上図は、横歩取り青野流からの進展で変化手順から▲8五歩と打った手に△7四歩と突いた局面。ソフトの評価値+231で互角。
▲8五歩の継ぎ手に△同歩は▲8四飛で後手が悪いので△7四歩と受けた形です。
この△7四歩はなかなか浮かびにくい手で、先手の角の利きを一時的に止める手です。
△7四歩と突くと将来△7三桂や△7三銀の活用が見込まれます。
歩を渡す形なので▲7四同角もありそうですが、これは先手がまずいようです。
△7四歩に▲同角なら△7六歩▲6五桂△7五飛▲7三歩△8二金で、ソフトの評価値-1108で後手優勢。

この手順は後手の切り返しがうまく、▲7四同角には△7六歩と一転して攻めに出ます。
先手をもっているとこのようなタイミングをうっかりしやすく、後手がどの様に受けるのかばかりを考えているのに攻めの手がくると少し驚きます。
これは後手が7筋の歩を取らせたことで生じた展開で、1歩損でも歩を切ることで別のところに歩を使えるという手筋です。
△7六歩には▲6五桂と跳ねますが、そこで△7五飛と狭いところに飛車を打ちます。
先手の角が狭いので角を目標にする手で、先手は勢いで▲7三歩としますが△8二金と寄られると先手は手が続かないです。
△7四歩には▲8四歩がありました。
▲8四歩△7三角▲4六歩△8四角▲4五歩で、ソフトの評価値+383で先手有利。。

この手順の▲8四歩は自然な手ですが、次の△7三角もなかなか浮かびません。
自陣角を打って埋める手で次に△8四角といった狙いはありますが、かえって7三の角が目標になるかが気になります。
△7三角に▲8五桂なら△8四角▲7三歩△7一金▲8三飛△9五角▲5八玉△8二歩で、ソフトの評価値-1102で後手優勢。
この手順はうまくいきすぎですが、先手の▲8五桂が角取りなので跳ねたくなります。
△8四角に▲7三歩も継続の攻めですが、桂馬の交換は先手に攻め味が増えますので△7一金と辛抱します。
次の▲8三飛は8三に空間があるので打てばしかも角取りなのですが、△9五角の王手がありました。
以下▲5八玉に△8二歩とすれば飛車が取られる形で後手優勢です。
後手の7三の角が攻め駒になるケースで、先手は勢いだけで攻めることばかりを考えていると失敗します。
△7三角には▲4六歩と右側の歩を動かすのが気がつきにくい手で、7筋と8筋を無理に攻めない手です。
△8四角に▲4五歩で4筋の位を取るのですが、3二の金が浮いているので将来▲4四歩の攻め味があります。
形勢は先手が少し指しやすいようで、6五の角は7筋と8筋だけでなく3筋と4筋にも活用できそうです。
6五の角は左側だけに活用するような手に見えても、少し無理なら反対側の利きを活かした攻め筋を見つけるのが鋭いです。
本局は先手も後手も角の使い方が面白く、角をうまく使うと局面が大きく動くということで、やはり盤面全体を見るのを意識した方がいいようです。
角の意外な活用方法が参考になった1局でした。