八銀△8七角で、ソフトの評価値+13で互角。

この手順は大して考えることなくほとんどノータイムで手を進めており、勢いだけで指しているという感じです。

△8六歩とする前ではもう少し盤面を見ないといけなかったです。

△8六歩では△8九飛がありました。

△8九飛▲3八銀△8六歩▲同銀△8七歩で、ソフトの評価値-696で後手有利。

この手の△8九飛は△4九飛成と△9九飛成の両取りですが、なぜかこの手が全く見えていませんでした。

4九の金が浮いているので△8九飛はすぐに見えてもおかしくないのですが、先入観で△8六歩~△8七角があったのでそれ以外は考えていませんでした。

先手の持ち駒に飛車があれば▲7九飛と合わせる手があるのですが、▲2一飛と盤上に打っているのでこの手はありません。

よって▲3八銀と守るのですが、そこで△8六歩が継続の攻めでした。

△8六歩に▲7六銀なら△7五歩▲同銀△8七歩成があります。

よって▲8六同銀としますが、△8七歩と垂れ歩を打つのがうまいです。

△8七歩で△8六同飛成も自然ですが、▲8七歩△7六龍▲1一飛成で、ソフトの評価値-575で後手有利。

この展開は後手が駒得で有利ですが、龍が押し戻される形なのがやや不満です。

△8七歩以下▲7九金なら△9九飛成▲8九歩△6四角▲7五歩△同歩で、ソフトの評価値-961で後手優勢。

この手順は△8七歩に先手は▲7九金~▲8九歩の受けで、後手の龍の利きを止めれば簡単にはつぶれませんが△6四角が手厚い攻めで▲7五歩に△同歩として次に△7六歩を狙えば後手が指せているようです。

なお最初の局面図でソフトは△8七歩には▲7九銀を推奨していました。

△8七歩▲7九銀△8九飛▲2三歩△5一金で、ソフトの評価値-247で互角。

この手順は▲7九銀と玉側に引いて辛抱する手で、後手は△8九飛と打ち込みます。

先手の2一の飛車と後手の8九の飛車の形が似ており、ここで▲2三歩と垂らせば後手の受け方が難しいと思っていましたが△5一金がありました。

▲2三歩の意味は次に▲2二歩成△同銀▲4一角△4二玉▲3二角成△同玉▲6一飛成からの強襲ですが、△5一金と受けることで▲4一角を防いでいます。

△5一金では△7二銀として6一の金にひもをつけるという受け方もありそうですが、▲8二歩と叩かれて△7三桂なら▲8一歩成とされるような手が気になります。

後手も受けるところは受けてつぶされないように注意します。

△5一金以下▲2二角△4一金寄▲1一角成△9九飛成▲2二歩成△8六香▲3一と△同金寄▲同飛成△同金▲3三馬△8八歩成▲4四桂△同歩▲4三銀△6二玉▲5一馬△7二玉▲8五香△7八とで、ソフトの評価値-99982で後手勝勢。

この手順はうまくいきすぎですが、先手がやや無理気味に後手玉に迫った展開です。

▲2二角から攻めるのは後手としても嫌な形ですが、△4一金寄と辛抱して以下△9九飛成~△8六香と反撃するのが意外と厳しいようです。

先手は飛車を切ってから後手玉に迫りますが、あまり駒を渡すと△7八とで以下先手玉が詰んでいるようです。

自分としては後手は相手の攻めを引き付けるだけ引き付けて、駒がたまったら詰ますというのがなかなかできないです。

受け損なって形勢が悪くなるというのが多いので、このような△5一金~△4一金寄とする受け方は少しでも身につけたいです。

横歩取りの飛車の打ち込みからの対応が参考になった1局でした。