守りの金のいない玉は薄い

上図は、先後逆で横歩取り勇気流からの進展で▲8八歩と打った局面。ソフトの評価値+137で互角。

後手が△8七角と打った手に▲8八歩としました。

対局中は△8七角に相手がどのような手を指すか考えないと時間がもったいないのですが、自分は△8七角に満足してその後の相手の手を考えていませんでした。

△8七角で満足という意味は、とりあえず後手が攻める形になったので最低限の展開になったということです。

まだこれから中盤や終盤があるのにこのあたりで満足するようでは甘いので、今後は相手の手番でも相手の指し手を考えるようにしたいです。

実戦は△9八角成▲同香△9九飛▲5九金△9八飛成で、ソフトの評価値+179で互角。

実戦の手順の△9八角成▲同香△9九飛で、以下角と銀香の交換で龍を作った後手が有利と思っていましたが互角でした。

2枚替えで龍ができれば普通は攻めている方が有利という固定概念があったので、局面を冷静に見れてなかったようです。

△9八飛成には▲5五角として、以下△8七銀なら▲同歩△同歩成▲7九歩△7五香▲8八歩で、ソフトの評価値+56で互角。

この手順の▲5五角は攻防の手でぱっと見は意味が分かりづらいのですが、後手がゆっくりしていると▲3三角成~▲3一飛成の筋があり後手玉が危険になります。

よって後手も急ぐ必要があり△8七銀と攻めますが以下互角のようです。

後手は2枚替えで龍を作ったのは攻めているのは大きな成果ですが、攻めもやや細いため簡単でないところが将棋の難しいところです。

△9八角成では△7八角成がありました。

△7八角成▲同玉△7五歩▲6五桂△7六歩▲5五角△3八歩で、ソフトの評価値+137で互角。

この手順の△7八角成ですが、対局中は全く考えていませんでした。

△9八角成で何か別の手がないかなど考えればひょっとしたら浮かぶ手かもしれませんが、改めて△7八角成からの展開を見ると守りの金がいなくなると相手玉は相当薄く感じます。

▲7八同玉に△7五歩と桂頭を狙いにいくのが地味ながらが意外ときつい手だったようで、9八の銀がほとんど守りに役立っていないのと3九の銀と4九の金が守りから離れているので実戦的な手だったようです。

▲5五角は攻防の手で先手は玉を凌ぐことができれば▲3三角成~▲3一飛成の筋が生じます。

△3八歩は難しい手で将来▲3八玉の形になると寄せにくいということのようですが、難易度が高く指し手の意味よりもここに目がいくのが鋭いです。

△3八歩以下▲同銀△6八飛▲5九玉△7八飛成▲5八金△6七金で、ソフトの評価値+132で互角。

この手順も興味深く▲3八同銀には△6八飛~△7八飛成で詰めろをかけます。

▲5八金は詰めろを受けた手ですが、そこで△6七金として攻めを継続します。

これでいい勝負ですが△7八飛成では△8八飛成と歩を補充して、次に△9九龍とすればさらに香取りで王手がかかり△9八龍で銀も取れそうです。

ぱっと見でこれが浮かんだのですが、その場合は7七の金の活用が遅れて▲3三角成~▲3一飛成の攻めの方が早くなるようです。

中盤~終盤に差し掛かると駒得より速度が大事になってくるので、△7八飛成▲5八金△6七金と金を活用して相手玉に少しでも迫るというのが大事なようです。

これは▲3三角成~▲3一飛成の攻めがあるので、後手もゆっくりできないとも言えそうです。

△7八飛成とすれば△6七金と活用できるのが大きいです。

守りの金のいない玉は薄いのが参考になった1局でした。