上図は、角換わりからの進展で△4四銀とした局面。ソフトの評価値-63で互角。
先手が3筋の歩を突き捨ててから▲4五桂と跳ねた手に△4四銀としました。
先手が▲4八銀▲5八金型の場合はこのような攻めがあるのですが、自分の場合は先手をもっても後手をもってもとりあえずこの形を目指すことが多いです。
3筋の歩の突き捨てから▲4五桂の筋が難しそうな場合は、▲4七銀として次の駒組みを目指す感じです。
実戦は▲4五桂に△4四銀と桂馬の頭に逃げた形で、△4四銀だと4五の桂馬が歩で狙われることがないので少しほっとするところはあります。
ただし、後手もしっかりした形なのでここからの攻め方はそれなりに大変です。
実戦は△4四銀以下▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛△2二金▲4七銀△6二金で、ソフトの評価値+92で互角。

この△4四銀に2筋の歩を交換するのは自然で、▲2九飛に△2二金とするのがこの形独特の受け方です。
将棋の本で読んだことはあるのですが、実戦で指されたのは初めてでした。
△2二金は1筋の守りを強化するのと同時に、△6二金~△3一飛として将来△3六歩と3筋の歩を伸ばす狙いがあります。
先手は4五に桂馬がいるので簡単に3筋を突破するということにはなりませんが、先手としては1歩損で3筋を逆用される可能性がありますのでプレッシャーがかかります。
実戦的にはこれも互角ですが、後手の3筋からの逆用に先手がどのように対応するかは調べておく必要がありそうです。
なお、最初の局面図で▲2四歩では▲1五歩もありました。
▲1五歩△同歩▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛で、ソフトの評価値-66で互角。

この手順の興味深いのは2筋を突く前に1筋の歩を突き捨てることです。
2筋を交換して1歩をもってから、1筋に手をつけるというのが自然な流れかと思っていました。
それをあえて逆にするのですが、ここからの展開が気になります。
▲2四歩に△2二金なら▲4七銀△6二金で、ソフトの評価値-12で互角。
この手順は1筋の突き捨て以外は真ん中の局面図と同じなので、△6二金以降の展開を調べておく必要がありそうで、自分は1筋の歩の突き捨ての有無の違いは分かっていません。
▲2九飛に△6二金なら▲3四角△4一角▲2四歩△同歩▲1五香△同香▲1二角成△2三金▲2一馬△1八香成▲2七飛で、ソフトの評価値+290で互角。
この手順は△6二金を先にすると▲3四角がありました。
この▲3四角もこの戦型だとよく出る手で、△2四角と受ければ▲2五歩△1三角▲1五香があります。
これは△4二玉型の場合に成功する攻め方で、後手が△5二玉型だと△2四角に▲2五歩は△4二角と引く手が生じます。
よって▲3四角には△4一角と2三の地点を受けたのですが、▲2四歩~▲1五香~▲1二角成がよくある攻め筋です。
素早く▲1五香と捨てることができるのが先に▲1五歩と突き捨てた効果のようで、香車を先に損をしますが敵陣に馬を作った形は▲2一馬と駒を取り返すことができるのでまずまずです。
そのような攻めを受けるために早い段階で△2二金としておけば、1二に角を成る筋が生じません。
そのような意味で後手が3筋を逆用しようとする指し方なら、先に△2二金として以下△6二金~△3一飛を目指すようです。
今回の対局でこのことが少しだけ理解できました。
後手の3筋の逆用手順が参考になった1局でした。