歩を使った軽い攻めで手を繋げる

上図は、先後逆で相居飛車で先手雁木からの進展で▲2八飛と引いた局面。ソフトの評価値-501で後手有利。

後手が△2四歩と飛車取りに打った手に▲2八飛と引いた形です。

先手の▲2八飛は将来△3九銀のような割打ちの銀があるので▲2七飛と引く方が後手としては攻め方が難しかったかもしれません。

ただし、▲2七飛の3段飛車は横の受けが利かないので指しにくい手ではあります。

実戦は▲2八飛に△7六銀としたのですが、以下▲同銀△同飛に変化手順で▲5七金で、ソフトの評価値-188で互角。

この手順は△7六銀から銀交換をして銀を捌く手で次に△3九銀の割打ちの銀を狙った手ですが、▲5七金として割打ちを消してかつ飛車の横利きと通すと▲2八飛と引いた形が活かされています。

一般的に攻めの銀が捌ければ攻めている方がいいとされますが、それもケースによって違うようで本局の変化手順みたいに先手が受けやすくなると話しが全く違ってきます。

そのあたりも自分は勘違いしやすく、銀交換をしてももう少し先のことまで考えておかないと有利だった局面が互角になるのでもったいないです。

局後の検討で△7六銀で△6六銀もあったかと思ったのですが、これもよくなかったようです。

▲2八飛△6六銀▲同銀△同角▲6一銀で、ソフトの評価値-241で互角。

この手順の△6六銀では▲同銀△同角に▲同角なら△7八飛成が狙いです。

ただし、△6六同角に▲6一銀の割打ちの銀がありました。

割打ちの銀で金が盤上からなくなるのは痛いです。

そのような意味で7五の銀を捌くのは意外と簡単ではなさそうですが、歩を使った攻め方がありました。

△7六銀では△8六歩がありました。

△8六歩▲同歩△8八歩で、ソフトの評価値-418で後手有利。

この手順は8筋の歩を突き捨ててから△8八歩と打つ手です。

ぱっと見は狙いが分かりにくいので意味を考える必要があります。

△8八歩に▲同角なら△6六銀で、▲同銀なら△7八飛成があります。

また△6六銀に▲同角なら△同角▲同銀△7八飛成があります。

この手順より分かることは、△8八歩に▲同角は間接的に7八の地点まで飛車の利きが通るので△7八飛成とぼろっと金を取る筋が生じます。

最初の局面図からの8筋に手をいれずに△6六銀は、▲同銀△同角に手抜きをして▲6一銀と打てるのが大きな違いです。

△8八歩に▲同金なら△6六銀で、▲同角なら△7九飛成があります。

△8八歩に▲同金△6六銀に▲同銀なら△7六歩▲6一銀△7七歩成▲7二銀不成△3九角▲3八飛△4八角成▲同飛△6六角で、ソフトの評価値-1196で後手優勢。

この手順はややうまくいきすぎですが、△8八歩▲同金△6六銀▲同銀なら△7六歩が盲点で、角が逃げると△6六角が生じます。

△7六歩と打てるのは△8八歩に▲同金とさせたことで▲8八角と引くスペースを消しているようです。

なおソフトは△8八歩▲同金△6六銀▲同銀△7六歩▲5五銀左△7七歩成▲同金で、ソフトの評価値-437で後手有利。

この手順は角と銀の交換で後手が駒得になります。

ただし、将来▲6一銀の割打ちの銀が生じる可能性がありますので、それは承知の上で指す必要があるようです。

なお最初の局面図で△8六歩の他に△3四銀も有力だったので、また別の機会に調べてみます。

歩を使った軽い攻めで手を繋げるのが参考になった1局でした。

攻めの銀を千鳥に使う

上図は、先後逆で相居飛車で先手雁木からの進展で変化手順で△7六歩と打った局面。ソフトの評価値+160で互角。

実戦は△7六歩と打つ手で、△2三銀としたのですがこれはあまりよくなく▲7六歩と打たれたら後手が悪かったようです。

▲7六歩に△同銀なら▲同銀△同飛▲8五飛で、ソフトの評価値+704で先手有利。

▲7六歩に△6四銀なら▲8五飛△8二歩▲3五銀△7三桂▲4五飛で、ソフトの評価値+454で先手有利。

▲7六歩に△8四銀なら▲4五銀△2四歩▲2七飛△5五角▲6五歩で、ソフトの評価値+315で先手有利。

これらの手順で▲7六歩には△8四銀と辛抱するのですが、先手が角交換をする手を狙うと後手の8四の銀が遊び駒になります。

7五の銀は先手の角を攻めるための銀なので、目標の角がいなくなると働きが悪くなります。

変化手順の△7六歩は▲7六歩と先手に歩を打たせない意味ですが、反面7五の銀をどのように活用するかが大事になってきます。

△7六歩と打つことで△7六銀と進出することができません。

△7六歩に▲9五角なら△7四飛▲5五銀△2四歩▲4五飛△9四歩▲6八角△2六角▲2七歩△4八角成▲同玉△2三銀で、ソフトの評価値-165で互角。

この手順の▲9五角は次に▲7三歩△同桂▲7五飛の狙いです。

後手は△7四飛と浮いて▲7三歩と打たせないようにします。

▲5五銀は後手の角を狙う手で、△2四歩~△2六角には▲2七歩で角が取られる形です。

▲2七歩には△4八角成と角と金の交換をしてから△2三銀が少し浮かびにくいです。

先手の飛車が歩越し飛車で狭いので、接近戦で△2三銀として次に△3四銀と飛車を責める形です。

手の流れが少し浮かびにくいので指摘されないと分からないです。

△7六歩に▲8八角なら△2三銀▲5八玉△8六歩▲同歩△2四歩▲2八飛△8二飛で、ソフトの評価値-359で後手有利。

この手順の▲8八角は穏やかな手で、これには△2三銀と壁銀を解消します。

先手が▲5八玉と自玉の整備をしたときに、後手は8筋の歩を突き捨てて△2四歩として2筋の傷を消します。

▲2八飛と逃げたら△8二飛と飛車を8筋に回るのが形のようです。

△8二飛に▲5六歩なら△8六銀▲7六銀△7五歩▲8六歩△7六歩▲8六歩△3九銀▲3八飛△4八銀成▲同玉△3四銀で、ソフトの評価値-453で後手有利。

この手順は銀交換になれば△3九銀の割打ちの銀があるので、後手が指せているようです。

なお△8二飛では△8六銀なら▲8七歩△7七歩成▲同桂△7五銀で、ソフトの評価値-297で互角。

△8二飛では△8六銀もありそうで、▲8七歩には△7七歩成~△7五銀として次に△7六歩▲6五桂△6四歩と桂馬を取りにいくような手もあったようです。

ただし、7七の地点は先手も受けがよく利いているので簡単にはつぶれません。

それより8七の地点は守りが1枚だけなので、8筋に狙いをつけた方がいいという考えのようです。

自分は7五の銀は7六と直に使うイメージがあったのですが、飛車を8筋に戻して銀を8六に千鳥に使うという発想はありませんでした。

また対局で似たような局面がでたら試してみたいです。

攻めの銀を千鳥に使うのが参考になった1局でした。

銀を捌かずに歩で抑え込む

上図は、先後逆で相居飛車で先手雁木からの進展で▲2五飛とした局面。ソフトの評価値-67で互角。

先手の2四の飛車が▲2五飛と引いた形です。

▲2五飛は次に▲8五飛と歩を取る手を狙っていたようですが、対局中はどの程度厳しいのか分かっていませんでした。

最悪▲8五飛とされても先手は居玉なので、後手が何かうまい切り返しがあるのではと思っていました。

ただし、この読みはだいぶ甘かったようです。

とりあえず6四の銀を活用しようと思って△7五銀としましたが、これがあまりよくなかったようです。

実戦は△7五銀だったのですが変化手順で▲7六歩で、ソフトの評価値+296で互角。

この△7五銀は7筋と8筋を手厚くする手ですが、▲7六歩がありました。

後手が△7五銀とでたときに▲7六歩と打つ手はややうっかりしやすいです。

普通は右の銀が捌けたら駒を活用できたと思うのですが、この場合はやや例外だったようです。

△7五銀▲7六歩に△同銀なら▲同銀△同飛▲8五飛で、ソフトの評価値+734で先手有利。

この手順は部分的に先手が1歩損をして銀交換になったのですが、▲8五飛と歩を取り返して次の▲8一飛成が受けづらいです。

▲8五飛の瞬間に何か切り返しの手があればいいのですが、▲8一飛成とされる形は後手は勝負どころがありません。

▲8五飛に△7二銀としても全く冴えません。

△7五銀▲7六歩に△6四銀なら▲8五飛△8二歩▲3八金△2四歩▲5六歩△7三桂▲8四飛で、ソフトの評価値+811で先手優勢。

この手順の△6四銀にも▲8五飛があり△8二歩と受けて、先手の飛車は狭い形なのですが意外とつかまらないようです。

後手の△2四歩は▲2五飛とさせない手でうまくいけば飛車を捕獲したいのですが、持ち駒が増えないと難しいようです。

△7五銀▲7六歩に△8四銀なら▲5六歩△2六歩▲3四歩△1四歩▲4五銀△1三桂▲3三歩成△同角▲2六飛で、ソフトの評価値+610で先手有利。

この手順の△8四銀は▲8五飛を防いだ手ですが、遊び駒になりそうな銀で指しにくいです。

▲5六歩に△2六歩は△3三桂で飛車を取りにいく手ですが、▲3四歩と△3三桂を防ぐ手がありました。

△1四歩は将来△1三桂から飛車を狙う手ですが、▲4五銀~▲3三歩成~▲2六飛で先手が指せているようです。

△7五銀では△7六歩がありました。

△7六歩▲9五角△8二飛で、ソフトの評価値+176で互角。

この手順は△7六歩と抑えて▲9五角に△8二飛と8筋を受けます。

これが自然な受け方だったようで、▲8五飛を受けるのが大事だったようです。

△8二飛に▲7六銀なら△6六角▲6五歩△7三銀で、ソフトの評価値-375で後手有利。

この手順の▲7六銀には△6六角が意外と価値の高い手のようで、▲6五歩△7三銀と引いた形が後手有利だったのは少し驚きました。

先手は駒組みがやや不安定なので、角交換の形になれば先手の方に隙が多そうです。

なお△7六歩に▲8八角でも▲6八角でも△7五銀として7筋と8筋を手厚くすれば後手もまずまずのようです。

△7六歩~△7五銀はセットみたいな手なので、覚えておきたいです。

銀を捌かずに歩で抑え込むのが参考になった1局でした。

勝勢の局面でも勝ち切るまでは難しい

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で変化手順で▲5二角成と飛車を取った局面。ソフトの評価値-2564で後手勝勢。

この局面は後手が金銀桂得で大きく駒得して、ここで後手の手番なので後手勝勢のようです。

先手玉は片美濃で囲っているのでしっかりしていますが、後手がどのように寄せの形を作るかという局面です。

ぱっと見は▲5二角成に△4六角で、この手はソフトの候補手に上がっていましたが推奨手ではありませんでした。

▲5二角成に△4六角以下▲2六飛△5七角成▲5八歩△3五馬で、ソフトの評価値-1836で後手優勢。

この手順の△4六角は△3六桂からの詰めろなので、ほとんど受けなしかと思っていました。

△4六角に▲4七銀なら△3七角成▲同桂△同桂成▲同玉△4五桂▲4八玉△3七銀▲5九玉△6七桂▲6八玉△7八飛▲6七玉△6六金まで詰みです。

この手順はに▲4七銀なら△3七角成から清算して△4五桂の形になれば並べ詰みです。

そのような意味で△4六角に先手は受けなしかと思っていましたが、▲2六飛という受けがありました。

▲2六飛は角取りと同時に△3六桂も消して、▲2五飛と桂馬を取る手も狙っています。

▲2六飛に△5七角成は▲2五飛なら△3九銀▲同金△同馬▲同玉△4八金▲同玉△5六桂▲3九玉△4八金▲2八玉△3八金▲1八玉△1七飛▲同玉△2八銀▲1八玉△1七銀打▲同桂△2九銀不成まで詰みです。

この手順は▲2五飛と桂馬を取ると△3九銀から清算して△4八金▲同玉△5六桂の筋がありました。

先手の飛車の利きをずらしてから△5六桂がぴったりです。

△5七角成に▲5八歩ですが、今度は△3九銀は▲同金で先手玉は詰みません。

先手の飛車が4段目にいると△5六桂には▲同飛があります。

よって▲5八歩には△3五馬と引くのですが、この手は詰めろではありませんので先手玉を寄せるにはもう少し手数がかかりそうです。

なお▲2六飛に△3五金打として以下▲4六飛△同金の形が、次に△3六桂▲同歩△3七銀からの詰めろになっているようでこれでも後手がいいようですが、▲4六飛△同金▲4二角△2二玉▲6三馬として△3六桂に▲同馬の手を残すともう少し手数がかかりそうです。

最初の局面図で△4六角では△6八飛がありました。

△6八飛▲5八歩△6九飛成で、ソフトの評価値-3200で後手勝勢。

この手順は飛車打ちから飛車成りですが全く浮かびませんでした。

まず△6八飛ですが、△3六桂▲同歩△4六角からの詰めろになっているようでした。

△6八飛▲4一飛△3六桂▲同歩△4六角▲3七桂打△同角成▲同桂△1七銀▲同香△3七桂成▲同玉△4五桂▲2六玉△3五銀▲同歩△同金まで詰みです。

よって先手は△6八飛に▲5八歩と打って後手の飛車の利きを止めますが、今度は△6九飛成がありました。

△6九飛成に▲4一飛なら△3九銀▲同金△同龍▲同玉△4八金▲同馬△6六角▲5七銀△5六桂▲4七玉△4八金▲5六玉△5五金▲6七玉△7六銀打▲6八玉△7八歩成▲同玉△8八角成▲6八玉△7九馬まで詰みです。

この手順の△3九銀に▲同玉なら△6六角▲5七銀△同角成▲同歩△4八金▲同玉△5八金▲同歩△4七歩▲同銀△3九銀▲3八玉△5八龍▲同銀△4八金まで詰みです。

この手順の△6九飛成~△3九銀で以下詰ますのはかなり難易度が高く、実戦ではまず指せないです。

△6九飛成に▲4一飛なら△4八銀▲4二馬△2二玉▲3一馬△3三玉▲4二馬△2二玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲4一飛には△4八銀と詰めろをかけて先手玉は必至です。

▲4二馬に△2二玉として▲3一馬に△3三玉で以下王手の千日手になりそうな形です。

王手の千日手は王手をする側が手を変えないといけないので、後手勝勢のようです。

どの展開をみても後手が勝ち切るにはそれなりに難しい手があり、どこかで踏み込んで指す必要があるようです。

勝勢の局面でも勝ち切るまでは難しいのが参考になった1局でした。

駒得で有利も受け方が難しい

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲4四歩と歩を取った局面。ソフトの評価値-530で後手有利。

この局面は後手が角桂の駒得ですが、思ったほど有利になっておらず実戦的にはまだこれからです。

後手は右側の飛車と金と銀の働きがいまひとつなのと、2二の角も壁角で狭いです。

先手は駒損でも遊び駒がないのと、持ち駒に金駒が2枚あるので後手玉の守り駒を薄くするような攻め方が可能です。

対局中はとりあえず先手から次に▲4三銀と打ち込む手が気になったので、実戦は△4三歩としました。

△4三歩以下変化手順で▲8三歩△同金▲3四龍で、ソフトの評価値-436で後手有利。

この手順の△4三歩は敵の打ちたいところに打てを実践した手で、よくある受け方です。

ただし、△4三歩以下変化手順で▲8三歩~▲3四龍としてどうかという展開です。

先手の▲8三歩は後手の飛車と金の連結を外す手ですが、結構嫌な手です。

以下▲3四龍ともたれる指し方で、後手がどうやって受けるかということになります。

なお、△4三歩はソフトの候補手に上がっていませんでしたので別の受け方があったようです。

▲4四歩には2通りの受け方があったようです。

1つは▲4四歩に△同角です。

▲4四歩△同角▲5五銀△3三桂▲4四銀△2五桂▲2一角△3一飛で、ソフトの評価値-736で後手有利。

この手順の△4四同角は遊んでいる角が捌けて後手玉が広くなるのですが、▲5五銀と打った角が狙われる形です、

▲5五銀に角を逃げては後手の手番が回ってこないので、△3三桂と龍取りに跳ねます。

先手の龍の利きがそれたら△5五角という狙いで、以下▲4四銀△2五桂に▲2一角がうるさい手です。

次に▲3二角成や▲4三歩のような狙いがあり後手も受けにくい形ですが、△3一飛と自陣飛車で受ける手がありました。

金駒があったら金駒で受ける形なのでやや非常手段的ですが、これで後手が指せているようです。

ただし、△3一飛という受け方が実戦で見えるかというとかなり難易度が高いです。

飛車は敵陣に打って活用するというのが多いので、この手は指せないような気がします。

もう1つは▲4四歩に△6七角です。

▲4四歩△6七角▲4三銀△同銀▲同歩成△同玉▲4四歩△同角▲5五銀△5四銀で、ソフトの評価値-454で後手有利。

この手順の△6七角ですが、受けては3四の地点に利かせるのと攻めては4九の金を狙う手なので攻防の手です。

ただし、△6七角には▲4三銀と打ち込む手があり、実戦的には金駒が1枚薄くなるので後手としては嫌な形です。

以下清算して▲4四歩~▲5五銀に△5四銀がさらに難易度が高い手です。

後手は角を渡すと▲6一角のような筋があるので角を渡したくないのですが、角が逃げると▲4四歩のようなおかわりの攻めがあります。

△5四銀は5五と4五の地点の補強で、このような手はなかなか見えません。

△5四銀以下▲4四銀△同玉▲6一角△6二飛▲3四角成は△同角成があります。

馬ができるのが6七に打った効果で、このような展開も数手前に考えているのであればすごいです。

普通は▲4三銀から薄くなる展開は後手としては避けたいのが自然だと思うのですが、▲4三銀と打たせても指せるという読みが入ってないとできないです。

▲4四歩に△同角も△6七角も以下の展開を考えると難易度が高いので選択しづらいところはありますが、終盤になれば形だけでなく読みを入れるというのが大事なようです。

駒得で有利も受け方が難しいのが参考になった1局でした。

遊び駒を働かせないようにする

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲6七龍と6五の龍が引いた局面。ソフトの評価値-819で後手優勢。

△5四銀と打った手に6五の龍が▲6七龍と引いた形です。

この局面は後手が角得をしているので後手優勢なのですが、実際この局面から勝ち切るまではまだ手数がかかります。

後手の7二の飛と8二の金もやや重たい形なので油断はできません。

対局中は見た目以上にまだ大変かと思っていました。

とりあえず先手から▲6二金のような手が気になったので△6三歩と打ちましたが、これがあまりよくなかったようです。

実戦は△6三歩▲6五銀で、ソフトの評価値-416で後手有利。

この手順の△6三歩と低く歩を打つ手は手堅いと思って打ったのですが、▲6五銀と捌いてくる手がありました。

この手を軽視しており以下△同銀▲同龍△6四銀▲2五龍△3二金で、ソフトの評価値-365で後手有利。

この手順は銀交換から△6四銀と打った形で、6三の歩を活かすことで△6四銀と固めたのですが▲2五龍があり、さらに△3二金と打つ展開になりました。

後手の指し手は部分的には全く普通で手堅い手ばかりなのですが、指し手が伸びていないのか受け身になったようです。

普通は角得していれば大きく優勢になっているはずですが、この程度の有利はほとんど互角に近いです。

何が原因でこのようになったかを考えると、2つ理由があるようです。

1つは7六の銀の遊び駒を活用させたことです。

盤上の遊び駒を受けの駒と交換して持ち駒になると戦力が増えてきます。

もう1つは後手の指し手が受け身すぎたことです。

最初の局面図の▲6七龍と引いた局面は後手の手番なので、ここで有効な手を指せばさらに優勢を拡大できるチャンスだったのに見逃したのも挙げられます。

△6三歩では△6六歩がありました。

この手順の△6六歩ですが▲同龍なら△4五歩と遊んでいる角を活用させます。

後手の角道が通ると攻めて受けの両方に役立ちそうです。

▲5八龍はややぬるい手のようにも見えますが、ここからの後手の指し手が分かりませんでした。

▲5八龍には△8八角として以下▲6四歩△9九角成▲6三金△同銀引▲同歩成△同銀▲6五銀で、ソフトの評価値-199で互角。

この手順は△8八角~△9九角成として駒得を図る手ですが、先手の▲6四歩~▲6三金は結構うるさい手のようです。

後手は相手玉を攻めるという形でなくもたれるような指し方なので、やや方針が分かりにくいです。

方針が分かりにくいときの指し手というのは1手パスになることがあるので、気がついうたら互角になっていたという典型です。

また▲5八龍に△6九角▲5九龍△2五角成なら▲6四金△1五歩▲5四金△同歩▲同龍で、ソフトの評価値-540で後手有利。

この手順の△6九角~△2五角成で後手の上部は手厚くなりましたが、▲6四金から食いつかれてあませるかどうかという展開です。

ソフトは△6六歩▲5八龍△4五歩▲同歩△8九成桂▲4四金△5五金で、ソフトの評価値-944で後手優勢。

この手順は▲5八龍にも△4五歩と角道を通す手でした。

この局面でも、後手の角道が通ると攻めて受けの両方に役立ちそうということが気がつきませんでした。

△4五歩はふわっとした手なので▲4五同歩にどうするのかと思っていたら、このタイミングで△8九成桂と桂馬を補充します

先手の▲4四金は▲4五同歩とした手を活かす手で、ここに金を貼り付けられると後手も嫌な形ですが、△5五金という受けがありました。

ぱっと見で△5五金は意味が分からなかったのですが、先手の7六の銀を▲6五銀と活用する手を防いでいるのと5筋の補強のようです。

△5五金で普通の受けは△4三金ですが、▲5五歩△6三銀引▲6五銀と銀を活用されてしまいます。

そのような意味の△5五金だったようです。

遊び駒を働かせないようにするのが参考になった1局でした。

金を埋めて数を足して受ける

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲5三金と打った局面。ソフトの評価値+340で先手有利。

▲5三金は詰めろなので後手は受けることになります。

受け方が少し難しいと思っていましたが、実戦の受け方ではまずかったようです。

実戦は△5二銀打で以下変化手順で▲4二金△同玉▲2五飛で、ソフトの評価値+723で先手有利。

この△5二銀打は5三の金にアタックするような受け方ですが、▲4二金と金を取る手がありました。

△同玉としますが、そこで▲2五飛と飛車を逃げながら▲2三飛成を狙う手があったようです。

後手の受け方でまずかったのは、銀を打ったことで金がいなくなり銀2枚で守っているので薄いです。

銀は金と違って守りがやや薄いので心許ないです。

また△4二玉と相手の8二の飛車に近い形になったのでこれもまずかったです。

これらの要素でだいぶ後手が損をしたようです。

▲2五飛に△3二金なら▲5三歩△同銀▲7四歩で、ソフトの評価値+1056で先手優勢。

この手順は△3二金の受けには▲5三歩が手筋の歩で、△同玉とすることでさらに後手玉が8二の飛車に近い形になりました。

後手玉は元々3二にいたことを考えるとだいぶ危険になったようです。

▲7四歩はぱっと見で意味が分かりにくいのですが、▲7三歩成の狙いと先手の2五の飛車の横の利きが通ったことで7筋や8筋に移動することも可能になりました。

▲7三歩成とすれば▲6三金△同銀▲6二飛成のような詰み筋があります。

手の流れからいったら後手はかなり苦しいです。

▲2五飛に△3三玉なら▲5三歩△同銀▲7四歩で、ソフトの評価値+581で先手有利。

この手順の△3三玉は8二の飛車より遠くの形で、かつ、2筋を受ける手で勝負手に近いです。

先手は▲5三歩とするのが8二の飛車を通す手筋のようで、△同銀とすることで8二の飛車がさらに働きます。

△同銀に▲7四歩が継続手でゆっくりした展開になると▲7三歩成などがあります。

▲7四歩に△3五金なら▲同飛△同歩▲3二金△同銀▲3四金△同玉▲3二飛成△3三角▲2五銀△同玉▲2三龍△2四金▲2六歩△同玉▲2七銀△2五玉▲1七桂まで詰みです。

この手順の△3五金は飛車を取りにいく手ですが、▲同飛~▲3二金~▲3四金の送りの手筋がありました。

これが数手前に▲5三歩と打った手の効果です。

以下▲3二龍の一間龍の形ですが、△3三角の受けに先手の攻め駒がぱっと見少ないように見えます。

しかし、▲2五銀~▲2三龍のまた一間龍の筋があり、△2四金には▲2六歩からがよくある詰み筋です。

結局△3五金は悪手なので指せませんが、飛車を取りにいけないようでは後手が苦しいです。

なお最初の局面図で△5二銀打では△4一金打がありました。ソフトの評価値+444で先手有利。

△4一金打に▲4二金△同金▲5三金なら△4一金打で千日手模様になります。

△4一金打は5三の金を取る形でなく駒を足した受けですが、意外とこれで耐えているようです。

△4一金打に▲2五飛なら△5二銀打▲4二金△同金で、ソフトの評価値+543で先手有利。

この局面は先手有利ですが、後手も簡単につぶれる形ではないのでまだ頑張れそうです。

金を埋めて数を足して受けるのが参考になった1局でした。

飛車取りに角を打って成桂を守る

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲5八飛と5九の飛車が浮いた局面。ソフトの評価値-239で互角。

次に▲7八飛がありますので後手は成桂を守ることを考えます。

実戦は△7七歩▲5五歩△同歩▲5四歩△同金▲5五金で、ソフトの評価値+405で先手有利。

この手順の△7七歩ですが、7八成桂を守る手で先手に与えるプレッシャーがほとんどなかったです。

1手パスに近いような手なので、▲5五歩~▲5四歩~▲5五金で6六の金を捌かせる展開になるのはまずかったです。

中盤の忙しいときに特別な狙いがないような手はさすがに甘かったです。

△7七歩では△6九角がありました。

△6九角に▲5九飛なら△2五角成で、ソフトの評価値-377で後手有利。

この手順は△6九角と7八の成桂を守りながら飛車取りに角を打つ手です。

最初は△6九角は見えたのですが、働きが悪そうに思えたのでやめました。

読みを入れてなく先入観だけで手を消しているので、悪い癖かもしれません。

▲5九飛はソフトの候補手になかったのですが、いつでも▲6九飛と飛車と角を交換する筋があります。

▲5九飛には△2五角成が少し浮かびづらいです。

△2五角成で△4七銀は▲6九飛△3八銀成▲同金△6九成桂▲5一銀で、ソフトの評価値+70で互角。

この手順は△4七銀の攻め合いはやや危険なようで、▲6九飛と飛車と角の交換から▲5一銀が入ると先手の攻めがうるさいです。

よって△2五角成と馬を作ったのですが、どの程度の働きのある馬なのかがぱっと見で分かりにくいです。

敵陣にも自陣にもあまり利いていると思えないのですが、この手が意外と手厚いようです。

△2五角成に▲8一飛成なら△4五歩▲5五歩△4六歩▲4八歩△1五歩で、ソフトの評価値-1066で後手優勢。

この手順の▲8一飛成は次に▲9一龍~▲2六香を狙う手ですが、この瞬間が少し甘いです。

▲8一飛成には△4五歩と角の筋を通す手があり、▲5五歩には△4六歩~△1五歩で後手が指せているようです。

先手は4八に歩を打ちますと壁になるので端攻めが厳しくなります。

△6九角に▲5七飛なら△4五歩▲5五歩△1五歩▲5四歩△同銀▲5六金△9九角成で、ソフトの評価値-511で後手有利。

この手順は後手としても少し怖いところがあります。

▲5七飛に△4五歩は角の活用ですが、▲5五歩と合わされて先手の飛車と金が働く形にもなります。

この指し方は後手も受けが強くないと選択しづらいかもしれません。

後手は△9九角成と香車を取って馬を作りましたが、この局面も先手から嫌な手があります。

△9九角成以下▲5五歩△4三銀引▲4五金△6六馬▲5四歩△5二金引▲5三歩成△5七馬▲5二と△同銀▲5三歩△1六歩▲1八歩△5九飛で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲5五歩~▲4五金で後手の9九の馬が自陣に利かなくなりますが、△6六馬がありました。

以下先手も飛車を捨てて5筋から殺到しますが、△1六歩と取り込んだ手が△1七銀からの詰めろになってます。

よって▲1八歩と受けたのですが、△5九飛が△3九銀からの詰めろで後手勝勢のようです。

後手も受けばかりでなくどこかで反撃にする必要があり、そのタイミングが▲4五金に△6六馬だったようです。

このような指し手も簡単そうでも実戦だと結構難しいです。

少しでも手が見えるように感覚を養いたいです。

飛車取りに角を打って成桂を守るのが参考になった1局でした。

駒得してから1段金を打つ

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲7六銀と8七の銀が動いた局面。ソフトの評価値-239で互角。

駒割りは飛車と角の交換でいい勝負のようです。

次に▲8八飛成がありますので後手は成桂をどうするかという形です。

このような形で迷うのが成桂で香車を取るか、相手の玉の方に寄せるかということです。

△9九成桂とすれば香得になりますが、成桂がこれ以上働くのが難しくなります。

厳密には△8九成桂とさらに桂馬を補充する手はありますが、▲同飛とされて相手の飛車が働いてくることになります。

後手は2枚飛車で攻められる形は避けたいので、将来△8九成桂とするのは決断がいります。

そのような意味で対局中は△7八成桂と寄せた方がいいと思いまいしたが、やや疑問手だったようです。

実戦は△7八成桂で以下変化手順で、▲5五歩△3三角▲5四歩△同銀▲5五金△同銀▲同飛△5四歩▲5八飛で、ソフトの評価値-218で互角。

この手順の△7八成桂は今後の展開で働くことを期待する手ですが、相手玉が2八の玉と深いので手数がかかります。

また△7八成桂の瞬間がやや甘くそこで先手の手番になるのが少し痛いです。

▲5五歩と歩を合わせて5八の飛車と6六の金を活用する手がありました。

このときに2二の角が壁になっているのが後手としては痛いです。

8二の飛車が間接的に後手玉を睨んでいるので、玉を広くする意味で△3三角は必要なようです。

△3三角以下▲5四歩~▲5五金で金を捌いてきます。

金と銀の交換から△5四歩に▲5八飛と引いた形が、さらに成桂取りになっているのが後手としては痛いです。

7八の成桂が働くような展開になればいいのですが、逆に狙われやすい駒になっているようです。

形勢はこれでも互角のようですが、先手玉は深い形にいるのに対して後手玉は飛車に睨まれている形なので気分的にはあまりよくないです。

後手玉の薄さが気になります。

△7八成桂では△9九成桂がありました。

△9九成桂▲5五歩△3三角▲5四歩△同銀▲5五金△同銀▲同飛△5四歩▲5九飛△7一金で、ソフトの評価値-576で後手有利。

この手順は△9九成桂と香車を補充する手ですが、先手は▲5五歩から動いてきます。

後手は壁を解消する△3三角で以下先手は▲5四歩~▲5五金で金を捌いてきます。

金と銀の交換から△5四歩に▲5九飛と引きましたが、ここで後手の手番になっているのが大きいです。

△7八成桂の形なら▲5八飛が成桂取りですが、△9九成桂の形なので成桂取りになりません。

▲5九飛に△7一金と1段金を打つのがなかなかの手のようで、飛車取りで2段目からずらす意味があります。

△7一金に▲8三飛成なら△8一香で、ソフトの評価値-659で後手有利。

この▲8三飛成は敵陣で龍を使いたいという意味ですが、△8一香とされると龍が取られそうです。

△7一金に▲8八飛成なら△1五歩▲9九龍△1六歩▲1八歩△6八角▲5六飛△7九角成で、ソフトの評価値-1077で後手優勢。

この手順はなかなか浮かばないのですが、▲8八飛成に△1五歩はまず指せません。

▲9九龍と成桂を取られますが、△1六歩と歩を取り込みます。

▲1八歩はあまりいい手ではないようですが、1筋を穏やかに受ける手としては自然な手です。

▲1八歩の瞬間は角金香と飛銀桂の交換になってます。

ただし、先手玉は1筋が狭いのでこれがだいぶ形勢に影響しているようです。

以下△6八角成~△7九角成とした形が意外と差が開いているようです。

後手から△4五歩や△5五香や△8八歩の狙いがあるので後手が指せているようです。

△7一金は後手玉から遠いところの金ですが、相手の飛車の位置を変えて自玉を安全にする手で、このような手を覚えると指し手の幅が広がるようです。

駒得してから1段金を打つのが参考になった1局でした。

壁角なので辛抱して指す

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲6六歩と突いた局面。ソフトの評価値+43で互角。

▲6六歩は銀取りの歩で自然な感じですが、不思議とソフトの候補手にも上がってなかったようです。

▲6六歩に後手は△7七歩成から動いていくか△5四銀引と辛抱するかのどちらかです。

実戦は△5四銀引と引くのは元気がないと思って△7七歩成から攻めることにしました。

▲6六歩以下△7七歩成で以下変化手順で▲同角△7六銀▲8六角△8五銀▲6八角△7六銀▲5四歩で、ソフトの評価値+316で先手有利。

この手順は後手の6五の銀を前進させて攻めに使う展開です。

後手は8筋から殺到したいのですが、先手も▲8六角と受ける形で簡単には突破できません。

▲8六角△8五銀に再度△7六銀としたときに▲5四歩が鋭いです。

▲5四歩で▲8六角もありますが、△8五銀以下▲6八角で以下千日手になる可能性があります。

▲5四歩は8筋を放棄するような手ですが、▲5三銀と打ち込むような狙いがあります。

このときに2二の角が壁になっているの後手は痛いです。

これが△2二角型でなく△3三角型なら後手玉が少し広くなるので条件が変わってくるのですが、△2二角型なら玉が狭いです。

厳密には▲5四歩に△3一角と引けば5三の地点の補強と壁が解消されるのですが、後手の角が受け一方なのといつでも▲5三銀と打ち込む手があるので後手としては嫌な形です。

後手は△8七銀成とか△8七銀不成などの筋もありますが、先手の飛車は1段飛車なので後手は将来2段目に飛車が成りこんでもやや働きが弱いところがありそうです。

△7七歩成では△5四銀引がありました。ソフトの評価値+2で互角。

この手は△5四銀引と一旦撤退して辛抱する手です。

後手は1歩損で5段目の銀が4段目に引いて7六の歩が浮いた形なので、ぱっと見後手失敗のイメージがありました。

△5四銀引に▲5五歩なら△6三銀▲6七銀△5四歩▲同歩△4五歩で、ソフトの評価値-80で互角。

この手順の▲5五歩ですが△6三銀とさらに銀を引く展開で、部分的な形で言えば後手は相当損をしたイメージがあります。

先手が気持ちよく後手の銀を追い払うという形ですが、これでも互角のようです。

このあたりの認識が難しく、指し手の気持ちがいいのが評価値に連動するかというと必ずしもそうではないということです。

先手の▲6七銀は▲7六銀から歩を払ってゆっくり歩得を活かすような手ですが、△5四歩~△4五歩と動く手がありました。

中央の駒はやや後手の方が手厚いため、4筋と5筋で戦いを起こす手で実戦的です。

先手の6七の銀より5四の銀の方が働いています。

△5四銀引に▲7四銀なら△6二金▲5五歩△6三銀▲同銀成△同金▲5四銀△6二金▲4三銀成△同金▲5四歩△5八歩▲同金△5四金で、ソフトの評価値-134で互角。

この手順は▲7四銀~▲5五歩で以下銀交換になります。

先手の▲5四銀に△6二金の辛抱ですが、△同金▲同歩として簡単に5筋の歩を伸ばさせないように受けるようです。

▲4三銀成△同金▲5四歩とすればそこで△5八歩と打って▲同飛なら△6九銀の割打ちの銀があります。

よって▲5八同金ですが△5四金と歩を払っていい勝負のようです。

後手は2二の角が壁なので、辛抱して戦いを起こさないように丁寧に受けに回るようです。

壁角なので辛抱して指すのが参考になった1局でした。