角取りで受けて手番を握る


上図は、角換わりからの進展で△3六角と打った局面。ソフトの評価値+1010で先手優勢。

後手の△3六角は飛車取りですが、先手がどのように対応するかという形です。

駒割りは飛車と角桂の交換でいい勝負ですが、先手玉が後手玉より固いので先手優勢のようです。

対局中は先手が少し指せているかと思っていましたが、意外と差が開いていたのは気がつきませんでした。

△3六角と打たれたときに先手は飛車の逃げ場所が難しいと思い▲3九飛としましたが、これがよくなかったようです。

実戦は△3六角以下▲3九飛△6九銀で、ソフトの評価値+248で互角。

この手順の▲3九飛はいまひとつ冴えないながらも角を質駒にしていつでも▲3六飛とする筋で後手も嫌だろうと思っていたのですが、△6九銀が厳しかったです。

守りの金に銀を引っかける筋はよく出ますが、6七に桂馬がいるので攻めが倍増しています。

3六の角を拠点に6九の銀と6七の桂馬があって、さらに持ち駒に角銀桂があれば攻めの形としてはかなりの迫力があります。

△6九銀は見えていたのですが、6七に桂馬がいるのをうっかりしており、以下▲6八金と寄ったので△7九銀で、ソフトの評価値-432で後手有利。

この手順はちょっとお粗末ですが、受け損なうと数手で形勢が入れ替わるという典型的なパターンです。

そもそも的な考え方として、△3六角と打たれたときに飛車を逃げるというのが間違っていたようです。

飛車が逃げると△6九銀とされ先手玉が一気に危険な状態になります。

△3六角と△6九銀というのはセットみたいな組み合わせなので、まず△3六角の利きを止めることが大事だったようです。

角の利きを止めるというのは6九の地点までの利きを止めるという意味で、簡単に言うと受けるなら先手は合駒をすることになります。

合駒をするので考えると、▲5八銀や▲5八歩や▲4七銀になります。

この場合、先手の持ち駒の飛車は普通敵陣の攻めに使うので外すことになります。

▲5八銀と▲5八歩と▲4七銀の比較をします。

▲5八銀は自陣に金駒を打って手堅い手ですが、反面敵陣の攻めに使う金駒がなくなり飛車だけになりますので攻めが細くなります。

▲5八歩は安い駒で相手の角の利きを止める手ですが、先手は歩切れになってさらに後手の手番ということで攻めの手が続くことになります。

▲4七銀は角取りの先手で受ける手で一番強い手ですが、△同角成や△2七角成のような手があるのでこれを考える必要があります。

さらに△3六角に受けずに攻めるとう選択もありそうです。

△3六角に▲8二飛や▲6二飛で次に▲3二飛成を狙う形です。

▲8二飛や▲6二飛には△6九角成と△3三金の両方を考える必要があるようです。

このように考えると▲8二飛と▲6二飛は自陣と敵陣の両方を考える必要があり、難易度が高くなります。

一方受ける手はとりあえず自陣を集中的に見て、後手の攻めが少し緩めば相手玉の攻めを考えるということで方針が分かりやすくなります。

このように考えると攻めの▲8二飛と▲6二飛はとりあえず消して、▲5八銀と▲5八歩と▲4七銀の細かい比較をすることになります。

ソフトは▲4七銀を推奨して、▲5八銀と▲5八歩は候補手にも上がっていませんでした。

細かい比較といっても時間のない将棋ではそんなことは現実できないので、直感で何を優先するかになりそうです。

先手玉の安全度か、後手玉の攻めの威力か、歩切れの大事さか、大駒をはじいて手番を握るかなどになりそうです。

ソフトの推奨手の▲4七銀で、ソフトの評価値+1017で先手優勢。

この手順の▲4七銀は先手玉の安全度と角取りで受けて手番を握るのを重視したようです。

局面は中盤から終盤に差し掛かろうかという局面になっているので、特に手番を握るというのが大事だったかもしれません。

結局ソフトはしゃべることができませんのでここら辺は推測でしかありませんが、このあたりをできるだけ短い時間の中でも精度のいい手を選択できるようにしたいです。

厳密には▲4七銀に△同角成や△2七角成を考える必要はありますが、それより手番を握るという方向性が大事のようです。

角取りで受けて手番を握るのが参考になった1局でした。