自玉を固めて寄せにくい形を作る

上図は、後手ゴキゲン中飛車からの進展で△5六歩と打った局面。ソフトの評価値+2170で先手勝勢。

対局中はだいぶ後手に追い込まれた気がしていましたが、まだこの局面は先手勝勢だったようです。

このあたりの形勢判断が全くできておらず、後手玉に詰めろがかかりにくいというだけでだいぶ形勢を悲観していました。

後手の持ち駒に角角銀とあり後手から攻める形なのと、8筋に飛車がいるので先手から攻めにくいということです

終盤に差し掛かっているので駒割りはあまり関係ありませんが、金金桂桂と角銀の交換だったので先手がやや駒得していたようです。

実戦はどこかで攻めの形を作っておかないとまずいと思い▲8三桂成としました。

実戦は△5六歩以下▲8三桂成△同玉▲4三飛△6三桂で、ソフトの評価値+1240で先手優勢。

この手順は9五に桂馬がいるので後手玉を攻めにくいということで、桂馬を成り捨ててから飛車を打つ展開です。

9五の桂馬がいなければどこかで▲9五金など飛車を攻めることができるので成り捨てたのですが、ソフトの候補手にも上がっていませんでした。

勝勢の局面が優勢に逆戻りするのでは手の精度としてはよくないです。

最初の局面図では先手は攻めるのでなく受けに回るべきだったようです。

この場合の受けというのは相手の攻めをあますような受けだったようです。

▲8三桂成では▲5六同金がありました。

▲5六同金△4七角▲5七金打で、ソフトの評価値+2109で先手勝勢。

この手順は▲5六同金と金が4段目になりますが歩を取る手です。

▲5六同金とすると△4七角と打たれる手がありますので少し迷うところはありますが、5六に攻めの拠点が残ると先手玉が少し狭くなります。

△5六歩に▲5八金引なら△4六角で、ソフトの評価値+1686で先手優勢。

この手順は▲5八金引とすると△4六角と攻め駒を増やしてこれが意外とうるさいようです。

△4六角に▲7一飛なら△8七銀▲6九玉△7九角成▲同玉△4六角で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△4六角に▲7一飛と攻め合いを目指すと△8七銀~△7九角成~△4六角で先手玉が寄り筋になるので大逆転ということになります。

このような意味で攻め駒を残すと危険なので▲5六同金としましたが、△4七角に▲5七金打と手堅く受けるのが少し見えにくいです。

▲5七金打とすると5八の地点に金が2枚守る形で、先手玉に安心感があります。

また5六の金は6五の地点にも利いているので、将来先手玉は横に逃げても上に逃げても簡単には捕まらないようです。

持ち駒の金は攻めに使いたいようでも受けに使うことで自玉を安全にするということに価値があるようです。

▲5七金打以下△1四角成▲5八金上で、ソフトの評価値+2221で先手勝勢。

この手順は△1四角成と一旦手を緩めて馬を作る形ですが、△6九角のような筋が残っています。

先手は▲5八金上と4九の金を受けに使うのが相手の馬の利きを止める手でした。

6九の地点の馬の利きを止めればさらに先手玉は安全になった感じです。

▲5八金上以下△8七銀▲6八玉△8八銀不成▲同銀△8七歩成▲8三銀△同銀▲同桂成△8六角▲7七桂打△同と▲同桂で、ソフトの評価値+4260で先手勝勢。

この手順は△8七銀から暴れてくる手ですが、△8七歩成の瞬間に▲8三銀と決めにいくのが手の流れのようです。

▲8三同桂成に△8六角と最後のお願いにきますが、▲7七桂打とすれば先手玉は安全なようです。

相手玉が直ぐに寄らない場合は自玉の受けに徹して、相手が駒損承知で動いてきたら持ち駒が増えたところで相手玉に迫るという感覚のようです。

自玉を固めて寄せにくい形を作るのが参考になった1局でした。