争点を作らずに駒組みを進める


上図は、角換わりからの進展で△6三銀と上がった局面。ソフトの評価値+460で先手有利。

この局面がよくある角換わりと違うところは2六の飛車が龍であるということです。

序盤で▲2三飛成とする展開になり先手有利になりました。

△6三銀の局面先手の飛車が龍なのでどの位先手が指せているかが分かりにくいのですが、有利の範囲で優勢までにはなっていないようです。

飛車が龍になると斜めに動くこともできますので、やはりポイントは高いようです。

△6三銀に先手がどのような構想で指すかという局面ですが、次の手はあまりよくなかったようです。

実戦は△6三銀以下▲6六歩で、以下変化手順で△6二金▲3六歩△8一飛▲3七桂△6五歩▲同歩△4四角▲2八龍△7五歩で、ソフトの評価値+240で互角。

この手順の▲6六歩は部分的には普通の手ですが、これは後手に仕掛けのチャンスを与えたようです。

後手は△6二金~△8一飛として7三の地点を補強してから△6五歩と仕掛ける形です。

先手が▲6六歩と突いたために△6五歩と争点ができました。

△6五歩に▲同歩とすると△4四角が継続手で、これが龍取りになります。

先手は龍が浮いている形なので△4四角と狙われやすく▲2八龍に△7五歩とさらに歩を突き捨てて攻める形です。

後手の4四の角と6五の7三の桂馬の形がよく、いつでも△6五桂と跳ねる筋があり意外とうるさいです。

また△8六歩から飛車の活用をする筋もあり、やや先手が受け身になったようで評価値は互角になりました。

龍ができている形で互角というのはかなり先手は左辺の駒組みがよくないようです。

▲6五歩では▲3六歩がありました。

▲3六歩△6二金▲3七桂△8一飛▲9六歩△9四歩▲2八龍で、ソフトの評価値+453で先手有利。

この手順は▲6六歩と突かずに駒組みを進める手で、▲3六歩~▲3七桂を急ぎます。

後手は△6二金~△8一飛とよく出る形ですが、9筋の歩の突き合いを入れてから▲2八龍と引きます。

この▲2八龍も少し指しにくい手ですが、2六の龍は目標になりやすい駒なので2段目に引いて目標になりにくい形に構えるようです。

この局面が先手有利になっていますが、先手が6六に歩を突いていないのと2六に龍がいないので後手も簡単に仕掛けることはできない形です。

▲2八龍以下△4四歩▲4六歩△5四銀▲4七銀△4二玉▲5六銀△3一玉▲7九玉で、ソフトの評価値+528で先手有利。

この手順は▲2八龍に△4四歩から駒組みを進める手ですが、お互いに腰掛銀にして玉を△3一玉と▲7九玉とよくある形にします。

ここでも2八に龍がいるので3七の地点を補強しているのが大きく、じっくりした展開の中でも先手は龍にしている利点で駒組みを進めているようです。

先手は6六歩と突いてないので後手からどこかで△7五歩▲同歩△6五桂の筋や、△6五歩の位を取るような手もありますが、これでも十分に対抗できるという判断のようです。

龍を作っているので先手はじっくりした展開での方が駒を活用しやすいようです。

争点を作らずに駒組みを進めるのが参考になった1局でした。