上図は、相居飛車からの進展で△8八銀と打った手に7七の玉が▲8七玉と逃げた変化手順の局面。ソフトの評価値+1963で先手優勢。
形勢は先手優勢でしかも勝勢に近い評価値なので、かなり形勢に差が開いています。
しかし最終盤は1手おかしい手を指せば形勢がひっくり返ることも多いので、全く油断できません。
後手玉には▲7一角からの詰めろがかかっているのと、先手玉に即詰みはないので後手はひねった手を選択することになります。
▲8七玉以下△6五銀▲同歩△9九銀不成で、ソフトの評価値+99982で先手勝勢。

この手順の△6五銀はただで取られる銀ですが、銀を動かすことで後手玉の△6三玉~△7四玉のルートが広がります。
また△6五銀は次に△9七銀成▲同香△8八金▲7七玉△7八金▲同金△8八銀以下の先手玉に詰めろがかかっています。
△6五銀の瞬間は後手玉に即詰みがありませんので先手は▲6五同歩とします。
以下△9九銀不成と進みますが、この手も少しあやしい手です。
ぱっと見で、先手玉に即詰みがあるのか後手玉に即詰みがあるかが分かりづらいです。
最終盤ではこのようなことがよくあり、本来は自玉と相手玉の両方の危険度をよく見るのが大事なのですが、時間がないことがほとんどなので全部はカバーできません。
△9九銀不成が先手玉に詰めろがかかっているかを考えれば、それだけで時間を使うことになり受けの手を、詰めろがかかっていると判断すれば自玉を受けることになりそうです。
また先手玉に詰めろがかかっていないと判断すればそこで相手玉の寄せを考えるということになるのですが、時間の使い方とすればあまりうまくないかもしれません。
ただし自玉が詰まされたら仕方がないので、まずは自玉を見るというのもやむを得ないようです。
文章にするとこのようになるのですが、難易度が高い局面になるとその判断が難しくなります。
本局の変化手順みたいな局面で、△9九銀不成の瞬間に自玉を見るか相手玉を見るかは結局はそのときになって見ないと分からないということです。
自分はこのあたりの読みのルールを決めた方がいいかと思ったこともありましたが、現実的にはなかなか難しいです。
△9九銀不成には▲5二桂成がありました。
▲5二桂成△同金▲6三銀で、ソフトの評価値+99980で先手勝勢。

この手順もかなり難易度が高く、まず実戦では指せません。
実戦で指せないというのは自分の棋力が追いついていないということですが、強い人であれば指せる部類の手のようです。
▲5二桂成はただ捨ての桂馬なので意味が分かりにくいのですが、桂馬を消すことで3三の馬の利きが通ってくるようです。
▲5二桂成に△同金としますが、そこで▲6三銀はさらに難易度が上がります。
▲6三銀のようなただ捨ての手は、相手玉に詰みがあると判断して指すような手に部類になります。
本来は安い駒で▲6三歩のような感じで指したいのですが2歩なので打てず、1枚金駒を捨てることになります。
▲6三銀の意味は△6三同金とすれば6三から脱出するルートがなくなるので、その意味の捨て駒のようです。
具体的には△6三同金▲7一角以下後手玉が詰みということで、後手玉が狭くなったので分かりやすい形になります。。
▲6三銀に△同玉なら▲7二角△7四玉▲7五歩で、ソフトの評価値+99991で先手勝勢。
この手順は少し分かりにくく▲6三銀△同玉とわざわざ相手玉を上部に脱出するようなお手伝いにも見えるのですが、▲7二角と斜めの駒を使って王手をするのが急所のようです。
▲7二角と打つと後手玉は6三と8三に引けない形になります。
△7四玉に▲7五歩とするのが急所のようで、3三の馬が遠くから通っているので意外と後手玉は狭いです。
▲7五歩に△同飛なら▲6六桂△8四玉▲8三金△9四玉▲8二金△9五玉▲9六歩まで詰みです。
▲7五歩に△同玉なら▲6七桂△7四玉▲7五歩△同飛▲8三角成△同玉▲7五桂△7四玉▲8五金△6五玉▲7七桂まで詰みです。
今回は難易度が高かったですが、最終盤はで少しでもこのような手が浮かぶようになりたいです。
玉頭の銀で詰ましにいくのが参考になった1局でした。