分かりやすい形にして受けやすくする

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3四銀とした局面。ソフトの評価値-914で後手優勢。

この局面は後手が桂得していますが、先手の4筋の攻めがあるのでこの対応が難しいと思っていました。

評価値に差があり後手優勢まで拡大しているのは気がつきませんでした。

優勢な局面は維持していけば相手の指し手によっては勝勢まで持ち込めるのですが、分かりにくい展開に進むと争点が見えづらくなります。

実戦は▲3四銀以下△4六桂▲4三歩成△同銀▲同銀成△同金▲2五銀で、ソフトの評価値-880で後手優勢。

対局中は△4六桂と得をした桂馬を使いましたが、攻めというより先手の飛車の利きを止めたつもりです。

とりあえず先手の4筋の攻めを受けるのが大事と思ったのですが、4三の地点で清算してから▲2五銀が見えていませんでした。

▲2五銀で後手の受け方がまずかったかと思いましたが、評価値を見る限りではそこまで悪くはなかったようです。

ただし、▲2四銀△同歩で先手の持ち駒に桂馬があれば▲2三桂で詰む筋があります。

また後手の2四の角がいなければ▲4六飛があり、4六の桂馬がいなければ▲4三飛成のような筋もあります。

後手としては気になる筋が多くて間違えやすい局面で、それ以外の明快な手順がほしいです。

△4六桂では△7六とがありました。

△7六と▲4三歩成△6六と▲3二と△同金で、ソフトの評価値-945で後手優勢。

この手は△7六とで歩を補充して角取りで催促する手です。

どうもこのような攻め駒を責めるという手が見えていません。

先手の▲4三歩成に△6六とで角を取れるのが大きく、▲3二と△同金の局面がどうかという形です。

駒割りは金と角桂の交換で後手が駒得です。

また2四の角の位置も悪くなく、後手は歩の数が多いので先手の飛車の利きを歩で止めるのが可能です。

後手の8二の飛車や6六とも働いているので後手が指しやすいです。

局面がすっきりして後手の楽しみが増えてきたという感じです。

△3二金以下▲8三歩△7二飛▲4四歩△4七歩▲同飛△4六歩▲4九飛△6七角▲4三金△同銀▲同銀成△3一金▲2五銀△4九角成▲同金△4七歩成▲同金△7九飛で、ソフトの評価値-2406で後手勝勢。

この手順は、▲8三歩は△同飛なら後手の飛車の横の利きがそれるので△7二飛とします。

▲4四歩はやや先手の攻め駒不足なため力をためた手で、次に▲4三歩成が狙いです。

それには△4七歩~△4六歩が軽い受けで、実戦のような桂馬で先手の飛車の利きを止めるのでなく歩で止めます。

▲4九飛△6七角の飛車と銀の両取りに▲4三金ですが、△同銀が分かりやすいようです。

▲同銀成には△3一金と引いて受けるのが軽い受けで、先手は3筋に歩が使えませんので▲3二歩と打てません。

▲2五銀は実戦と同じような筋ですが、後手は飛車を取って△4七歩成と成り捨ててから△7九飛で後手勝勢のようです。

△4七歩成として先手の守りの金を薄くしてから金取りに飛車を下ろすのが寄せの形のようです。

これらの手順だけを見れば簡単に指しているようですが、方針が分かりやすくなるとあまり時間を使わなくても考えやすくなるようです。

このような指し方が少しでも実戦でできるように棋力を上げたいです。

分かりやすい形にして受けやすくするのが参考になった1局でした。