上図は、先後逆で角換わり腰掛銀からの展開で▲2六飛と上がった局面。ソフトの評価値-243で互角。
基本的に後手番では角換わり腰掛銀をしないのですが、相手の方から角交換の形になるとこの戦型になりやすいです。
そのかわり実質先手と後手が入れ替わる形ですが、最初に後手番というイメージがあるので実質先手番という意識がありません。
そのため無意識のうちに受け身に回るような指し方になるケースがあります。
本局もそんな感じで、後手は歩を3枚持っていてうまくいけば作戦勝ちになるそうな気もしますが手の流れとしてはよくないと思っていました。
手の流れがよくないというのは結局受け身に回ったということですが、ここからの指し回しがまずいとすぐに形勢が入れ替わります。
実戦は△4七歩成▲同金△3一玉▲6三角成△同銀▲4五桂で、ソフトの評価値+376で先手有利。

この手順の△4七歩成は取られそうな歩を成り捨てて相手の陣形を少し崩すつもりだったのですがあまり効果はなかったようです。
▲同金に△3一玉も手の価値が低く上部が手薄になりました。
▲6三角成に△同銀でさらに上部が手薄になった上に攻め味もなくなりました。
以下▲4五桂と桂馬を活用できると先手の理想的な展開で、後手としては駒が下がりすぎて攻め合いになりません。
形だけで手を選択して直感が悪いので、相手の分かりやすい形になってしまいます。
△4七歩成では△8四飛がありました。
△8四飛▲6三角成△同金▲4六飛△4三歩で、ソフトの評価値-150で互角。

この手順の△8四飛ですが、飛車を4段目にするという手は全く見えていませんでした。
7四の地点は6三の角が守っていますが、角がいなくなると▲7四歩と突かれる筋が残ります。
そのため7四の地点を飛車で受けるという形のようです。
浮き飛車にするとは飛車の横の利きがなくなるとで玉の守りが薄くなるという先入観がありましたが、どこかのタイミングで△6五歩とすると相手の玉頭と飛車が横に利くという意味もありそうです。
▲6三角成に△同金とするのも大事なようで、金が3段目にでるのは玉の守りが薄くなるのですが、上部を手厚くするという意味のようです。
元々△4二玉型はバランス型になるので金で取るという感覚も必要だったようです。
△6三同銀では攻め味がなくなります。
▲4六飛に△4三歩と下から歩を打って受けるのも形だったようで、△4四歩とするとどこかで▲4五歩と合わせられる可能性があります。
争点を少なくするという意味での△4三歩だったようです。
△4三歩以下▲2六飛△6五歩▲同歩△同桂▲8八銀△3六歩▲同飛△7七歩▲7九金△8六飛▲8七歩△6七歩▲同玉△9四角▲6八玉△6六飛▲5九玉△6七角成で、ソフトの評価値-922で後手優勢。
この手順はうまくいきすぎのところはありますが、▲2六飛は△2八角を防いだ手に対して△6五歩と戦いを起こします。
▲同歩に△同桂と活用するのが筋のようで△6五同銀もありそうですが、桂馬が盤上に残るより少しでも活用を急いだほうがいいということのようです。
△6五同桂▲8八銀に△3六歩がうるさい手で、▲同飛とさせることで後手に桂馬が入ると△4四桂の両取りがあります。
よって△7七歩に▲7九金と辛抱したのですが、△8六飛~△6七歩が鋭いです。
△6七歩に▲同銀なら△3六飛で飛車が取られます。
よって▲6七同玉としたのですが、△9四角~△6六飛も少し見えづらいです。
▲6七歩の合駒には△同角成~△3六飛があります。
よって▲5九玉ですが、△6七角成と成り込んで後手優勢です。
このような攻め方も簡単にできないので、少しでも実戦で浮かぶようにしたいです。
上部を手厚くして受けるのが参考になった1局でした。