相手玉を薄くして攻める


上図は、先後逆で先手三間飛車からの展開で▲3九歩と打った局面。ソフトの評価値-861で後手優勢。

駒割りは飛金と角銀桂で先手が少し駒得していますが、後手が先に攻めているので後手が指せているようです。

ただし、先手から▲3三桂不成△同金▲3四歩のような手が回ると少しうるさいです。

よってこの局面は後手はうまく寄せの形にもっていきたく7七の角は質駒ですが、やや攻め駒不足でです。

実勢は△7九飛▲5九歩で、ソフトの評価値-819で後手優勢。

この手順は△7九飛と飛車を遠くから打つ手ですが、7七に角がいるので▲5九歩と受ける手がありました。

ここに歩を打たれると歩が壁になって7九の飛車が活用できるまで手数がかかります。

△8九飛成~△7七飛成~△5九龍のような感じだと、その間に先手に攻められる可能性があります。

▲5九歩には△3八金▲同歩△7七上飛成▲同桂△5九飛成で、ソフトの評価値-815で後手優勢。

この手順は△3八金~△7七上飛成として攻めの速度を上げる手で、▲同桂に△5九飛成と王手をかけることができます。

これ以下で寄せ切れればいいのですが、先手に飛車が渡ったので将来▲6一飛のような王手があります。

この王手は合駒請求みたいな手で、後手はできるだけ安い駒で受けたいのですが3六に歩がいると3筋に歩を打てません。

よって金駒を打って合駒をするのですが、やや攻めの戦力不足になる可能性があります。

そこらへんを見極めて指す必要があるのでやや難易度が高いです。

△7九飛では△3八金がありました。

△3八金▲同歩△4九飛で、ソフトの評価値-823で後手優勢。

この手順は金を取って飛車を打つ展開ですが、興味深い手の流れです。

まず△3八金ですが、先に金を取ることで先手玉は金駒が1枚なくなります。

▲同歩に△4九飛と先手玉の近くから飛車を打ったのですが、感覚的には少し指しにくい手です。

近くから飛車を打つと▲3九金のような手で飛車をはじかれて受けるてが生じるのですが、飛車を遠くから打つと▲5九歩のような7七の角を活かした受け方が生じます。

7七の角の利きを受けに使わせないという意味の△4九飛ですが、先手はいくつかの受け方があります。

△4九飛に▲3九金なら△8九飛成▲3三桂不成△同金▲1三銀△同銀▲2三桂△同金▲3二銀△2二金打▲4三角△3七桂▲2八玉△3二金▲同角成△2一銀▲2三馬△3五桂で、ソフトの評価値-4460で後手勝勢。

この手順は▲3三桂不成△同金で先手に有効な手がないと思っていましたが、▲1三銀~▲2三桂~▲3二銀の筋は気がつきませんでした。

これでも後手が残っているようですが、先手の最後の粘りは参考にしたいです。

△4九飛以下▲3九桂△4八金で、ソフトの評価値-1189で後手優勢。

この▲3九桂は安い駒を合駒にする手で、飛車取りではありませんので後手も少し安心するところはあります。

ただし、将来3九の桂馬が取れても金駒と違って使いにくいところがあります。

▲3九桂には△4八金と張り付く手がありました。

△4八金は詰めろではありませんが、確実に3九の桂馬は取れそうです。

△4八金に▲2八銀打なら△3七歩成▲同歩△3八歩▲3三桂不成△同金▲1八玉△3九歩成▲6七角△2九角▲2七玉△4七金で、ソフトの評価値-1347で後手優勢。

この手順は▲2八銀打には△3七歩成~△3八歩で攻めを継続する手で、この瞬間が後手としては少し怖いところはあります。

▲3三桂不成△同金の後の先手の攻めが難しいので▲1八玉としましたが、△3九歩成りで後手が指せているようです。

ただし、後手必勝ではないので勝勢にもっていくまでは手数がかかるようです。

相手玉を薄くして攻めるのが参考になった1局でした。