相手陣の近い場所に歩を打って中央を狙う


上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で▲6六角と上がった局面。ソフトの評価値+102で互角。

8八の角が▲6六と上がった形で、先手は飛車の横利きで8九の地点を受けています。

後手は1歩損しており7五の歩が取れればいいのですが、簡単には取れないようです。

対局中は次の手が難しいと思い△6五銀としましたが、これがあまりよくなかったようです。

△6五銀▲5五角△6四歩に以下変化手順で、▲8五歩△同飛▲6四角△5八歩▲同金△4五歩▲9一角成△9九角成▲8八歩で、ソフトの評価値+243で互角。

この手順の△6五銀ですが、銀を千鳥に使う手ではないので決断の手になります。

決断の手といっても他の手が浮かばなかったのでやむを得ず指した感じです。

▲5五角△6四歩までは考えていたのですが、次の▲8五歩は気がつきませんでした。

後手の飛車の位置をずらしてから▲6四角とする手で、先手の飛車と角の働きが増す形です。

後手の△5八歩は狙いの手に▲5八同金と形は崩れますが辛抱します。

以下△4五歩からお互いに香車を取り合う展開ですが、最後の▲8八歩で後手の馬の活用が難しくなります。

△6五銀は一時的に角取りになるのですが、その後の展開が冴えないと6五の銀が浮いた形になりやすいです。

6四の銀は安定性があるのですが、△6五銀とするとあまり安定性がないので確実に捌けるなどの見通しがないと活用しにくいです。

千鳥に使う銀なら元の位置に戻れますが、直に上がると元の位置に戻るのは実戦的にはほぼ無理なのでよほどの成算がないと難しいようです。

△6五銀では△5六歩がありました。

△5六歩▲8七歩△5四銀▲4七銀△5五銀右▲8八角△4五歩で、ソフトの評価値-189で互角。

この手順の△5六歩ですが、▲同飛なら△8九飛成があります。

よって▲8七歩と受けたのですが次の△5四銀が狙いの手になります。

先手は大駒が近い形だと後手の金駒に狙われやすいです。

▲4七銀は中央に手を加えて厚くする手ですが、△5五銀右と中央を抑えて▲8八角に△4五歩で中央の制圧を狙います。

後手は2枚の銀と△4五歩とすることで角の利きが通るので、うまくいけば抑え込みができそうです。

△4五歩の形は後手の飛車の横の利きも通っているのと、7筋を突き捨てて▲7五歩の形にしているので将来▲6六角が飛車取りになるということがありません。

そのような意味で後手の駒が活用できているようです。

8一の桂馬も活用できればよりいいのですが、相手もいることなのですべて理想通りにはいきません。

△4五歩に▲同歩なら△同銀▲4六歩△同銀直▲同銀△同銀▲2二角成△同玉▲5六飛△5五銀打▲8八角△7七角▲5三歩△4三金右で、ソフトの評価値-231で互角。

この手順は▲4五歩~▲4六歩は強い手ですが、後手も清算して以下角の交換になります。

この展開はお互いに怖いところですが、先手は7八の金がやや離れているので実戦的に先手は選びにくいかもしれません。

△4五歩に▲3八銀打なら△4六歩▲5六銀△同銀▲2二角成△同玉▲5六飛△4七歩成▲同銀△6九角▲6六角△3三桂▲5八飛△4六歩で、ソフトの評価値-437で後手有利。

この手順は△4五歩に▲3八銀打と埋める手で、△4六歩の取り込みに▲5六銀から捌く形です。

後手は4六歩の取り込みがあると△4七歩成~△6九角が両取りになります。

先手も▲5八飛と引いて簡単ではありませんが、△4六歩が入ると後手が少し指せているようです。

ポイントは△5六歩と打って、将来△5五銀右とできるスペースを確保するのが大事なようです。

△5六歩で△5五歩と打っても△5四銀~△4五歩まで少し手数がかかるので、この間に先手に動かれそうです。

よって相手陣に近いところで△5六歩と打つのが筋のようです。

相手陣の近い場所に歩を打って中央を狙うが参考になった1局でした。