打った香車を動かさずに寄せる


上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で△5二香と打った変化手順で、ソフトの評価値-1040で後手優勢。

実戦では全く手が見えなかったので、局後の検討で△5六歩や△4四香を調べましたがうまくいきませんでした。

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ここでは△5二香と打つのがよかったようで、この後の展開を調べます。

△5二香に▲4四歩△同銀引▲3六桂なら△2八銀で、ソフトの評価値-2839で後手勝勢。

この手順は△5二香に▲4四歩~▲3六桂とする手ですが、▲3六桂はあまりいい手ではなかったようです。

ただし、▲4四歩~▲3六桂というのは後手玉のコビンを狙う手で、8七の角と連動した手なので後手としても少し嫌な形です。

▲3六桂は自分が指されたら嫌な手に見えたので、その後の後手の指し手が気になりました。

▲3六桂に△2八銀と打ったのですが、この手は見えませんでした。

△2八銀では△5七香成として先手玉に詰めろをかけるのが普通ですが、▲4四桂△3三玉▲4二飛成△同玉▲3二飛のように王手の連続で攻めてくる手があります。

厳密にはこれでも後手玉は残っているようですが、盤上の大駒2枚と持ち駒に飛車があるので後手としても正確に対応するのが大変です。

5二の香車の利きがなくなると後手玉もかなり危険になるので、△5七香成を指すのであれば後手玉が詰むかどうかを読んでないといけないです。

そのような意味で△5七香成は少しリスクのある手なので、ソフトは△2八銀を推奨していたようです。

△2八銀は▲同玉なら△4九角成▲4四桂△2二玉で、ソフトの評価値-7836で後手勝勢。

この手順は△2八銀に▲同玉なら△4九角成で先手玉が必至になります。

以下▲4四桂としても△2二玉で後手玉は詰みません。

後手の5二の香車が先手の飛車の利きを止めているのが大きく、ここに香車があると後手玉は安心感が違います。

△2八銀に▲4八玉なら△3七銀引成▲同桂△3六角成▲3八歩△5六歩で、ソフトの評価値-3117で後手勝勢。

この手順は△2八銀に▲4八玉とする手ですが、次の3手が読めないと指せないです。

自分は△3七銀引成▲同桂△3六角成というのは全く見えていませんでした。

△3七銀引成は銀を捨てる手ですが、△3六角成と桂馬を取り返すことで部分的には銀と桂馬の交換です。

後手としては3六の桂馬を取り切ることで後手玉がさらに安全になったようです。

△3六角成とした手は次に△3七銀成以下の詰めろなので▲3八歩と受けましたが、次の△5六歩も浮かびませんでした。

△5六歩は次に△5七歩成▲3九玉△△4七桂▲2九玉△3九金▲同金△同桂成▲同玉△4八と▲同玉△4七馬▲同玉△5七金▲3六玉△3五銀上▲4五玉△3三桂までの詰めろです。

△5六歩に▲5八金なら△4七歩▲3九玉△2七桂▲2八玉△1九桂成▲同玉△1七銀不成で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲5八金の受けには△4七歩が厳しく、▲同金なら△同馬▲同玉△5七歩成▲3六玉△3五金まで詰みです。

よって△4七歩に▲3九玉としましたが、△2七桂以下寄り筋になりました。

△5六歩に▲同金なら△同香で、ソフトの評価値-4225で後手勝勢。

この手順は▲5六同金なら△同香が次に△3七銀成▲同歩△4七金▲3九玉△2七桂以下の詰めろで、後手玉に即詰みはないので後手勝勢のようです。

なお最後の局面図での△5六歩で△5七香成なら▲同玉で、ソフトの評価値-2621で後手勝勢。

この△5七香成もソフトの候補手でこれでも悪くないですが、▲5七同玉で先手玉に即詰みはなく5二の香車がいなくなると後手玉は少し危険になります。

後手は自玉の危険度を確認しながら先手玉の寄せを見つけることになるので、少し難易度が上がるようです。

打った香車を動かさずに寄せるのが参考になった1局でした。