読みが浅く勝負所がない


上図は、先後逆で横歩取り勇気流からの進展で▲9六同歩と香車を取った局面。ソフトの評価値-27で互角。

駒割りは後手の銀得でしかも後手の手番なのです。

対局中は読み筋では後手指せそうな気もしていましたが、この局面を目にすると歩切れで細かい攻めができないのでまだ大変なようです。

実戦のここからの指し手は急転直下のような感じで粘りが利かなくなりました。

実戦は▲9六同歩以下△6四角▲1五角△1四歩▲3三角成△同金▲3一龍△3七角成▲4八銀で、ソフトの評価値+873で先手優勢。

この後手の手順は勘違いが多かったのですが、△6四角は方針がまとまらなかったので仕方なく打った感じです。

△6四角はソフトの候補手に上がっておらずあまりいい手ではなかったようです。

△6四角に▲1五角は全く考えていませんでした。

▲1五角では▲4八銀で先手有利だったようですが、▲1五角もソフトの候補手に上がっていませんでした。

▲1五角に△1四歩と突いたのが悪手で、▲3三角成~▲3一龍も承知のうえで以下△3七角成が次の△4六桂からの詰めろで後手よしだと思っていました。

△3七角成には▲4八銀の受けでも詰めろをかければいいと思っていました。

実戦は▲4八銀以下△3六馬▲3三龍で、ソフトの評価値+1480で先手優勢。

読み筋では▲4八銀には△3六馬と引いた手が次に△4六桂が厳しいと思っていましたが、△3六馬の局面をよく見ると△4六桂と打っても先手玉に詰みはありません。

また△3六馬に▲3三龍も全く見えていませんでした。

▲3三龍は馬取りでしかも次に▲3二龍と龍で王手の合駒請求をするのがきついです。

これが将棋を指してよくあるどこかで読みを打ち切るというパターンです。

本局で言えば△3六馬の手です。

持ち時間がある将棋なので先の先まで考えることはできませんが、△3六馬でなんとかなると思っても▲3三龍があれば全くだめな形でした。

遡って▲4八銀に後手はどう指せばよかったか調べてみました。

▲4八銀以下△1九馬▲3三龍△6二玉▲8五香△8二香▲4二龍△5二銀▲5四桂△7二玉▲4一銀で、ソフトの評価値+1733で先手優勢。

この手順は実戦からの変化手順ですが、△1九馬と取る手に▲3三龍が当然厳しいです。

以下△6二玉の早逃げですが、▲8五香が何気に詰めろになっていました。

▲8五香は次に▲5四桂△同歩▲4二龍△5二香▲5三銀△7三玉▲8三金まで詰みです。

△5二香で△7三玉も▲8四銀△6四玉▲6五金まで詰みです。

よって詰めろを受けるため△8二香としましたが▲4二龍の一間龍がありました。

△5二銀合に▲5四桂~▲4一銀が厳しいです。

後手の持ち駒な金駒がないため5二の地点の受けがありません。

△7八龍▲同歩△5一金打とすれば手数は伸びますが、▲5二銀成△同金右▲3一飛で、ソフトの評価値+2257で先手勝勢。

結局▲4八銀の局面はすでにだいぶ形勢に差がついていたようで、検討の結果的には△3六馬で読みを打ち切ったというのはあまり関係なかったようです。

ただし△3六馬でうまくいかないと読んでいれば、その数手前の△6四角とか△1四歩やめた方がいいと気がついたのかもしれません。

このあたりが実戦の難しいところで、その時の実戦の気分で決まりそうです。

実戦の△6四角と打ったのがもつれる原因の1つだったようですが、別の機会にどう指すべきだったか調べたいと思います。

読みが浅く勝負所がないのが参考になった1局でした。