勝勢の局面でも勝ち切るまでは難しい

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀からの超速の展開で変化手順で▲5二角成と飛車を取った局面。ソフトの評価値-2564で後手勝勢。

この局面は後手が金銀桂得で大きく駒得して、ここで後手の手番なので後手勝勢のようです。

先手玉は片美濃で囲っているのでしっかりしていますが、後手がどのように寄せの形を作るかという局面です。

ぱっと見は▲5二角成に△4六角で、この手はソフトの候補手に上がっていましたが推奨手ではありませんでした。

▲5二角成に△4六角以下▲2六飛△5七角成▲5八歩△3五馬で、ソフトの評価値-1836で後手優勢。

この手順の△4六角は△3六桂からの詰めろなので、ほとんど受けなしかと思っていました。

△4六角に▲4七銀なら△3七角成▲同桂△同桂成▲同玉△4五桂▲4八玉△3七銀▲5九玉△6七桂▲6八玉△7八飛▲6七玉△6六金まで詰みです。

この手順はに▲4七銀なら△3七角成から清算して△4五桂の形になれば並べ詰みです。

そのような意味で△4六角に先手は受けなしかと思っていましたが、▲2六飛という受けがありました。

▲2六飛は角取りと同時に△3六桂も消して、▲2五飛と桂馬を取る手も狙っています。

▲2六飛に△5七角成は▲2五飛なら△3九銀▲同金△同馬▲同玉△4八金▲同玉△5六桂▲3九玉△4八金▲2八玉△3八金▲1八玉△1七飛▲同玉△2八銀▲1八玉△1七銀打▲同桂△2九銀不成まで詰みです。

この手順は▲2五飛と桂馬を取ると△3九銀から清算して△4八金▲同玉△5六桂の筋がありました。

先手の飛車の利きをずらしてから△5六桂がぴったりです。

△5七角成に▲5八歩ですが、今度は△3九銀は▲同金で先手玉は詰みません。

先手の飛車が4段目にいると△5六桂には▲同飛があります。

よって▲5八歩には△3五馬と引くのですが、この手は詰めろではありませんので先手玉を寄せるにはもう少し手数がかかりそうです。

なお▲2六飛に△3五金打として以下▲4六飛△同金の形が、次に△3六桂▲同歩△3七銀からの詰めろになっているようでこれでも後手がいいようですが、▲4六飛△同金▲4二角△2二玉▲6三馬として△3六桂に▲同馬の手を残すともう少し手数がかかりそうです。

最初の局面図で△4六角では△6八飛がありました。

△6八飛▲5八歩△6九飛成で、ソフトの評価値-3200で後手勝勢。

この手順は飛車打ちから飛車成りですが全く浮かびませんでした。

まず△6八飛ですが、△3六桂▲同歩△4六角からの詰めろになっているようでした。

△6八飛▲4一飛△3六桂▲同歩△4六角▲3七桂打△同角成▲同桂△1七銀▲同香△3七桂成▲同玉△4五桂▲2六玉△3五銀▲同歩△同金まで詰みです。

よって先手は△6八飛に▲5八歩と打って後手の飛車の利きを止めますが、今度は△6九飛成がありました。

△6九飛成に▲4一飛なら△3九銀▲同金△同龍▲同玉△4八金▲同馬△6六角▲5七銀△5六桂▲4七玉△4八金▲5六玉△5五金▲6七玉△7六銀打▲6八玉△7八歩成▲同玉△8八角成▲6八玉△7九馬まで詰みです。

この手順の△3九銀に▲同玉なら△6六角▲5七銀△同角成▲同歩△4八金▲同玉△5八金▲同歩△4七歩▲同銀△3九銀▲3八玉△5八龍▲同銀△4八金まで詰みです。

この手順の△6九飛成~△3九銀で以下詰ますのはかなり難易度が高く、実戦ではまず指せないです。

△6九飛成に▲4一飛なら△4八銀▲4二馬△2二玉▲3一馬△3三玉▲4二馬△2二玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲4一飛には△4八銀と詰めろをかけて先手玉は必至です。

▲4二馬に△2二玉として▲3一馬に△3三玉で以下王手の千日手になりそうな形です。

王手の千日手は王手をする側が手を変えないといけないので、後手勝勢のようです。

どの展開をみても後手が勝ち切るにはそれなりに難しい手があり、どこかで踏み込んで指す必要があるようです。

勝勢の局面でも勝ち切るまでは難しいのが参考になった1局でした。