後手陣の形の違い

上図は、角換わりからの進展で▲3五歩と突いた局面。ソフトの評価値-177で互角。

角換わりでから▲3五歩と仕掛けるのはよく指している形ですが、△同歩と取れば▲4五桂から攻める展開です。

そのときの後手陣が微妙に形が変わっていて、何が違うのかが自分なりに整理できていませんでした。

▲3五歩と仕掛けるのは先手だと▲4八銀型にして仕掛けるのですが、早い段階だと居玉のまま仕掛けることもあります。

後手が早い段階で警戒して△5二金型とすれば仕掛けは見送ります。

その後の先手は現代的な▲4八金▲2九飛型でなく▲4八銀▲5八金▲2八飛型とやや古い形で構えます。

低い構えにしてからタイミングをずらしてから▲3五歩と仕掛けるのが狙いで、ここまでは自分なりに考えて指しているつもりでした。

本局の▲3五歩の仕掛けは、後手玉が居玉で△5二金△8一飛型です。

後手は△8一飛と事前に1段飛車に引いているので将来の▲7三角の王手飛車の筋を消しています。

ただし、居玉でまだ飛車の横利きが通っていないのので将来△4二玉とか△6二玉とする形が予想されます。

先手の仕掛けに強く立ち向かうなら△4二玉で、先手の攻めを受け流すなら△6二玉といった感じです。

△6二玉とすれば7三の地点の補強と飛車の横の利きが通るので味がいいです。

2筋と3筋を攻められても直接的に後手玉に響くということはないので、後手は焦土作戦ができそうです。

本局の▲3五歩でも互角の範囲ですが、評価値が-177ということは期待勝率に直すと先手47対後手53で後手が少し指しやすいという感じです。

次の局面図で▲3五歩と突いた形で、ソフトの評価値-76で互角。

この手順の▲3五歩に後手陣は△4二玉△8一飛△6一金型です。

後手玉が△4二玉型なので▲3五歩の仕掛けが後手玉にあたりが強いようです。

またどこかで△6三銀型で守っていても▲7五歩といった後手の桂頭を狙う筋もあり、後手は6一の金が少し立ち遅れているのが気になります。

攻める方の立場としてはこの仕掛けは十分ありそうで、後手は飛車の横の利きを通すためにどこかで△6二金のような手が必要です。

評価値が-76なら期待勝率は先手49対後手51位になりそうです。

次の局面図で▲3五歩と突いた形で、ソフトの評価値±0で互角。

この▲3五歩は、先手陣が▲4八金▲4七銀▲2九飛型の比較的現代的な構えでの仕掛けです。

それに対して後手は△6五歩と位を取った形です。

一時的に△4二玉△8二飛△6二金△6五歩とやや後手がこった駒組みをした手に▲3五歩と動いた形です。

△6二金型は5三の地点と7三の地点の両方を補強しているでしっかりしています。

将来的に▲7一銀とか▲7一角の筋がありますので△8一飛と引いて構える形です。

これも先手が△6三銀型にもかかわらず将来的に桂頭を攻める▲7五歩と突く筋もありそうです。

△6五歩と突いたことで将来先手が2筋の歩を交換して▲2四同飛とした形が、飛車の横の利きで▲7五歩△同歩得▲7四歩の筋がありそうです。

また6四の地点に空間があいているので、△6二金型なら▲4五桂▲6四角の形から▲5三桂成△同金▲7三角成のような筋もありそうです。

そのような意味で最後の局面図での▲3五歩の仕掛けは評価値±0なので、期待勝率に直すと先手50対後手50で互角です。

今回は3つの局面図を比較することで、同じ▲3五歩の仕掛けでも少し意味合いが違うというのが自分なりに少し分かりました。

実戦で似たような形があればそのあたりを意識して指していきたいと思います。

後手陣の形の違いが参考になった1局でした。