上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲8四同角と歩を取った局面。ソフトの評価値-1676で後手優勢。
自分の将棋はどちらかというと中終盤で逆転するというのはほとんどなく、中盤で形勢が悪くなると以下そのままずるずるいくということが多いです。
特に最終盤で形勢が苦しいと相手の方に間違ってもらうしか挽回する方法はなさそうですが、自分が中終盤での怪しい手を指して相手の方に悩んでもらうというのも少ないようです。
分かりやすい手順を選択して紛れが少ないような展開になるとミスが少なくなります。
これらは中終盤の棋力にも当てはまるのですが、苦しい将棋でも終盤でもつれるような将棋を指したいです。
本局は▲8四同角とした形が先手玉に詰めろになっていないのと、後手玉が詰むかどうかという形だったので少しもつれたのかと思いました。
▲8四角は後手玉に詰めろがかかっていたようで、△8五金なら▲9三歩成△7一玉▲8二銀△6一玉▲6二香△同金▲同角成△同玉▲7三銀打△5二玉▲5三金△6一玉▲6二金まで詰みです。
そのような意味でこの局面はひよっとしたら逆転したのかと思いましたが、ここで後手の手番なので正確に指せば後手がよかったようです。
▲8四同角以下変化手順で△8三金打▲9三銀△7一玉▲7三香で、ソフトの評価値-2079で後手勝勢。

この手順は△8三金打とする手で角取りと9三の地点を1枚補強しています。
先手が迫るなら▲9三銀になりますが、△7一玉に▲7三香で手が続くかという形です。
▲7三香の瞬間は▲7二香成△同玉▲8二金からの後手玉に詰めろがかかっており、先手玉に即詰みはありません。
▲7三香以下△同金寄▲同角成△同金▲8二銀打△6二玉▲5三金△7二玉▲7三銀成△同玉▲5四銀で、ソフトの評価値-99986で後手勝勢。

この手順は7三の地点で清算して▲5三金からどこまで後手玉に迫れるかという形です。
▲5三金に△同飛もありましたが、△7二玉でも後手玉は残っているようです。
最後の▲5四銀は次に▲6三金からの詰めろですが、ここで先手玉に即詰みがありました。
この最後の局面図の後手の持ち駒は最初の局面図より実質角と香車が増えた形です。
先手に攻めさせて持ち駒を増やして最後に仕留めるという手の流れで、簡単そうに見えても実戦ではそれなりに難しそうです。
自分は相手に攻めさせて駒を入手して詰ますというのが簡単にできないようで、それを数手前から考えて指すのでなく、その局面になって初めて相手玉が詰むかどうかを考えているようです。
駒の交換がたくさんあると何の駒が持ち駒になるかを数手前に理解するのができないようで、このあたりが弱いとやはり終盤で勝ち切るのは難しいようです。
自分の持ち駒と相手の持ち駒と数手先の盤上の駒の配置の3つが同時に正確に理解できないようで、このあたりは課題です。
これは局後の感想戦で棋譜を再現する能力と同じだと思いますが、棋譜の再現を最初からでなく途中から盤上に駒を並べるとまず駒の配置が違っていることが多いです。
この前も大会の局後の感想戦で途中から駒を並べたのですが、自分はできなかったのに対して相手の方は細かいところまで理解されていました。
▲5四銀以下△6八飛成▲同玉△5九角▲7九玉△7七香で、ソフトの評価値-99989で後手勝勢。
この手順は△6八飛成~△5九角で以下△7七香が入ると先手玉が以下詰みです。
△7七香に▲同桂なら△6八角打▲8九玉△8八銀▲同玉△7七角成以下詰みです。
△6八飛成に▲8六玉なら△9五銀▲同玉△8三桂▲8六玉△9五金▲9七玉△9六香車まで詰みです。
なお△9五銀で8三香も浮かびますが、▲8四金△同香▲同銀成△同玉▲8五香△9四玉▲9五歩△9三玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。
この手順は▲8四金が逆王手になるので後手玉は少し怖い形になります。
最後の▲9五歩△9三玉で後手玉に即詰みはありませんが、先手の持ち駒に香車があると▲9四香で詰みなのでやはり最終盤はできるだけ正確に指した方がいいようです。
攻めさせて駒を入手して詰ますのが参考になった1局でした。