苦しい局面で盤上の飛車を活用する

上図は、横歩取り青野流からの進展で△4二玉と逃げた局面。ソフトの評価値-993で後手優勢。

後手玉が5二にいるときに▲4四桂と打って△4二玉とした形です。

先手は角が取られそうな形で攻めが途切れてしまう可能性があるので、最悪それだけは避けたいです。

また先手玉は金駒が1枚取られそうです。

この局面を見て驚いたのは駒割りは金と銀の交換でほぼ互角だったのですが、先手が大きく駒損していると思っていたので意外でした。

駒割りがほぼ互角でも、攻め駒と守り駒のどちらかが取られそうなので先手が悪いようです。

実戦は△4二玉以下▲3二金△同銀▲5二角成△3一玉▲3二桂成△同玉で、ソフトの評価値-1452で後手優勢。

この手順は先手の角を助ける流れで、部分的な駒割りは銀と金桂の交換で先手が駒損です。

▲3二金はソフトの候補手の1つだったのですが、中盤から終盤にさしかかるような局面だと推奨手以外は形勢がさらに悪くなるというケースもあります。

本局もそんな感じで差が広がったようです。

元々の局面が先手が悪いのでどう指しても苦しいのですが、このような局面でも勝負手はあったようです。

▲3二金では▲8六飛がありました。

▲8六飛に△6四角なら▲2六飛で、ソフトの評価値+869で先手優勢。

この手順は▲8六飛と角取りですが、遊び駒を働かせる手がありました。

盤上の大駒の飛車が眠ったままだったのですが、この手は全く見えていませんでした。

自分は形勢が苦しくなるとつい持ち駒を使う癖があるようで、後から調べると盤上の駒を動かす手を指摘されることがよくあります。

本局もそんな感じで▲8六飛が角取りなので、この手は見えるように盤上全体に意識を向けるべきだったようです。

ただし、▲8六飛に△6四角と逃げる手が逆に飛車取りになりますので、ここであきらめたらだめだったようです。

あきらめるというのは、△6四角の飛車取りで先手が悪いとそれ以上の読みを断念するという意味です。

△6四角には▲2六飛があったようで、△同飛なら▲4三角成△同玉▲3四銀△4四玉▲4五金まで詰みです。

△4四玉で△5四玉としても▲4五金まで詰みで、7七の桂馬がよく利いています。

△4四玉で△4二玉としても▲4三金△4一玉▲4二歩△5一玉▲5二金まで詰みで、4筋に歩が打てるのが大きいです。

これらの詰み筋は3五に攻めの拠点の歩が残っているが大きく、後手が形だけで指すと思わぬ展開になるパターンでした。

自分も最初は△6四角までの手順が浮かびましたが、▲2六飛は全く見えていませんでした。

▲8六飛に△3五角なら▲3二金△同銀▲5二角成△3一玉▲3二桂成△同玉▲3九金で、ソフトの評価値-974で後手優勢。

この手順は後手は△3五角と歩を掃う手で、3五の攻めの拠点の歩がいなくなると先手の戦力が少し少なくなります。

先手の角を助けるには▲3二金~▲5二角成は仕方ありませんが、△3二同玉に次の▲3九金が指しにくいです。

攻めることばかり考えていると、△4九歩成と金を取る手が次に△5九金から先手玉に詰めろがかかります。

苦しくても辛抱するときは辛抱するのが大事なようです。

普通は逃げるのは▲5九金と玉の近くに金を逃げるのが自然なのですが、△3八と~△4九歩成とされると△5九とが王手で金を取られます。

▲3九金と玉の反対に逃げるのはぱっと見で守りが薄くなるようですが、△3八と~△3九とは王手になりません。

時間稼ぎという意味のようでこれでも先手が悪いようですが、悪いなりに少しでも最善を尽くすのが大事なようです。

形勢が悪いと相手が疑問手や悪手を指さない限り差は縮まりませんが、甘い手を重ねていくと気がついたらいい勝負になっていたというのはよくあるケースです。

苦しい局面で盤上の飛車を活用するのが参考になった1局でした。

形勢が悪いときの粘り方

上図は、横歩取り青野流からの進展で変化手順から△4八歩と打った局面。ソフトの評価値-734で後手有利。

この局面の駒割りは銀と桂馬の交換で先手が少し駒損です。

また先手の金が銀が取られそうな形なのでさらに先手は駒損になりそうです。

後手は取れる銀を取らずに△4八歩と厳しく打ってきましたが、普通に△3八と▲同金で先手の駒損が大きくこれでも先手が悪かったようです。

対局中は先手は受けても仕方ないと思って攻めることにしました。

実戦は▲4四歩△同金▲同桂△同飛で、ソフトの評価値-634で後手有利。

この手順の▲4四歩に△同金と取るのは部分的に金と桂馬の交換になりますが、後手はさっぱりする形で普通の受け方のようです。

これでも後手有利なのですが、ソフトは▲4四歩に△4九歩成を推奨していました。

▲4四歩△4九歩成▲4三歩成△6一玉で、ソフトの評価値-717で後手有利。

この後手の手順はなかなか選びにくいのですが、▲4四歩に強く△4九歩成と踏み込む展開です。

▲4三歩成に△同玉なら▲6一角がありますので△6一玉としましたが、後手玉に近い3段目にと金ができてぱっと見で後手玉が危険になったようにも見えます。

この局面は後手玉だけ見ると形勢が接近したように見えるのですが、先手玉を見るとと金が2枚迫っており先手玉がどの程度危険なのかが気になります。

△6一玉に▲5二角△7一玉▲4四となら、△5六飛▲同歩△5九金で詰みです。

この手順はうっかりしやすいのですが、△5六飛▲同歩に△5七銀▲6九玉△6八金と上から攻めたくなります。

しかしこの手順は8八に飛車がいるので先手玉は詰まないようです。

▲5六同歩には下から△5九金と打つのが盲点で、ちょっとした違いですがこの手を見逃すとややこしくなります。

自分はこの手順は見えていませんでしたが、詰将棋の変化手順で詰みの場合でもうっかいしやすい詰まし方を逃がすことがあるのでよくあるので、詰まし方はたくさん覚えておいた方がいいようです。

△6一玉以下▲8二歩△同金▲4九銀△4七銀▲6九玉△5七角成▲6八桂△4八とで、ソフトの評価値-819で後手優勢。

この手順は▲8二歩~▲4九銀も粘りのある指し方ですが、△4七銀~△5七角成で後手が少し指せているようです。

最初の局面図の▲4四歩では▲5九金もありました。

▲5九金△3八と▲6八金上で、ソフトの評価値-1494で後手優勢。

この手順は▲5九金と逃げる手で、以下△3八とに▲6八金上とさらに辛抱する手です。

元々の局面が先手が悪いのでどの様に粘るかという形ですが、自玉の守りにいる金は取らせませんという粘り方のようです。

▲6八金上の時点で駒割りは桂馬と銀銀なので大きく先手が駒損しています。

▲6八金上以下△4九歩成▲1六角△4七銀▲6九玉△5六銀不成▲4四歩△同飛▲3六桂△1四飛▲4四歩△1六飛▲4三歩成△同玉▲1六歩△4七角▲7九玉△3六角成で、ソフトの評価値-1008で後手優勢。

この手順も興味深いのは△4九歩成に▲1六角と打つ手です。

普通は▲4四歩とすると思っていたのですが角のラインで攻める手で、後手は歩切れなので角の利きと止めるのが難しいです。

後手の△4七銀に▲同玉なら△3七角成以下先手玉が詰みなので▲6九玉としましたが、△5六銀不成と桂馬を取った時に今度は反対から▲4四歩~▲3六桂も鋭いです。

このような展開も全く自分は気がついていませんでしたが、以下の展開も手の見え方が違うようでまだ自分の場合は中盤から終盤力が全然足らないようです。

形勢が悪いときの粘り方が参考になった1局でした。

角の意外な活用方法

上図は、横歩取り青野流からの進展で変化手順から▲8五歩と打った手に△7四歩と突いた局面。ソフトの評価値+231で互角。

▲8五歩の継ぎ手に△同歩は▲8四飛で後手が悪いので△7四歩と受けた形です。

この△7四歩はなかなか浮かびにくい手で、先手の角の利きを一時的に止める手です。

△7四歩と突くと将来△7三桂や△7三銀の活用が見込まれます。

歩を渡す形なので▲7四同角もありそうですが、これは先手がまずいようです。

△7四歩に▲同角なら△7六歩▲6五桂△7五飛▲7三歩△8二金で、ソフトの評価値-1108で後手優勢。

この手順は後手の切り返しがうまく、▲7四同角には△7六歩と一転して攻めに出ます。

先手をもっているとこのようなタイミングをうっかりしやすく、後手がどの様に受けるのかばかりを考えているのに攻めの手がくると少し驚きます。

これは後手が7筋の歩を取らせたことで生じた展開で、1歩損でも歩を切ることで別のところに歩を使えるという手筋です。

△7六歩には▲6五桂と跳ねますが、そこで△7五飛と狭いところに飛車を打ちます。

先手の角が狭いので角を目標にする手で、先手は勢いで▲7三歩としますが△8二金と寄られると先手は手が続かないです。

△7四歩には▲8四歩がありました。

▲8四歩△7三角▲4六歩△8四角▲4五歩で、ソフトの評価値+383で先手有利。。

この手順の▲8四歩は自然な手ですが、次の△7三角もなかなか浮かびません。

自陣角を打って埋める手で次に△8四角といった狙いはありますが、かえって7三の角が目標になるかが気になります。

△7三角に▲8五桂なら△8四角▲7三歩△7一金▲8三飛△9五角▲5八玉△8二歩で、ソフトの評価値-1102で後手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、先手の▲8五桂が角取りなので跳ねたくなります。

△8四角に▲7三歩も継続の攻めですが、桂馬の交換は先手に攻め味が増えますので△7一金と辛抱します。

次の▲8三飛は8三に空間があるので打てばしかも角取りなのですが、△9五角の王手がありました。

以下▲5八玉に△8二歩とすれば飛車が取られる形で後手優勢です。

後手の7三の角が攻め駒になるケースで、先手は勢いだけで攻めることばかりを考えていると失敗します。

△7三角には▲4六歩と右側の歩を動かすのが気がつきにくい手で、7筋と8筋を無理に攻めない手です。

△8四角に▲4五歩で4筋の位を取るのですが、3二の金が浮いているので将来▲4四歩の攻め味があります。

形勢は先手が少し指しやすいようで、6五の角は7筋と8筋だけでなく3筋と4筋にも活用できそうです。

6五の角は左側だけに活用するような手に見えても、少し無理なら反対側の利きを活かした攻め筋を見つけるのが鋭いです。

本局は先手も後手も角の使い方が面白く、角をうまく使うと局面が大きく動くということで、やはり盤面全体を見るのを意識した方がいいようです。

角の意外な活用方法が参考になった1局でした。

飛車と角のラインで攻める

上図は、横歩取り青野流からの進展で▲8五飛と回った手に△8三歩と打った局面。ソフトの評価値+192で互角。

この△8三歩は3段目で飛車成りを受ける自然な手のように見えますが、ソフトは△8四歩を推奨して次に△8二歩という手でした。

何気ないところだったのですが、自分はこの違いに気がついていませんでした。

短い時間で指していると、どうしても形だけで指してしまうことが多いです。

実戦は△8三歩以下▲4六歩△7四歩で、ソフトの評価値-189で互角。

この手順の▲4六歩はかなり甘い手だったようです。

対局中は6八の玉の形には▲4六歩はよくある手だという認識だったので形だけ指した手ですが、△7四歩とされて将来△7三桂や△7三銀の含みがでました。

また△7四歩は先手からの角の攻めを先受けした意味もあり、局後の検討まで全く気がついていませんでした。

このようなときにソフトの検討は有効なようで、何気ないところでもそれなりに分析できるのが大きいです。

▲4六歩では▲6五角がありました。

▲6五角△8四飛▲同飛△同歩▲8五歩で、ソフトの評価値+330で先手有利。

この手順は▲6五角と打つ手で、△6四飛とすれば▲8三角成△同金▲同飛成があります。

よって△8四飛としますが、▲同飛~▲8五歩の継ぎ歩がありました。

この▲8五歩はいかにも筋という手で、後手は8筋を守っているのは7二の金だけなのでここに攻めの狙いを定めます。

▲8五歩に△同歩なら▲8四飛△8二飛▲同飛成△同金▲8四飛△7二飛▲8三角成で、ソフトの評価値+1168で先手優勢。

この手順は先手がうまくいきすぎた展開ですが、△8五同歩には▲8四飛と打つ手がありました。

この▲8四飛では▲8四歩と垂らす手が最初に見えたのですが、以下△8二飛▲8三飛△7四角▲同角△同歩▲8二飛成△同金で、ソフトの評価値+118で互角。

この手順は△8二飛と自陣飛車を打たれると意外と大変なようで、形勢は互角ですがやや攻める方にプレシャーがかかります。

▲8四飛と歩の裏側に飛車を打つのがいい手のようで、△8二飛の飛車の合わせには▲同飛成~▲8四飛と再度飛車を打ちます。

△7二飛の受けには▲8三角成と飛び込む手があり、これは先手の攻めが繋がったようです。

最初の局面図から見ると理想的な展開ですが、後手の受けがまずいとこのようなこともありそうです。

△8四同歩とする手では別の手を選択すべきでしたが、また別の機会に調べてみます。

なお、実戦の△7四歩と突いたのは先手の▲6五角~▲8三角成の利きを止める手で、△7四歩と突かれると▲6五角と打っても8筋の攻めは難しくなります。

今回は自分にとってはいい内容だったようで、気がつかない手筋がたくさんありました。

▲6五角のようなチャンスボールがきた場合はそこに目がいくようにしたいです。

飛車と角のラインで攻めるのが参考になった1局でした。

敵陣に飛車を打って龍を作る

上図は、横歩取り青野流からの進展で△7二銀と上がった変化手順で、ソフトの評価値+38で互角。

先手が▲4六角と打った手に7一の銀が△7二銀と上がった形です。

▲4六角と自陣角を打つのが意外と重要な手のようで、角を先着することで後手からの△5五角のような手を消しています。

また▲4六角は後手から△6五桂と跳ねた時の5七の地点の補強にもなっています。

ただし、△7二銀と上がった後の指し方が分からないとその場で考えてしまいそうです。

大会などでここで時間を使っているようでは、それだけでかなり指しづらくなります。

横歩取りを選択するなら事前準備は必要なようです。

△7二銀には▲8二飛がありました。

▲8二飛△4一玉▲8四飛成△2六歩で、ソフトの評価値+31で互角。

この手順の▲8二飛は次に▲7三角成が狙いなので、△4一玉は先手の飛車の利きをかわす手で部分的にはある指し方です。

8二の地点に飛車を置いたままで△8三歩と飛車の利きを封鎖には▲8四歩とする指し方もありますが、▲8四飛成は自然な手です。

▲8四飛成に△8五飛と合わせる手が少し気になりますが、▲7三角成△8四飛▲同馬があります。

また▲8四飛成に△8三歩なら▲7四龍△8四飛▲同龍△同歩▲7四歩△6五桂▲7八金で、ソフトの評価値+497で先手有利。

よって▲8四飛成には△2六歩としたのですが、これが意外とうるさい手です。

▲2六同歩とすると△2七角▲3八銀△3六角成で、ソフトの評価値+52で互角。

人間の感覚だと▲2六同歩は自然な手ですが、2七の地点に空間があいたので△2七角から後手は馬を作る展開です。

その展開もありそうですが、ソフトは別の展開を示していました。

△2六歩以下▲8三歩△8一歩▲7五歩△6五桂▲7四歩△7七桂成▲同桂で、ソフトの評価値-54で互角。

この手順はなかなか浮かびません。

浮かばない理由は後手の桂馬と先手の金の交換になるので、普通は先手の駒損で不利というのが最初の感覚です。

よほど先手にとっていい条件がそろってないと指せないです。

▲7七同桂以下△2七歩成▲7三歩成△7六歩▲6五桂△7七歩成▲7二と△7六角▲5九桂△6六飛▲5六銀で、ソフトの評価値+845で先手優勢。

この手順は勘違いしやすいのが、先手の▲7三歩成~▲7二とがどの程度厳しいかが分かりづらいということです。

直截後手玉を攻めているわけではないのに対して、後手は2七にと金ができてさらに△7六歩~△7七歩成で先手玉を挟み撃ちのような形です。

ぱっと見で後手の攻めが厳しく見えると先手は最初からその展開を外すのですが、それでも先手は耐えることができると読んでいると指せるという感覚のようです。

▲5六銀以下△同飛▲同歩△6六銀▲7八銀で、ソフトの評価値+1139で先手優勢。

この手順は後手は飛車を切ってから△6六銀と6七の地点に駒を利かす攻めですが、▲7八銀も浮かばない受けで△同とが先手玉に詰めろがかからないので▲6一との狙いです。

これらは空中戦ならではという展開なので、感覚だけでなく読みが必要なようです。

なお△4一玉では△8一歩も有力だったようで以下▲8四飛成で、ソフトの評価値+29で互角。

手が広くて難しい局面だったようです。

敵陣に飛車を打って龍を作るのが参考になった1局でした。

後手3枚替えで駒得もいい勝負

上図は、横歩取り青野流からの進展で▲2七飛とと金を取った変化手順で、ソフトの評価値+47で互角。

横歩取り青野流は激しい変化になり、一時的に少し見慣れない駒組みになることがあります。

▲2七同飛とした形の2七にいる飛車の位置がやや見慣れないのと、2八に歩がいる形も少ないです。

▲2七同飛は歩越し飛車なので飛車の利きがやや狭いです。

そのような意味で後手は飛車に目をつけて動いていくことが考えられます。

▲2七同飛以下△4四角▲2五飛△7七角成▲同金△同飛成▲8八角△6八金で、ソフトの評価値+13で互角。

この手順の△4四角は次に△7七角成と、△2六歩▲3七飛△5五角▲3八飛△2七歩成▲同歩△1九角成の2つの狙いがあります。

両方の狙いがあるので先手がまずいのかというと意外にもそうでもないようで、▲2五飛が軽い手のようです。

▲2五飛は△2六歩の飛車取りを先に受けた手ですが、△7七角成とされるとぱっと見で先手が失敗しているようにも見えます。

△7七角成▲同金△同飛成には▲8八角が狙いの受けで、▲8八角に△7六龍なら▲2二角成で、ソフトの評価値+890で先手優勢。

▲8八角に△同龍なら▲同銀で、ソフトの評価値+157で互角。

▲8八角には後手は龍を逃げても角を取ってもはっきりしないのですが、△6八金がありました。

△6八金のような手は先手からするとうっかりしやすい手です。

△6八金以下▲4八玉△7九龍▲同角△同金で、ソフトの評価値-10で互角。

この手順の△6八金に▲同銀なら△8八龍▲6六角△3三桂で、ソフトの評価値-297で互角。

先手は2五に飛車がいるのでいつでも△3三桂とする手が飛車取りになります。

この手があるので先手も▲8八同銀~▲6六角は選択しづらいようです。

よって△6八金には▲4八玉として以下7九の地点で清算する形です。

△7九同金の時点の駒割りは、飛車と金銀桂の3枚替えになっています。

金駒2枚を含む3枚替えは、普通は後手の方が駒得が大きく後手有利のようなイメージがあります。

ただし、先手の手番なのと大駒2枚を持ち駒にしているので意外といい勝負のようです。

この局面図を見て思い出したのですが、自分もだいぶ前に先手をもって実戦で指したことがありました。

ブログの記録には残っていると思いますが、この局面も以前自分は調べた記憶があります。

もう少しブログを整理しておいた方がよかったかもしれません。

△7九同金以下▲8二歩△同銀▲8三歩△7一銀で、ソフトの評価値-68で互角。

この手順は▲8二歩~▲8三歩とする手で、△同銀には▲8二歩がありますので△7一銀としますがこれでいい勝負のようです。

後手3枚替えで駒得もいい勝負だったのが参考になった1局でした。

横歩取り青野流のよくある別の変化

上図は、横歩取り青野流からの進展で△7六飛に▲7七角と上がった変化手順で、ソフトの評価値+58で互角。

▲7七角に後手は有力な手が2つあって、1つは△同角成の変化を調べました。https://shogiamateur.com/?p=69708&preview=true

今回はもう1つの▲7七角に△2七歩成とする手です。

後手は先に角交換をして歩成りを入れるか、先に歩成りを入れて角交換をするかで微妙に展開が違うようです。

▲7七角△2七歩成▲同歩△7七角成▲同金で、ソフトの評価値+37で互角。

この手順の後手の攻め方に対して、先手の受け方はやや異質です。

△2七歩成に▲同歩とする形は、2七に歩がいることで将来先手の飛車が2八の地点に戻れません。

また▲2七同歩とすることで、2八の地点の利きが通ります。

後手はそれが狙いで、▲2七同歩に△7七角成とします。

△7七角成に▲同桂なら△5五角で、△1九角成と△7七角成を狙います。

△5五角に先手が強く受けるなら▲8七金ですが、△7四飛と飛車をぶつけられると8七の金が浮いているので先手が少し指しにくいです。

よって△7七角成に▲同金とします。

△7七角成▲同金に△同飛成はさすがに無理で、▲同桂△5五角▲8二歩で△同銀なら▲8五飛があります。

よって▲7七同金には△7四飛とします。

▲7七同金△7四飛▲同飛△同歩▲4六角△7三角▲同角成△同桂▲4六角△7二銀で、ソフトの評価値+38で互角。

この手順は△7四飛に▲同飛で飛車交換になり、先手後手共に持ち駒に大駒2枚ずつ入りました。

じっくりした将棋ばかり指すとこのような戦型は感覚が狂い易いのですが、横歩取りの将棋を繰り返し調べていくと目が慣れるというか違和感が少なくなります。

△7四同歩に▲4六角が遠みの角で、ここで▲5五角は△8五飛があります。

▲4六角に△7三角と合わせるのが形で▲同角成△同桂と進みますが、これは先手が手損して後手に桂馬を跳ねさせてます。

これだけを見ると先手が損をしているようですが意外とそうではなく、桂馬を跳ねることで7三の桂馬が狙われやすくなるのと8一の地点に空間があくので一長一短のようです。

△7三桂に再度▲4六角と自陣に角を打って、以下△7二銀としてどうかという形です。

大きな手の流れはこのようですが、△7二銀に先手がどのように指すかが気になります。

この戦型の難しいところは、やや局面が落ち着き始めたらそれ以後の指し方です。

お互いに大駒の飛車をもっているため、自陣に隙が生じると飛車を打たれる筋があります。

そのため金駒があまり前に出るような駒組みがしづらく、発展性があまりないです。

仮に△7二銀の後に大会だったらどう指すかを考えると、それだけでかなり時間を費やしそうです。

それではあまり非効率なので、もう少し先にことを調べる必要がありそうです。

横歩取り青野流のよくある別の変化が参考になった1局でした。

横歩取り青野流のよくある形

上図は、横歩取り青野流からの進展で△7六飛に▲7七角と上がった変化手順で、ソフトの評価値+58で互角。

実戦は△7六飛に▲6八玉としたのですが、▲7七角と上がるのが多いようです。

この手は自分も先手をもったり後手ももったりで色々と指していたのですが、将棋はなかなか自分の思ったような局面になることはほとんどんなく、忘れかけた頃にまたその戦型になるというのがあります。

元々自分は後手番で横歩取りのような空中戦の将棋は指さずにじっくりした将棋が好きだったのですが、数十年前の当時は先手で横歩を取らないのは気合が悪いという風習もあり横歩を取っていました。

じっくりした将棋の好きな人は空中戦は見慣れない戦型で。序盤から動きが激しいのでなかなか対応できないです。

ある時期に同じ方と数年に渡り対戦することがあり、その際の戦型が相手の方は後手番でほとんど横歩取りを選択していました。

それで自分が先手のときに避ける理由もないので横歩取りには青野流をぶつけていたのですが、数十局位指しても1度も勝てませんでした。

横歩取りはうまく指せば先手が少し指しやすいというイメージがあり、対戦前にはこちらも事前に研究はしていたのですが、元々の棋力の差が大きいのか途中からは大差になることがほとんどでした。

その方とは残念ながら将棋を指す機会がなくなったのですが、そのような意味もあり逆に自分が後手をもって横歩を取らせて作戦の幅を広げたいということで、8年位前から後手番で横歩取りを指すようになりました。

その影響で今は気になる戦法としては、先手番でも後手番でも横歩取りになっています。

▲7七角に後手から気になる手が2つあります。

1つは▲7七角に△同角成です。

▲7七角△同角成▲同桂△2七歩成▲2四飛で、ソフトの評価値+54で互角。

この手順は後手から△7七同角成とする手で、先手は桂馬で取るか金で取るかのどちらかです。

自分の理解ではできれば桂馬で取った方が形がいいのでそのようにしたいのですが、桂馬で取って指しにくい場合は金で取るように考えてます。

桂馬で取るのと金で取る場合の違いは、桂馬で取れば後手に指し手の選択があり、金で取ると飛車取りなので普通は飛車を動かすことになります。

桂馬で取ると将来▲6五桂~▲5三桂成の筋がありますが、反面8九の地点に空間があくので将来△8九飛のような打ち込みが生じます。

金で取ると一般的には金が3段目にいくと守りが薄くなるのと、将来後手から△7三桂~△6五桂が金取りになるので狙われやすいです。

ただし、8九の地点が桂馬がいるのでしっかりしているのと、やや持久戦で大駒との接近戦になった場合は金は大駒より強いイメージがありますので相手にプレッシャーを与えることができます。

そのような意味で少し意味合いが違うようです。

▲7七同桂に△2七歩成が狙い筋で、▲同歩なら△5五角がうるさいです。

△2七歩成以下▲2四飛△2二銀▲2七飛で、ソフトの評価値+47で互角。

この手順の△2七歩成に▲2四飛が知らないと指せない手かもしれません。

▲2四飛の瞬間に後手からうまい手があればいいのですが、以前から自分は何かの局面で△1八とという手を記憶していました。

その局面がどのような局面なのかが覚えていないので何とも言えないのですが、▲2四飛に△1八なら▲2一飛成△2九と▲4八銀△2二角▲6五桂で、ソフトの評価値+308で先手有利。

▲6五桂以降の先手の狙いは、▲4五桂と打って次に▲3二龍~▲5三桂左成から詰みというイメージです。

本来はこのような局面も調べておいた方がいいのですが、そこまで間に合っていません。

なお▲2四飛△2二銀▲2七飛以降はまた別の機会に調べたいと思います。

横歩取り青野流のよくある形が参考になった1局でした。

最終盤の楽観は禁物だった

上図は、先後逆で先手三間飛車からの展開で▲1三歩と打った局面。ソフトの評価値-1710で後手優勢。

対局中は後手が指せていると思っていましたが、▲1三歩は全く気がついていませんでした。

先手玉は駒が頭が利く駒が入れば1五から打って詰みなので少し楽観していたようです。

楽観しているときに考えていない詰めろがくると対応を間違えやすいです。

実戦は△1三同銀だったのですが、ソフトの評価値-816で後手優勢。

この手順の△1三同銀は他の手が浮かばなかったので指したのですが、あまりよくなかったようです。

ソフトの候補手の1つだったのですが、ソフトの推奨手以外は評価値が落ちるというのが終盤になればでるケースがあります。

終盤になると指し手が広い上に持ち時間がないということがほとんどのため、手の精度が荒くなるのは仕方ないですが、やはり楽観していたのが問題でした。

▲1三歩とされる前にこちらも逆の立場で局面を考えるべきだったようです。

△1三同銀では△1五歩がありました。

△1五歩▲同玉△1二歩で、ソフトの評価値-1260で後手優勢。

この手順は△1五歩と1筋の歩を突き捨ててから△1二歩と打ちます。

△1二歩は敵の打ちたいところに打ての格言に沿った手ですが、このような受け方がなかなか見えません。

敵の打ちたいところに打てで、悪い手になるケースがあまりないような印象です。

△1三同銀とすると玉と金と銀が離れるので弱体化します。

後手としては先手の詰めろを逃れて△3九龍と銀を補充するのが理想的です。

ただし、ここからもソフトの変化手順には気がつきませんでした。

△1二歩以下▲4一角△3九龍▲3一金で、ソフトの評価値+99974で先手勝勢。

この手順は後手の失敗例ですが、△1二歩に▲4一角と打ってきました。

まず後手としては▲4一角が詰めろなのかを考える必要があります。

▲4一角に△3九龍に▲1二歩成なら△同玉▲1三歩△同銀▲2三金△同金▲2一銀△同玉▲3二金△1二玉で後手玉は詰みません。

先手の持ち駒が金金銀でなく金銀銀と斜めに利く銀が2枚あれば詰みなのですが、金金銀では後手玉は詰みません。

よって▲4一角は詰めろではないと思って△3九龍としがちなのですが、ここで▲3一金がありました。

まずうっかりしやすいのが△3九龍と銀を補充するのは価値の高い手なのですが、先手玉は4一に角がいるので詰めろがかかっていません。

よってこの瞬間に先手は後手玉に詰めろをかければいいということです。

▲3一金と金を捨てる手が浮かびにくく、この手は次に▲2一金打までの詰めろです。

▲3一金に△同銀なら▲1二歩成△同玉▲1三歩△同玉▲1四香△2二玉▲1二金まで詰みです。

また▲3一金に△2三桂は▲同角成があります。

▲3一金に△2一銀なら▲同金△同玉▲1二歩成△同玉▲1四香△2一玉▲1二銀△3一玉▲5二金で、ソフトの評価値+99992で先手勝勢。

この手順の△2一銀は敵の打ちたいところに埋めた受けですが、この場合は受けになっておらず▲同金~▲1二歩成で後手玉に即詰みはなさそうでも詰めろの連続で先手勝勢です。

なお▲4一角には△2三桂▲同角成△同銀▲3一金△4三角で、ソフトの評価値-1523で後手優勢。

この手順は△2三桂と王手で自陣に駒を埋める手がありました。

△2三桂に▲1六玉なら△3九龍▲1二歩成△同玉▲1三歩△同銀で、2三の地点に桂馬を埋めているため先手からの2三の打つこみがないので後手玉は詰みません。

よって△2三桂▲同角成~▲3一金と詰めろをかけてきたのですが、△4三角打って後手が指せているようです。

このような手順を見ると▲1三歩からの変化も多く、楽観するような局面ではなかったようです。

やはり終盤は厳しい目で局面を見る必要があるようです。

最終盤の楽観は禁物だったのが参考になった1局でした。

金を捨てる筋で詰ます

上図は、先後逆で先手三間飛車からの展開で△3七桂と打った局面。ソフトの評価値-99983で後手勝勢。

△3七桂では△3九龍の方が分かりやすい詰みだったのですが、実戦は△3七桂と指しました。https://shogiamateur.com/?p=69598&preview=true

△3七桂をなぜ選択したかというと、最初は△3九龍からを考えたのですが詰み筋が分からなかったので時間稼ぎのつもりで△3七桂と指しました。

▲同歩で△3九龍としてどうかなどと考えていたのですが、ここからは全く思っていない展開になりました。

なお△3七桂に▲同歩なら△3九龍▲同玉△4八銀で、ソフトの評価値-99981で後手勝勢。

この手順の▲3七同歩は変化手順ですが、△3九龍~△4八銀の筋がありました。

△4八銀に▲2九玉なら△3九金▲1八玉△2九角▲2七玉△3七歩成▲1六玉△3八角成まで詰みです。

この手順は△3九金が指しにくい手ですが、△2九角~△3七歩成の筋で詰みです。

△4八銀に▲同玉なら△6八龍▲5八歩△5七角▲3八玉△5八龍▲2七玉△3七歩成▲同玉△4八角成▲2七玉△3七金▲1六玉△3八馬まで詰みです。

この手順は△6八龍からの一間龍の筋で△5七角以下詰みですが、△3七金~△3八馬というのが浮かびづらいです。

おそらくこの筋も実際の対局だったら詰ませられないような気がしますので、このあたりが短時間で分かりように棋力を上げたいです。

なお実戦は△3七桂に▲1八玉だったのですが変化手順で△2七金で、ソフトの評価値-99986で後手勝勢。

この手順の▲1八玉は△3九龍が王手にならない逃げ方でこの手をうっかりしていたのですが、△2七金以下即詰みでした。

△2七金▲同玉△3五桂▲1八玉△2七角▲2八玉△3九龍▲同玉△7九龍▲4八玉△3八角成▲同玉△4九龍▲2八玉△2九龍まで詰みです。

この手順は△2七金と金を捨ててから△3五桂という筋で、玉を下段に落とします。

以下△3九龍~△7九龍で龍で玉を追う形で、▲4八玉に△3八角成~△4九龍が少し見えづらいです。

短手数でいうとこの詰まし方が分かりやすいようで、△3八角成では△6八龍の一間龍の筋が自然でこれでも詰みだったですが、▲5八飛とされると手数が伸びるようです。

なお実戦は△2七金で△2九角としたため、ソフトの評価値±0で互角。

将棋は最終盤で詰ませられるかどうかがかなり大事で、本局のように詰ませられないと手数が伸びて逆転するということになります。

実戦で詰みかどうか分からないのに詰ましにいくというのも少しおかしいので結局平凡な手を選択することになるのですが、その手が甘いと形勢が振り出しになります。

詰み筋をたくさん覚えて数をこなしていくしかなさそうです。

金を捨てる筋で詰ますのが参考になった1局でした。