相手の継ぎ歩に対抗する


上図は、角換わりからの進展で△8六歩と突いた局面。ソフトの評価値+456で先手有利。

駒割りは角と金の交換ですが、先手は飛車を成っているのと先手玉が比較的安定しているので先手が指せているようです。

後手の△8六歩はいいタイミングで突いてきた手で、矢倉の場合に▲同歩と取るか▲同銀と取るか迷うような形です。

よくあるのが継ぎ歩がある場合はそれを避ける意味で▲同銀とすることが多いです。

対局中も▲同歩とすると継ぎ歩の筋がありうるさいと思って▲同銀としました。

実戦は▲同銀で以下変化手順で△3六歩▲3八歩△6五歩で、ソフトの評価値+350で先手有利。

この手順は▲8六同銀として8筋の継ぎ歩はなくなりましたが、銀が8筋に移動することで6筋方面がやや手薄になります。

後手の△3六歩は変化手順ですが、▲同銀なら△3七角として△1九角成と△4六角成を狙う手です。

▲3八歩はそれを受けた手ですが△6五歩と手薄になった6筋に手をつける形です。

この展開は先手にとっても結構嫌な形で、▲6五同歩とすれば6六の地点に空間があくので将来△6六桂のような手が気になります。

また次に後手から△6六歩と取り込まれると将来△6七銀のような手が気になります。

△6六歩に▲6八歩と受ける形は、自玉が少し安全になっても右玉を直接歩で攻めるという筋がなくなりますので打ちたくないです。

△6五歩でも先手有利のようですが、▲8六同銀とするとこのような展開があるので▲8六同歩との比較を考えた方がよかったです。

現実的には比較して読むというのは早指しでは難しいですが、先入観だけで▲8六同銀とせず▲8六同歩もあるという前提で考えるべきでした。

▲8六同銀では▲8六同歩がありました。

▲8六同歩△8五歩▲3二龍△8六歩▲4二金で、ソフトの評価値+678で先手有利。

この手順の▲8六同歩ですが、将来△8五歩や△8七歩や△8八歩など歩を使った攻がくることがあります。

そのような意味で受けが好きな人や受けが強い人でないと選択しにくいのかもしれません。

▲8六同歩は7七に銀がいるので6筋~8筋は手厚い形です。

▲8六同銀も▲8六同歩も一長一短で▲8六同歩以下気になっていた展開を調べます。

▲8六同歩に△8五歩が気になっていましたが、▲3二龍と攻め合いにでる手がありました。

自分は▲8五同歩に△同桂とするか△9五歩とするかなどを考えていましたが、継ぎ歩の瞬間に大駒を活用する手が見えていませんでした。

▲3二龍は地味な手でぱっと見狙いが分かりにくいのですが、△8六歩に▲4二金と張り付く手がありました。

▲4二金に△8七歩成なら▲5二金△同銀▲7二金△同玉▲5二龍△6二金▲6三銀△8三玉▲6二龍△8六歩▲7二龍△8四玉▲7四銀成△同玉▲7五金まで詰みです。

この手順は▲4二金に△8七歩成と攻め合いにきても▲7二金~▲5二龍の送りの手筋がありました。

右玉は薄いのでうまく攻めると一気に寄り形になります。

自分は▲8六同歩とする場合は、どこかで8筋の歩を取ってもらったら▲8二歩とか▲8三歩とか攻めに使うのかと思っていました。

そのような展開なら▲3二龍で▲8五同歩として以下△同桂なら▲8二歩△同飛▲2一龍△7七桂成▲同桂で、ソフトの評価値+1432で先手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、8筋の歩が切れた瞬間に▲8二歩と攻めに転ずるのはよくあります。

この場合は△8二同飛なら▲2一龍と桂馬を取れるのが大きく、△7七桂成に▲同桂がさっぱりした形です。

▲3二龍でも▲8五同歩でも継ぎ歩に対応して手を組み当てるというのは気がつきませんでした。

今後はそのあたりも意識していきたいです。

相手の継ぎ歩に対抗するのが参考になった1局でした。