穴熊相手に張り付いて攻める

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4四歩と歩を打った局面。ソフトの評価値+443で先手有利。

先手が▲7七角と上がった手に△4四歩と打って受けました。

対局中は△4三銀と打たれて形勢が少し難しくなったかと思っていましたが、まだこの局面は先手が指せていたようです。

実戦のここからの数手に関しては形勢判断が全くできてなかったようで、このようなところで指し手の精度が悪いと仕掛けから今までの形勢の貯金をはたいたようでもったいないです。

実戦は▲2三歩△5二飛▲同飛成△同銀▲2二飛△6一銀▲4四角で、ソフトの評価値-164で互角。

この手順の▲2三歩は△同飛とすると▲5三飛成がありますので△5二飛とします。

以下飛車交換から▲2二飛と銀取りに打って、△6一銀に▲4四角と飛びだしました。

この実戦の手順でまた形勢がよくなったと勘違いしていたのですが、すでにこの局面は互角だったようです。

互角といってもやや後手が指しやすくなっているので、かなり先手は方針が悪かったようです。

悪くなった原因は3つあったようです。

まず1つは駒の損得の認識です。

▲4四角の時点の駒割りは金と銀桂香の交換になっており、実質先手の駒損です。

招来▲2一飛成とすれば桂馬は取れますが、それでも先手が少し駒損しています。

2つは飛車交換になった展開です。

飛車の働きはやや先手がいいと思っていしましたが、飛車交換でお互いに持ち駒になったのでこれはだいぶ先手が損をしたようです。

3つは盤上の駒の4四角と4七との働きです。

▲4四角とでた手をかなり過大評価していたようで、この手は将来▲7一角成のような味があるのでいい角なのですが、結局この展開にはならず働きの悪い角のままで終わってしまいました。

一方4七のと金は現状働いてないようでも飛車交換になったことで将来△5八と~△6九との筋が生じます。

その後、自分の勘違いもありましたが先手の穴熊の金をと金で取られる形になり誤算でした。

自分の将棋は中盤で有利な局面から振り出しに戻ることが多いので、このあたりの指し手の精度は課題のようです。

▲2三歩では▲6二金がありました。

▲6二金△5四銀▲4四角で、ソフトの評価値+310で先手有利。

この手順は飛車を逃げずに▲6二金とする手ですが、飛車を取らせる展開は全く考えていませんでした。

▲6二金に普通は△5四銀と飛車を取りますが、そこで▲4四角と飛びだす形です。

最後の局面図と真ん中の局面図は共に▲4四角と飛びだした形ですが、内容はだいぶ違うようです。

最後の局面図の駒割りは金と飛銀香の交換でかなり先手が駒損をしています。

ただし、7一の地点の駒の利きは先手の方が1枚多いのと、後手は盤上に飛車が残っているので飛車取りになっています。

後手の持ち駒に飛車が入ったのは大きいのですが、先手の穴熊には特に現状響きません。

また後手は1九の馬と4七のと金の働きがやや悪いので、この展開は実戦よりチャンスが多かったようです。

▲4四角に△6二金なら▲同成桂△3三銀▲5三角成で、ソフトの評価値+727で先手有利。

この手順の△6二金には▲同成桂で成桂が相手の穴熊に近づくのと、飛車取りが残っています。

△3三銀と受ければ▲5三角成が地味ながらも価値の高い手のようで、後手の穴熊は狭いので受けにくい形のようです。

▲4四角に△5二飛なら▲同金△5一歩▲4一飛△5二歩▲7一角成△同銀▲同飛成△8二銀▲2一龍△7一金▲同龍△同銀▲6一金△2一飛▲7一金△同飛▲6二金で、ソフトの評価値+962で先手優勢。

この手順は△5二飛と成桂を掃う手ですが、▲同金としても将来▲7一角成の筋が残るので先手にとって悪い展開ではないです。

以下は大駒を使って厳しく攻める展開で、穴熊相手にこのような攻め方もたまに見られます。

穴熊相手に張り付いて攻めるのが参考になった1局でした。