上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で▲3八金打とした局面。ソフトの評価値-3385で後手勝勢。
後手が△2七銀打と詰めろをかけた手に▲3八金打と受けた形です。
対局中はもう一押しで先手玉を寄せられそうな気もしていましたが、駒を取って打ったら埋めるというよく終盤であるような形になったのが気になりました。
数の攻めには数の受けということで、なかなか先手玉の寄せ方が見えませんでした。
手が見えないとどうしても駒の打ち換えになります。
実戦は▲3八金打以下△同銀成▲同金△2七銀▲3五飛△同銀右で、ソフトの評価値-469で後手有利。

この手順は△3八同銀成▲同金△2七銀とする手で、相手の守りの金と相手の持ち駒に金がいなくなれば条件がいいかと思いましたが効果は不明です。
終盤で時間がなくなって千日手模様になっても仕方ないと思っていましたが、手が見えないとそのような展開になります。
基本的には形勢がいい方が千日手を避けることになりますが、時間がないなかで手が見えないと千日手になってもおかしくありません。
後手の指し手は自然だったと思いますが、△3五同銀右の局面は後手勝勢だったのが後手有利になったので手の流れとしては相当まずかったようです。
最終盤でこのように大きく評価値が落ちるのは、相手玉に寄せがあったのにそれを見逃して振り出しに戻るということが多いです。
△3八同銀成では△2八銀打がありました。
△2八銀打▲同金△同銀成▲同玉△2七金▲3九玉△4七歩で、ソフトの評価値-5435で後手勝勢。

この手順は△2八銀打とする手で、銀を1枚多く渡すことになります。
▲2八同玉に△2七歩と打てればいいのですが、2歩になるので打てません。
持ち駒が金1枚と歩だけでは先手玉に即詰みはなく、ゆっくりしていると先手に立ち直らせることになりますので後手は厳しい手が必要です。
▲2八同玉に△2七金と打つのが盲点で、▲3九玉に△4七歩が△4八歩成以下の詰めろになります。
△4七歩の瞬間に先手玉に寄せがあるかどうかですが、▲3五飛としても△同銀左がありました。
△3五同銀左の形は2七に金がいるので▲1七桂の王手には△同金とすることができます。
先手の持ち駒に桂馬があれば▲1七桂打のような手がありますが、桂馬はありません。
2七に金を打ったのは相手玉の寄せもありますが、同時に自玉の厚みも作っているようです。
△4七歩以下▲3五飛△同銀左▲2六香△同銀▲4五龍△3五飛で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。
この手順は▲3五飛~▲2六香としてあやを求める手で△同銀に▲4五龍の王手ですが、△3五飛と受ける手がありました。
△3五飛に▲同歩としても△4八歩成▲同金△同角成▲同玉△4七金▲4九玉△3八金左で詰みです。
なお△3五飛で△3五香なら、▲3四龍△同玉に▲3五歩とか▲4三銀とか▲5六角などまた手が広がるので△3五飛の方が紛れが少ないようです。
△4七歩以下▲5八歩なら△3七銀右成▲同桂△同銀成▲2六香△同玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。
この手順は▲5八歩の受けには△3七銀右成とする手が詰めろで、▲3五飛には△同角成とできるのが△3七銀右成の効果です。
▲3七同桂には△同銀成がまた詰めろで、▲2六香には△同玉で後手玉は詰みません。
なお▲5八歩に△3七銀右成で△4八歩成は▲同金で、先手玉に即詰みがないのと4九からの逃げ道ができて少し複雑になるので要注意です。
1枚金駒を多く渡しても手厚く寄せるのが参考になった1局でした。