上部を手厚くして受ける

上図は、先後逆で角換わり腰掛銀からの展開で▲2六飛と上がった局面。ソフトの評価値-243で互角。

基本的に後手番では角換わり腰掛銀をしないのですが、相手の方から角交換の形になるとこの戦型になりやすいです。

そのかわり実質先手と後手が入れ替わる形ですが、最初に後手番というイメージがあるので実質先手番という意識がありません。

そのため無意識のうちに受け身に回るような指し方になるケースがあります。

本局もそんな感じで、後手は歩を3枚持っていてうまくいけば作戦勝ちになるそうな気もしますが手の流れとしてはよくないと思っていました。

手の流れがよくないというのは結局受け身に回ったということですが、ここからの指し回しがまずいとすぐに形勢が入れ替わります。

実戦は△4七歩成▲同金△3一玉▲6三角成△同銀▲4五桂で、ソフトの評価値+376で先手有利。

この手順の△4七歩成は取られそうな歩を成り捨てて相手の陣形を少し崩すつもりだったのですがあまり効果はなかったようです。

▲同金に△3一玉も手の価値が低く上部が手薄になりました。

▲6三角成に△同銀でさらに上部が手薄になった上に攻め味もなくなりました。

以下▲4五桂と桂馬を活用できると先手の理想的な展開で、後手としては駒が下がりすぎて攻め合いになりません。

形だけで手を選択して直感が悪いので、相手の分かりやすい形になってしまいます。

△4七歩成では△8四飛がありました。

△8四飛▲6三角成△同金▲4六飛△4三歩で、ソフトの評価値-150で互角。

この手順の△8四飛ですが、飛車を4段目にするという手は全く見えていませんでした。

7四の地点は6三の角が守っていますが、角がいなくなると▲7四歩と突かれる筋が残ります。

そのため7四の地点を飛車で受けるという形のようです。

浮き飛車にするとは飛車の横の利きがなくなるとで玉の守りが薄くなるという先入観がありましたが、どこかのタイミングで△6五歩とすると相手の玉頭と飛車が横に利くという意味もありそうです。

▲6三角成に△同金とするのも大事なようで、金が3段目にでるのは玉の守りが薄くなるのですが、上部を手厚くするという意味のようです。

元々△4二玉型はバランス型になるので金で取るという感覚も必要だったようです。

△6三同銀では攻め味がなくなります。

▲4六飛に△4三歩と下から歩を打って受けるのも形だったようで、△4四歩とするとどこかで▲4五歩と合わせられる可能性があります。

争点を少なくするという意味での△4三歩だったようです。

△4三歩以下▲2六飛△6五歩▲同歩△同桂▲8八銀△3六歩▲同飛△7七歩▲7九金△8六飛▲8七歩△6七歩▲同玉△9四角▲6八玉△6六飛▲5九玉△6七角成で、ソフトの評価値-922で後手優勢。

この手順はうまくいきすぎのところはありますが、▲2六飛は△2八角を防いだ手に対して△6五歩と戦いを起こします。

▲同歩に△同桂と活用するのが筋のようで△6五同銀もありそうですが、桂馬が盤上に残るより少しでも活用を急いだほうがいいということのようです。

△6五同桂▲8八銀に△3六歩がうるさい手で、▲同飛とさせることで後手に桂馬が入ると△4四桂の両取りがあります。

よって△7七歩に▲7九金と辛抱したのですが、△8六飛~△6七歩が鋭いです。

△6七歩に▲同銀なら△3六飛で飛車が取られます。

よって▲6七同玉としたのですが、△9四角~△6六飛も少し見えづらいです。

▲6七歩の合駒には△同角成~△3六飛があります。

よって▲5九玉ですが、△6七角成と成り込んで後手優勢です。

このような攻め方も簡単にできないので、少しでも実戦で浮かぶようにしたいです。

上部を手厚くして受けるのが参考になった1局でした。

飛車を敵陣でなく中段に打つ

上図は、先後逆で横歩取り勇気流からの進展で△7二銀と上がった局面。ソフトの評価値+116で互角。

横歩取りの難しいところは大駒の交換になっていることが多く、持ち駒に大駒があると自陣の打ち込みの対処が気になります。

すべてをカバーするのは難しいですが、どこかのタイミングで金駒を動かさないと発展性がなくなります。

自陣の金駒はほとんど動かさずに飛車と角と桂馬だけで攻め切ればいいのかもしれませんが、相手もいることで簡単ではありません。

金駒を前進しすぎると打ち込みが生じやすいので、最低限の守りは固めたいです。

実戦は△7二銀に▲8二飛と打ってこられましたが、それ以外の手も気になるところです。

△7二銀型は8二の地点が弱いので、そこの打ち込みには対策をもっていないと指しにくいです。

実戦の▲8二飛に対して持ち時間をかなり使うようでは自分からこの戦型に誘導した意味が薄れますので、このあたりは準備が少し足らなかったです。

この機会に▲8二飛以外にも少し調べておいた方がいいようです。

△7二銀に対して気になる手は2つあります。

1つは▲8二歩です。

△7二銀▲8二歩△7三桂▲8一歩成△同銀▲8三飛△7二銀▲8二飛成△8一飛▲8三歩△4二銀で、ソフトの評価値+78で互角。

この展開は後手にとっては嫌な展開の1つで、▲8二歩以下後手が受け損なうと形勢を大きく損ねそうです。

先手が龍を作る展開に対して後手は△8一飛と香車を取られないように自陣飛車を打つ形ですが、将来△8二飛としても▲同歩成でと金で7二の銀が取られてしまいます。

そのような意味で後手は8筋でこれ以上駒を動かすのは難しいようです。

また先手にとっても龍の活用はこれ以上難しいようですが、あえて龍を活用するなら▲9一龍という手が浮かびます。

△4二銀以下▲9一龍△同飛▲8二歩成△3五歩▲同歩△8八角成▲同銀△3六歩▲2五桂△2六飛で、ソフトの評価値-467で後手有利。

この手順はうまくいきすぎのところはありますが、▲9一龍~▲8二歩成で後手は香損でさらに飛車も取られる形です。

先手は香車が入ったことで将来▲3五香のような手も気になります。

そのような意味で後手は何か動いていかないといけないです。

後手はどこから手をつけるかですが、△3五歩と先手の桂頭を狙うのが筋のようです。

しかし3七の桂馬を攻めたところで、▲2五桂とか▲4五桂とか跳ねられて逆に活用されるようなイメージもあります。

このあたりの感覚の違いを理解するのが難しく、その先のこともイメージする必要があるようです。

後手が△3六歩と打った手に▲2五桂としましたが、普通は▲4五桂と中央に駒を活用します。

▲4五桂には△8五飛▲4六歩△8二飛で、ソフトの評価値-1004で後手優勢。

この手順は▲4五桂には△8五飛と中段に飛車を打つ手がうまい手で、△4五飛と△8二飛の狙いです。

△8五飛に▲9一となら△4五飛で△4七飛成と△7六桂の狙いで、勇気流の▲6八玉型は△7六桂の筋があります。

よって▲2五桂と反対側に桂馬を逃げたのですが、△2六飛と飛車を打つのが気がつきにくいです。

△2六飛は△2五飛~△7六桂と、△2八歩成から飛車を成り込むのが狙いです。

飛車はつい敵陣に打ちたくなりますが、5段目とか4段目に打つのが盲点です。

よって真ん中の局面図で▲9一龍は少し無理なようで、▲5八玉とか▲3三角成とか別の手を探すようです。

なお、最初の局面図で気になるもう1つの手は▲8三歩ですが、これはまた別の機会に調べてみます。

飛車を敵陣でなく中段に打つのが参考になった1局でした。

形の違いを意識する

上図は、先後逆で横歩取り勇気流からの進展で▲8二飛と打った局面。ソフトの評価値+91で互角。

自分は後手になったら横歩取りを目指すことが多いのですが、最近の大会では相居飛車で先手の方が横歩を取ってくるのが多くなったイメージです。

あくまで自分の対局という狭い世界の話です。

基本的に自分は大会時に他人の方の将棋は対局時の隣の席になった時以外は見ないので、大会全体では理解しておりません。

横歩を取るのが増えたのは、最近の棋譜が横歩を取ることが多いので目が慣れてきたというのが大きいと思っています。

またうまく指せば先手の方が指しやすくなるというのもありそうです。

横歩取りは大会参加前はイメージで先手をもって▲8二飛は考えたことはあるのですが、後手をもっての▲8二飛はノーマークでしった。

後手をもってもう少し深く調べておくべきだったですが、こればかりはなかなか難しいです。

実戦は△7三桂だったのですが、以下変化手順で▲3三角成△同桂▲8三角で、ソフトの評価値+471で先手有利。

この手順で失敗だったのは△7三桂に時間を使ったことで、手が見えてないので仕方ない面はありますがまだ序盤の段階だったので痛かったです。

△7三桂でまだこれからと思っていたのですが、△7三桂は危険だったようで▲8三角がありました。

自分は▲8二飛に対しての受け方で3つ勘違いしていました。

1つは▲8三角のような手には△6四歩と突いている形で△6三角という受けをイメージしていました。

しかし△6三歩型のためこの受けはできません。

2つは▲8三角には△7一飛と打って以下▲7二角成には△同金の受けがあると思っていましたが、△7一飛には▲7四角成があって受けになっていません。

このあたりはうろ覚えのようなところがあったので、局面の違いを理解できていませんでした。

序盤のこの段階で先手有利になるようでは、後手の作戦としては失敗です。

△7三桂では△8三歩がありました。

△8三歩▲8四歩△8八角成▲同銀△9五角で、ソフトの評価値+36で互角。

この手順の▲8二飛に△8三歩は考えたことがあって、この場合は▲8四歩と合わせられて効果がないと思っていました。

▲8二歩△8三歩▲8四歩△同歩▲同飛成という手の流れです。

▲8四歩に△7一金とすれば飛車は取れますが、▲8三歩成△8二金▲同とで以下後手は駒損になりそうです。

よって▲8四歩での事前研究は打ち切っていたのですが、本局においては角交換から△9五角がありました。

これが3つ目の勘違いでこの局面になって初めて気がついたのですが、自分はどちらかというと青野流を研究していたのに対して勇気流はあまり調べてなかったです。

そのため青野流の▲5八玉型に対して、勇気流の▲6八玉型の違いが分かっていませんでした。

▲6八玉型には△9五角という、いも筋ですが王手をする筋がありました。

△9五角以下▲7七角△8四角▲1一角成△7三角▲7二飛成△同金▲2一馬△2六飛▲1二馬△2八歩成▲同歩△同飛成で、ソフトの評価値+39で互角。

この手順は角には角の受けですが△8四角が少し指しにくいです。

▲1一角成と先に香車を取られて以下△7三角から飛車を取りますが、駒割りは飛車と銀桂香の3枚替えになります。

普通は後手の駒損になるのですが、△2六飛から飛車を成り込む形になるといい勝負のようです。

これらの手順は駒損が大きいという先入観があれば選べないのですが、後手は飛車を2枚もっているのが大きいようです。

形の違いを意識するのが参考になった1局でした。

攻めさせて駒を入手して詰ます

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲8四同角と歩を取った局面。ソフトの評価値-1676で後手優勢。

自分の将棋はどちらかというと中終盤で逆転するというのはほとんどなく、中盤で形勢が悪くなると以下そのままずるずるいくということが多いです。

特に最終盤で形勢が苦しいと相手の方に間違ってもらうしか挽回する方法はなさそうですが、自分が中終盤での怪しい手を指して相手の方に悩んでもらうというのも少ないようです。

分かりやすい手順を選択して紛れが少ないような展開になるとミスが少なくなります。

これらは中終盤の棋力にも当てはまるのですが、苦しい将棋でも終盤でもつれるような将棋を指したいです。

本局は▲8四同角とした形が先手玉に詰めろになっていないのと、後手玉が詰むかどうかという形だったので少しもつれたのかと思いました。

▲8四角は後手玉に詰めろがかかっていたようで、△8五金なら▲9三歩成△7一玉▲8二銀△6一玉▲6二香△同金▲同角成△同玉▲7三銀打△5二玉▲5三金△6一玉▲6二金まで詰みです。

そのような意味でこの局面はひよっとしたら逆転したのかと思いましたが、ここで後手の手番なので正確に指せば後手がよかったようです。

▲8四同角以下変化手順で△8三金打▲9三銀△7一玉▲7三香で、ソフトの評価値-2079で後手勝勢。

この手順は△8三金打とする手で角取りと9三の地点を1枚補強しています。

先手が迫るなら▲9三銀になりますが、△7一玉に▲7三香で手が続くかという形です。

▲7三香の瞬間は▲7二香成△同玉▲8二金からの後手玉に詰めろがかかっており、先手玉に即詰みはありません。

▲7三香以下△同金寄▲同角成△同金▲8二銀打△6二玉▲5三金△7二玉▲7三銀成△同玉▲5四銀で、ソフトの評価値-99986で後手勝勢。

この手順は7三の地点で清算して▲5三金からどこまで後手玉に迫れるかという形です。

▲5三金に△同飛もありましたが、△7二玉でも後手玉は残っているようです。

最後の▲5四銀は次に▲6三金からの詰めろですが、ここで先手玉に即詰みがありました。

この最後の局面図の後手の持ち駒は最初の局面図より実質角と香車が増えた形です。

先手に攻めさせて持ち駒を増やして最後に仕留めるという手の流れで、簡単そうに見えても実戦ではそれなりに難しそうです。

自分は相手に攻めさせて駒を入手して詰ますというのが簡単にできないようで、それを数手前から考えて指すのでなく、その局面になって初めて相手玉が詰むかどうかを考えているようです。

駒の交換がたくさんあると何の駒が持ち駒になるかを数手前に理解するのができないようで、このあたりが弱いとやはり終盤で勝ち切るのは難しいようです。

自分の持ち駒と相手の持ち駒と数手先の盤上の駒の配置の3つが同時に正確に理解できないようで、このあたりは課題です。

これは局後の感想戦で棋譜を再現する能力と同じだと思いますが、棋譜の再現を最初からでなく途中から盤上に駒を並べるとまず駒の配置が違っていることが多いです。

この前も大会の局後の感想戦で途中から駒を並べたのですが、自分はできなかったのに対して相手の方は細かいところまで理解されていました。

▲5四銀以下△6八飛成▲同玉△5九角▲7九玉△7七香で、ソフトの評価値-99989で後手勝勢。

この手順は△6八飛成~△5九角で以下△7七香が入ると先手玉が以下詰みです。

△7七香に▲同桂なら△6八角打▲8九玉△8八銀▲同玉△7七角成以下詰みです。

△6八飛成に▲8六玉なら△9五銀▲同玉△8三桂▲8六玉△9五金▲9七玉△9六香車まで詰みです。

なお△9五銀で8三香も浮かびますが、▲8四金△同香▲同銀成△同玉▲8五香△9四玉▲9五歩△9三玉で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は▲8四金が逆王手になるので後手玉は少し怖い形になります。

最後の▲9五歩△9三玉で後手玉に即詰みはありませんが、先手の持ち駒に香車があると▲9四香で詰みなのでやはり最終盤はできるだけ正確に指した方がいいようです。

攻めさせて駒を入手して詰ますのが参考になった1局でした。

歩を合わせて細かい攻めをする

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀超速からの進展で△9三同歩と歩を取った局面。ソフトの評価値-723で後手有利。

先手が仕掛けを失敗したため苦し紛れに9筋から動いた展開です。

相手の穴熊を横から攻める形になりにくいので端に手をつけました。

先手は攻め駒が少ないのですが、後手から△2八飛~△5八歩成の筋があるので忙しいです。

実戦は△9三同香以下▲8五銀△8二銀▲9二歩△同玉▲7五角打△2八飛で、ソフトの評価値-1468で後手優勢。

この手順は▲8五銀と9筋に攻め駒を増やす手で、後手も△8二銀と上がってきました。

△8二銀は価値の高い手で、7筋の壁を解消することで7筋~6筋方面に玉が逃げるスペースがあきます。

穴熊は狭いので欠点ですが、玉が逃げる形になると攻める方も大変になります。

先手は▲9二歩と打って後手の9二から駒を打って受けるスペースをつぶしてから▲7五角打としました。

先手の攻め駒は角2枚と銀と香車の4枚ですが、持ち駒がありませんので少し足らないようです。

後手は9三の地点に玉と銀と桂馬の3枚が利いているのですが、玉が7筋~6筋方面に玉が逃げることもできますので後手が指せているようです。

最後の△2八飛と打つところで持ち駒の飛車を温存して、将来△9八飛のような攻防の手を残すこともありましたが、後手は受け流すことが可能なので△2八飛で十分のようです。

この形は後手も怖いところはありますが、相手の攻めを正確に受ければ後手がいいです。

先手はやや単調な流れになりそうなので苦しいながらももう少し複雑にすべきだったようです。

なお▲8五銀はソフトの候補手にも上がっていませんでした。

▲8五銀では▲9五歩がありました。

▲9五歩△同歩▲9三角成△同桂▲9四香△8二銀▲6六角で、ソフトの評価値-1114で後手優勢。

この手順は▲9五歩とする手で歩を合わせるのはたまにでる筋ですが、先手の持ち駒に歩が少ないのもあり全く浮かびませんでした。

歩を合わせて△同歩とさせることで将来9四の地点に空間をあけるのと、後手は歩を下から受ける形にさせないという意味です。

相手が穴熊のような場合に端攻めをするときにでるやや高級な手筋で、知っておいて損はないと思います。

▲9三角成△同桂に▲9四香が単純そうに見えて意外とうるさい手で、△8二銀に▲6六角と打って9三の地点に照準を合わせます。

▲6六角に△8四角なら▲7五銀△同角▲同角△8四銀▲9三香不成△同銀上▲8五桂△8二銀▲5三桂不成で、ソフトの評価値-1203で後手優勢。

この手順は△8四角と手堅く受ける手には▲7五銀と合わせて角と銀の交換にする形です。

以下清算して△8四銀と打ちますが▲9三香不成△同銀上▲8五桂が継続手です。

▲8五桂に△8二銀と引いて以下▲5三桂不成ですが、角の利きを利用して桂馬も攻め駒に使うというのが興味深いです。

先手はどこかで▲9五香のように歩を補充しながら攻める手もありそうですが、後手の持ち駒に飛車があるので△9八飛のような手があります。

そのような意味で先手の攻めは少し制限されています。

これらの展開でも先手がだいぶ悪いようですが、手の流れとしては後手に手番を渡さない攻め方が鋭いです。

実戦よりはこの手順の方がよかったようです。

歩を合わせて細かい攻めをするのが参考になった1局でした。

苦しい将棋の粘り方

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀超速からの進展で△2四同歩と飛車を取った局面。ソフトの評価値-557で後手有利。

先手の仕掛けた形が失敗だったのでこの局面は後手有利だったようです。

実戦は△2四同歩に▲9五歩としました。

対局中は▲9五歩で苦しいながらもまだ手が見えているなと思っていたのですが、▲9五歩はソフトの候補手に上がっていませんでした。

ソフトで2通りの候補手が気になりました。

1つは▲5三桂成です。

▲5三桂成△同飛▲6一銀△6二金▲3五角で、ソフトの評価値-663で後手有利。

この手順の▲5三桂成はただ捨ての桂成ですが、△同飛に▲6一銀とするのが見えづらいです。

ゴキゲン中飛車で穴熊が少ないのと、△8二銀としまっていない穴熊なのであまり見慣れない局面というのもあり、▲5三桂成~▲6一銀というのは全く見えていませんでした。

▲6一銀は単騎の銀なので浮かびにくいのですが、△6二金には▲3五角でどうかという形です。

▲3五角は次に▲5三角成△同金▲9七角のような狙いで、手順に飛車を取って壁角を解消する手です。

また▲3五角に△4四桂なら▲同銀△同歩▲同角左で、ソフトの評価値+561で先手有利。

この手順は先手の理想的な展開で2枚の角が働く形です。

なお▲3五角には△6一金▲5三角成△4七銀成で、ソフトの評価値-556で後手有利。

この手順は後手はあっさりと飛車を渡す手ですが、部分的な駒割りは飛車と銀桂の交換なのでほぼ互角です。

後手は3八の銀を△4七銀成とすれば後手が指せているようです。

もう1つは▲9七角△4七銀成▲5三桂成で、ソフトの評価値-757で後手有利。

この手順は▲9七角と遊んでいる角を活用する手ですが、△4七銀成に▲5三桂成とする展開です。

この▲5三桂成は相手の陣地に成り駒を作る手でそれなりに価値はありますが、後手玉は穴熊で9一にいてかなり遠いです。

そのような意味であまり効果がないかと思っていたのですが、後手有利ながらも優勢までにはなっていないのが少し意外でした。

自分はこのような展開でも全く先手で自信はありませんが、この後の展開も気になります。

▲5三桂成に△2八飛なら▲2九歩△3八飛成▲1六角で、ソフトの評価値-616で後手有利。

この手順の△2八飛は次に△5八歩成の狙いですが、▲2九歩が2段目の飛車に対する受けの手筋で△同飛成なら△5八歩成が少し甘くなります。

よって△3八飛成としましたが、▲1六角と打って粘ります。

▲1六角に△4八龍なら▲4九銀△3七龍▲4二歩△3一金▲5四銀で、ソフトの評価値+81で互角。

この手順は△4八龍として2段目の龍の位置にこだわったのですが、▲4九銀が少し打ちにくい銀でこれがしぶといようです。

以下▲4二歩~▲5四銀でだいぶ先手が盛り返したようです。

▲5三桂成に△5八歩成なら▲同金寄△同成銀▲同金△2八飛▲4八歩△3七歩成▲5九銀で、ソフトの評価値-747で後手有利。

この手順は5八の地点で清算してから△2八飛と打つ手で、▲4八歩に△3七歩成としてと金を作って後手の理想的な展開も▲5九銀と打ってまだ先手も苦しいながら粘れそうです。

苦しい将棋の粘り方が参考になった1局でした。

穴熊相手に端攻めをする

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀超速からの進展で△2四同歩と飛車を取った局面。ソフトの評価値-557で後手有利。

2四の地点で飛車と角の交換になった形です。

先手は玉が薄いうえに相手に飛車を渡した形で、ゆっくり指していては相手の3八銀と5七の歩が働いてきます。

そのような意味で先手にとっては忙しい局面ですが、相手玉は穴熊で攻めのとっかかかりがありません。

対局中は手数がかかりますが、9筋の端攻めと8八の角を活用するしか浮かびませんでした。

これでも先手が苦しいのですが、少しでも相手が嫌がるような指し方をしないと勝負になりません。

実戦は△2四同歩以下▲9五歩△4七銀成▲6六角で以下変化手順で△2八飛で、ソフトの評価値-564で後手有利。

この手順は9筋の端攻めを次にしますという手で、自分の棋力からするとよくこの手が指せたと思っていました。

自分の場合は形勢が苦しくなるとずるずるといく傾向が多いのですが、本局に関しては相手にも少しプレッシャーがかかる形だったようです。

8八の壁角を解消して角を攻めに使うのは味はいいです。

ただし、▲9五歩はソフトの候補手にあがっていませんでした。

先手の攻め駒は角2枚と銀と香車の計4枚ですが、この形が相手玉にどの程度効いているのかは分かっていませんでした。

△2八飛は変化手順ですがソフトの推奨手で、次に△5八歩成とすれば確実に金1枚が入手できます。

この局面からの検討手順は全く浮かびませんでした。

△2八飛以下▲9四歩△同歩▲9三歩△同香▲9二歩△同玉▲9三角成△同桂▲9四香で、ソフトの評価値-617で後手有利。

先手は9筋から攻める手ですが、盤上の攻め駒は角と香車だけなのでかなり細いです。

駒割りは飛車と香車の交換で先手の大きな駒損の上に後手は穴熊です。

こんな攻めで手が続くのかとぱっと見で思いましたが、これでも形勢は後手有利の範囲なので驚きました。

穴熊は元々は固いのですが、狭いという面もありそこを狙われると意外とうるさいようです。

普通の穴熊は△8二銀型ですが、展開上7一にいると後手玉の壁になってます。

数手前まで全く後手玉が見えなかったのが、▲9四香と歩を補充した手が詰めろになっているのも驚きました。

▲9四香に△5八歩成なら▲9三香成△同玉▲8五桂で、ソフトの評価値+99986で先手勝勢。

この手順は▲8五桂と打ったのが詰み形だったようです。

▲8五桂に△8四玉なら▲9三角△9四玉▲9五歩で、△同玉なら▲8六銀△9四玉▲9五香まで詰みです。

▲9五歩に△8五玉なら▲7五角成△9五玉▲8六銀△9四玉▲9五香まで詰みです。

▲8五桂に△9四玉なら▲9五歩で、△同玉なら▲8六銀△9四玉▲9五香△8四玉▲9三角△7四玉▲7五角成まで詰みです。

この手順の▲9五歩に△8五玉なら▲7七桂△9五玉▲8六銀△8四玉▲7五角△7四玉▲8五銀まで詰みです。

▲8五桂に△8二玉なら▲9三銀△8一玉▲9二銀成△同玉▲9四香△8一玉▲9二角△8二玉▲9三桂成△9一玉▲8一角成△同玉▲9二成桂まで詰みです。

この手順は▲9三銀~▲9二銀成~▲9四香がうまい手で、狭い玉にはたまにでる筋のようです。

なお、▲8五桂では▲9九香もありそうで、ぱっと見詰みそうにも見えます。

▲9九香に△9四歩なら▲8五桂以下詰みですが、▲9九香には△9五歩の中合がありました。

▲9九香△9五歩▲9四歩△同玉▲9五香△同玉▲8六銀△9四玉で、ソフトの評価値-1772で後手優勢。

これらの手順で大事なのは先手の香車という駒は価値の高い駒のようで、使い方を間違うと詰まない形になるようです。

△9三玉型に▲8五桂と打つか▲9九香と打つかは瞬間的に判断をしそうですが、このようなところも今後は意識したいです。

最後の局面図は後手玉は詰めろだったので△8二銀とすれば後手有利ですが、先手の端攻めは狙いがあったのが分かりました。

なお最初の局面図での▲9五歩では別の手もあったようなので、また別の機会に調べてみます。

穴熊相手に端攻めをするのが参考になった1局でした。

超速▲3七銀型の端角の狙い

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀超速からの進展で△5一飛とした局面。ソフトの評価値+268で互角。

実戦は▲2四歩としたのですが、ここでは▲9七角という手もあったようです。

ぱっと見の狙いは分かりにくいのですが、次に▲4五桂と跳ねる意味のようです。

▲8八角型と▲9七角型の違いがどのようにでるのかが気になります。

▲9七角に△3二金なら▲4五桂△4二角▲同角成△同金▲2四歩△同歩▲同飛△3二金▲2三歩で、ソフトの評価値+429で先手有利。

この手順の▲9七角に△3二金は2筋の補強で普通に見えても▲4五桂がありました。

▲4五桂に△2二角なら▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲3四飛△3三桂▲4四飛△同歩▲5三桂成で、ソフトの評価値+579で先手有利。

この手順は△2二角には▲2四歩から歩の交換が自然で、△2三歩には▲3四飛と横歩を取る手がありました。

△3三桂に▲4四飛~▲5三桂成が強い手で、▲9七角型は▲5三桂成とする筋があります。

穴熊相手に飛車と銀の交換は先手が少し損のように見えても、金駒2枚の穴熊なので先手が指せているようです。

よって▲4五桂に△4二角と引きましたが▲同角成があるのが▲9七角型の効果のようです。

角交換後に▲2四歩から歩の交換をして△3二金に▲2三歩と垂れ歩をするのがうまいです。

▲2三歩に△4二角▲2九飛△2四歩の受けはありますが、▲7七銀△5六歩▲同歩△同飛▲6五角で、ソフトの評価値+1046で先手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、△2四歩の受けには▲7七銀とするのが少し見えにくく後手が△5六歩には▲同歩△同飛に▲6五角がありました。

以下△5一飛なら▲2二歩成△同金▲4三角成があります。

△5一飛で△4五銀でも▲同銀で、ソフトの評価値+1057で先手優勢。

なお▲2三歩では強く▲2三角とする手もあり、ソフトの評価値+390で先手有利。

よって▲9七角に後手は△5二飛とします。

▲9七角△5二飛▲9五歩△8二銀▲4五桂△5一角▲2四歩△同角▲8八角で、ソフトの評価値+275で互角。

この手順の△5二飛は手損になりますが、3三角のスペースをあけた手で将来△5一角として角交換をしない受け方です。

▲9五歩と△8二銀の手の交換は微妙ですが、お互いに指したい手です。

先手は待つ手が難しいので▲4五桂として△5一角に▲2四歩△同角▲8八角が興味深いです。

先手は▲9七角型でこれ以上手が難しいとすれば▲8八角と引いてよくある形にします。

このあたりの▲9七角にこだわるのでなく柔軟性も必要なようです。

先手も後手も手損をしているところもあり微妙なところはありますが、先手は▲4五桂と跳ねて軽い形になったので以下▲6八金寄とか▲2九飛とか▲7七角とかタイミングを図り▲5五銀左△同銀▲同銀のようなイメージです。

形勢は互角ですが先手の方針はたてやすいようです。

超速▲3七銀型の端角の狙いが参考になった1局でした。

2筋を突き捨ててからの仕掛け

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀超速からの進展で△5一飛とした局面。ソフトの評価値+268で互角。

先手の▲3七銀超速はよくある形ですが、後手は穴熊に組んできました。

自分はこの戦型で対穴熊は初めてだったので、後手玉との距離感がいまひとつ分かっておらず相手の穴熊が完成するのが気になりました。

穴熊に対する将来の端攻めの▲9五歩も浮かんだのですが、△8二銀とされてこの手の交換がどうか分からなかったので仕掛けることにしました。

実戦は△5一飛以下▲2四歩△同角▲5五銀左△同銀▲同銀△3五歩で、ソフトの評価値-90で互角。

この手順は▲2四歩から仕掛ける手で少し無理気味かとは思っていましたが、待つ手も△8二銀とされるのが嫌なので仕掛けました。

△2四同角では△2四同歩もありますが、▲4五桂が角取りの攻めになりますので△同角とされました。

△2四同角に▲5五銀は部分的にはある手ですが、銀交換をしてから△3五歩とされるのを軽視していました。

△3五歩は先手の桂頭を狙う手で、先手の桂馬の跳ねるタイミングが1手遅れたのでその瞬間に動いてきた感じです。

形勢は互角のようですが、気分的には先手が面白くなさそうです。

▲2四歩△同角には▲4五桂がありました。

▲2四歩△同角▲4五桂△8二銀▲9五歩△3二金▲5五銀左△同銀▲同銀で、ソフトの評価値+249で互角。

この手順は△2四同角に▲4五桂と跳ねる手で、このタイミングで桂馬を跳ねるのは全く考えていませんでした。

▲4五桂が駒当たりになっていないのですが、狙われそうな桂馬を早めに跳ねることで桂頭が攻められることはなくなります。

△8二銀に▲9五歩とお互いに指したい手を指して、△3二金に▲5五銀左とぶつける形です。

以下銀交換で▲5五同銀でどうかという形です。

▲5五同銀に△3三桂なら▲2四飛△同歩▲3三桂成△同金▲4二角で、ソフトの評価値+539で先手有利。

この手順の△3三桂は部分的にはある手ですが、この場合は▲2四飛~▲3三桂成~▲4二角の切り返しがあります。

後手は2枚の金が浮いている形なので飛車を渡しづらいのが欠点ですが、形勢は互角のようです。

局後の検討で思ったのが、▲2四歩△同角に▲4五桂と跳ねるのでなく単に▲4五桂と跳ねればどうなるかです。

▲4五桂と跳ねれば角取りになりますので、むしろそれが自然にも見えます。

△5一飛に▲4五桂△4二角▲5五銀左△同銀▲同銀△3三桂▲4六歩△4五桂▲同歩△1五角▲4七金で、ソフトの評価値+241で互角。

この手順はお互いの銀と桂馬が捌ける形です。

5五の地点で銀交換になったときに△3三桂と跳ねるのが少し見えにくいです。

△3三桂に▲4六歩として△4五桂で後手の桂馬が捌けたのはかなり価値が高いですう。

以下幽霊角の△1五角が次に△3七角成がありますので▲4七金でどうかという形です。

自分も随分前に▲4七金のような受け方の展開も調べた記憶があったのですが、このタイミングで▲4七金は忘れていました。

▲4七金と力強く上がるのが棋風であまり見えていないのか、繰り返しの見直しが足らないのかは不明ですがこの戦型を選択したのなら直ぐに浮かぶようにしたいです。

▲4七金は玉の守りが薄くなるので指しづらいのですが、△1五角を防ぐのであれば仕掛けの前に▲1六歩はありました。

ただし、端歩を突くのが緩手になる可能性もあるのでできれば突きたくありません。

△1五角の形は、先手の2筋の歩がなくて後手が△3二金型でなければ▲2三飛成とする手があります。

そのような意味で、▲1六歩の代わりに▲2四歩△同角の突き捨てをいれれば▲1六歩は必要ないようです。

仕掛けに関してはこのような感じだったのですが、最初の局面図で全く別の指し方があったのでまた別の機会に調べてみます。

2筋を突き捨ててからの仕掛けが参考になった1局でした。

分かりやすい形にして受けやすくする

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3四銀とした局面。ソフトの評価値-914で後手優勢。

この局面は後手が桂得していますが、先手の4筋の攻めがあるのでこの対応が難しいと思っていました。

評価値に差があり後手優勢まで拡大しているのは気がつきませんでした。

優勢な局面は維持していけば相手の指し手によっては勝勢まで持ち込めるのですが、分かりにくい展開に進むと争点が見えづらくなります。

実戦は▲3四銀以下△4六桂▲4三歩成△同銀▲同銀成△同金▲2五銀で、ソフトの評価値-880で後手優勢。

対局中は△4六桂と得をした桂馬を使いましたが、攻めというより先手の飛車の利きを止めたつもりです。

とりあえず先手の4筋の攻めを受けるのが大事と思ったのですが、4三の地点で清算してから▲2五銀が見えていませんでした。

▲2五銀で後手の受け方がまずかったかと思いましたが、評価値を見る限りではそこまで悪くはなかったようです。

ただし、▲2四銀△同歩で先手の持ち駒に桂馬があれば▲2三桂で詰む筋があります。

また後手の2四の角がいなければ▲4六飛があり、4六の桂馬がいなければ▲4三飛成のような筋もあります。

後手としては気になる筋が多くて間違えやすい局面で、それ以外の明快な手順がほしいです。

△4六桂では△7六とがありました。

△7六と▲4三歩成△6六と▲3二と△同金で、ソフトの評価値-945で後手優勢。

この手は△7六とで歩を補充して角取りで催促する手です。

どうもこのような攻め駒を責めるという手が見えていません。

先手の▲4三歩成に△6六とで角を取れるのが大きく、▲3二と△同金の局面がどうかという形です。

駒割りは金と角桂の交換で後手が駒得です。

また2四の角の位置も悪くなく、後手は歩の数が多いので先手の飛車の利きを歩で止めるのが可能です。

後手の8二の飛車や6六とも働いているので後手が指しやすいです。

局面がすっきりして後手の楽しみが増えてきたという感じです。

△3二金以下▲8三歩△7二飛▲4四歩△4七歩▲同飛△4六歩▲4九飛△6七角▲4三金△同銀▲同銀成△3一金▲2五銀△4九角成▲同金△4七歩成▲同金△7九飛で、ソフトの評価値-2406で後手勝勢。

この手順は、▲8三歩は△同飛なら後手の飛車の横の利きがそれるので△7二飛とします。

▲4四歩はやや先手の攻め駒不足なため力をためた手で、次に▲4三歩成が狙いです。

それには△4七歩~△4六歩が軽い受けで、実戦のような桂馬で先手の飛車の利きを止めるのでなく歩で止めます。

▲4九飛△6七角の飛車と銀の両取りに▲4三金ですが、△同銀が分かりやすいようです。

▲同銀成には△3一金と引いて受けるのが軽い受けで、先手は3筋に歩が使えませんので▲3二歩と打てません。

▲2五銀は実戦と同じような筋ですが、後手は飛車を取って△4七歩成と成り捨ててから△7九飛で後手勝勢のようです。

△4七歩成として先手の守りの金を薄くしてから金取りに飛車を下ろすのが寄せの形のようです。

これらの手順だけを見れば簡単に指しているようですが、方針が分かりやすくなるとあまり時間を使わなくても考えやすくなるようです。

このような指し方が少しでも実戦でできるように棋力を上げたいです。

分かりやすい形にして受けやすくするのが参考になった1局でした。