後手の3筋逆襲に対抗する指し方

上図は、角換わりからの進展で△3一飛とした局面。ソフトの評価値+41で互角。

後手の△2二金△3一飛△4二玉の駒組みはやや異形なので指しにくく、玉と飛車が接近しているので力のいる指し方です。

この指し方は事前に知ってないと指せないような駒組みですが、先手から見ると1歩損でいつでも△3六歩~△3七歩成の筋があるので攻める方にもプレッシャーがかかります。

特に3筋を突破されると後手に入玉を狙われるようなケースもあり、先手は攻めが途切れるような展開は避けたいです。

ここで先手の手番ですが、後手から次に△3六歩と伸ばしてくることもあるので次の手は重要です。

実戦は▲3三歩△同桂だったのですが、以下変化手順で▲6七角△4五桂▲同歩△3三銀▲4四歩△同歩▲2三角成△同金▲同飛成△3四角▲2六龍で、ソフトの評価値+345で先手有利。

この手順はとりあえず▲3三歩と相手の飛車の筋を一時的に止めた手で、相手の手を見て次に指し手を決めようと思っていました。

実戦は△同桂だったのですが、そこで変化手順で▲6七角と打つ手があったようです。

▲6七角は自陣角ですが、相手の2三の地点を遠くから睨んでおり意外とうるさい形のようです。

△4五桂には▲同歩として、以下▲4四歩~▲2三角成として狙いは分かりやすいようです。

ただし、▲3三歩には△8一飛と8筋に飛車を戻る手があったようで、後手はいいタイミングで△3三桂と歩を取る筋がありました。

△8一飛以下先手が戦いの争点を見つけることができるかどうかという形で、手詰まりになるこも知れません。

先手の▲3三歩というのは切り札みたいな手なので、少しタイミングを外すのはあったようです。

▲3三歩では2通りの手がありました。

1つは▲3三歩で▲4八金です。

▲4八金△3六歩▲3三歩で、ソフトの評価値+27で互角。

この▲4八金は1手ためる手で、3七の地点の補強です。

後手が△3六歩と伸ばしたときに▲3三歩と切り札の歩を使います。

後手が3六に歩を伸ばしたことで、将来▲3六銀と歩を取り返すことができそうなのが狙いです。

ただし、ここで後手の手番なので気になる手がいくつかあります。

▲3三歩に△同桂なら▲3六銀△3四歩▲3三桂成△同銀▲2五銀△6五歩▲4五桂△4四銀▲3三歩で、ソフトの評価値+533で先手有利。

この手順は△3三同桂なら▲3六銀と歩を補充できるのが大きいです。

後手は△3四歩の辛抱ですが▲3三桂成~▲2五銀と銀を攻めに活用するのが興味深いです。

△6五歩は攻め合いに出たのですがやや甘い手だったようで、▲4五桂~▲3三歩と攻めの拠点を作って先手が指せているようです。

▲3三歩に△3七歩成なら▲同金△4八角▲3八金△5七角成▲8八玉△4七馬▲同金△3八銀▲2八飛△4七銀成▲3四角△2四金▲同飛△同歩▲2三歩で、ソフトの評価値+255で互角。

この手順は△3七歩成~△4八角で金の裏から角を打つ手で、以下△5七角成~△4七馬~△3八銀で角と金銀の交換の2枚替えを目指す手です。

普通は2枚替えは2枚持っている方が駒得ですが、この場合は▲3四角と打つのが意外とうるさい手のようで△2四金には▲同飛~▲2三歩でどうかとい展開です。

もう1つは▲3三歩で▲2六飛です。

▲2六飛△3六歩▲同飛△同飛▲同銀△3九飛▲8八玉△3六飛成▲7一飛△6一銀▲9一飛成で、ソフトの評価値+184で互角。

この手順は▲2六飛に△3六歩と突くと▲同飛で飛車交換になる形ですが、これで先手も指せるとは驚きました。

飛車交換をして△3九飛と打つと王手銀取りになるのですが、▲8八玉と入城して△3六飛成に▲7一飛が意外とうるさいようです。

▲7一飛に△3八龍なら▲5一角で以下△5二玉なら▲6二角成△同玉▲6一金以下後手玉は詰みです。

よって▲7一飛に△6一銀と打って壁を作る受け方で、以下▲9一飛成で香車を取り返します。

駒割りは銀と香車の交換でやや先手が駒損ですが、4五に桂馬がいるので後手に逃げ道を塞いでいます。

以下△4六龍としても▲4七香で簡単に桂馬が取られませんので、先手は敵陣に角を打ってどうかという形です。

▲4八金でも▲2六飛でもそれなりにいい勝負のようで、このあたりは手が広かったです。

後手の3筋逆襲に対抗する指し方が参考になった1局でした。