穴熊相手に端攻めをする


上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀超速からの進展で△2四同歩と飛車を取った局面。ソフトの評価値-557で後手有利。

2四の地点で飛車と角の交換になった形です。

先手は玉が薄いうえに相手に飛車を渡した形で、ゆっくり指していては相手の3八銀と5七の歩が働いてきます。

そのような意味で先手にとっては忙しい局面ですが、相手玉は穴熊で攻めのとっかかかりがありません。

対局中は手数がかかりますが、9筋の端攻めと8八の角を活用するしか浮かびませんでした。

これでも先手が苦しいのですが、少しでも相手が嫌がるような指し方をしないと勝負になりません。

実戦は△2四同歩以下▲9五歩△4七銀成▲6六角で以下変化手順で△2八飛で、ソフトの評価値-564で後手有利。

この手順は9筋の端攻めを次にしますという手で、自分の棋力からするとよくこの手が指せたと思っていました。

自分の場合は形勢が苦しくなるとずるずるといく傾向が多いのですが、本局に関しては相手にも少しプレッシャーがかかる形だったようです。

8八の壁角を解消して角を攻めに使うのは味はいいです。

ただし、▲9五歩はソフトの候補手にあがっていませんでした。

先手の攻め駒は角2枚と銀と香車の計4枚ですが、この形が相手玉にどの程度効いているのかは分かっていませんでした。

△2八飛は変化手順ですがソフトの推奨手で、次に△5八歩成とすれば確実に金1枚が入手できます。

この局面からの検討手順は全く浮かびませんでした。

△2八飛以下▲9四歩△同歩▲9三歩△同香▲9二歩△同玉▲9三角成△同桂▲9四香で、ソフトの評価値-617で後手有利。

先手は9筋から攻める手ですが、盤上の攻め駒は角と香車だけなのでかなり細いです。

駒割りは飛車と香車の交換で先手の大きな駒損の上に後手は穴熊です。

こんな攻めで手が続くのかとぱっと見で思いましたが、これでも形勢は後手有利の範囲なので驚きました。

穴熊は元々は固いのですが、狭いという面もありそこを狙われると意外とうるさいようです。

普通の穴熊は△8二銀型ですが、展開上7一にいると後手玉の壁になってます。

数手前まで全く後手玉が見えなかったのが、▲9四香と歩を補充した手が詰めろになっているのも驚きました。

▲9四香に△5八歩成なら▲9三香成△同玉▲8五桂で、ソフトの評価値+99986で先手勝勢。

この手順は▲8五桂と打ったのが詰み形だったようです。

▲8五桂に△8四玉なら▲9三角△9四玉▲9五歩で、△同玉なら▲8六銀△9四玉▲9五香まで詰みです。

▲9五歩に△8五玉なら▲7五角成△9五玉▲8六銀△9四玉▲9五香まで詰みです。

▲8五桂に△9四玉なら▲9五歩で、△同玉なら▲8六銀△9四玉▲9五香△8四玉▲9三角△7四玉▲7五角成まで詰みです。

この手順の▲9五歩に△8五玉なら▲7七桂△9五玉▲8六銀△8四玉▲7五角△7四玉▲8五銀まで詰みです。

▲8五桂に△8二玉なら▲9三銀△8一玉▲9二銀成△同玉▲9四香△8一玉▲9二角△8二玉▲9三桂成△9一玉▲8一角成△同玉▲9二成桂まで詰みです。

この手順は▲9三銀~▲9二銀成~▲9四香がうまい手で、狭い玉にはたまにでる筋のようです。

なお、▲8五桂では▲9九香もありそうで、ぱっと見詰みそうにも見えます。

▲9九香に△9四歩なら▲8五桂以下詰みですが、▲9九香には△9五歩の中合がありました。

▲9九香△9五歩▲9四歩△同玉▲9五香△同玉▲8六銀△9四玉で、ソフトの評価値-1772で後手優勢。

これらの手順で大事なのは先手の香車という駒は価値の高い駒のようで、使い方を間違うと詰まない形になるようです。

△9三玉型に▲8五桂と打つか▲9九香と打つかは瞬間的に判断をしそうですが、このようなところも今後は意識したいです。

最後の局面図は後手玉は詰めろだったので△8二銀とすれば後手有利ですが、先手の端攻めは狙いがあったのが分かりました。

なお最初の局面図での▲9五歩では別の手もあったようなので、また別の機会に調べてみます。

穴熊相手に端攻めをするのが参考になった1局でした。