最終盤の寄せ方

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの展開で▲7四桂と打った変化手順の局面。ソフトの評価値+2729で先手優勢。

実戦からの変化手順で局後の検討では終盤はかなり差が開いたようでしたが、自分は分かっておらずむしろ逆によくなったのかなどと思っていたのでかなり終盤が甘いようです。

以前から終盤で差をつけられるというケースが多いので、いまひとつ手が見えていないようです。

終盤はあまり見ないような形になりやすいのと局面が複雑になるので、序盤で手の流れを覚えるというのとは全く違う分野のようです。

特に最終盤の詰む詰まないという判断が遅いのが、大きな要因のようです。

詰将棋はこつこつ見てはいるのですが、簡単な詰みをうっかりして詰むように玉を逃げるといったケースも多いです。

本局もそんな感じで最後はお粗末だったのですが、変化手順だとどうかと調べてみました。

▲7四桂と打った手に後手玉が逃げるなら△5一玉か△7三玉で、それ以外はやさしい詰みになります。

▲7四桂に△5一玉なら▲5二銀△4二玉▲4一飛△3三玉▲2三金で、ソフトの評価値+99990で先手勝勢。

この手順の△5一玉▲5二銀に△同玉だと▲6二飛△4一玉▲5二金まで詰みです。

よって▲5二銀△4二玉として後手玉は詰まないのかと思っていましたが、▲4一飛がありました。

▲4一飛に△5二玉なら▲5一金まで詰みなので△3三玉としますが、そこで▲2三金が見えづらいです。

▲2三金では上から▲3四金としたくなるのですが、△2二玉とされると詰みません。

▲2三金の局面は△同金なら▲4三飛成としたくなるのですが、7六の角がいるので△同角があります。

これが盲点で普通は▲2三金△同金▲4三飛成△2二玉▲2三龍で詰みと勘違いしやすいです。

盤面全体をよく見ていないとこのようなうっかりがあります。

▲2三金△同金▲3一飛成△3二歩▲3四銀△同金▲同馬△同玉▲3二龍△4五玉▲3五龍△5四玉▲4六金まで詰みです。

この手順は▲3一飛成と銀を取って少し足らないような気もしますが、▲3四銀と打つ形になると金を入手できるので考えやすくなります。

一間龍の筋からの詰まし方で、最後の△5四玉に▲4六金で詰みもややうっかりしやすく▲4六龍とすると△6五玉でもつれます。

盤面が目に見えれば▲4六金で詰みと分かるのですが、数手前から頭の中で考えると▲4六金が見えず▲4六龍としがちなのがやや甘いです。

▲7四桂に△7三玉なら▲4六馬△6四歩▲5七馬△3七歩▲8四金△6三玉▲7五桂で、ソフトの評価値+99990で先手勝勢。

この手順の▲4六馬△6四歩▲5七馬も自分にとっては見えづらく、その局面にならないと分からないようです。

先手玉に詰めろがかかっていて後手玉が詰まないとなれば後手がいいと思いがちなのですが、王手で成桂を取って詰めろ逃れになります。

このような筋が詰将棋にない手の流れで読みから抜けるケースが多いです。

△6四歩の受けに▲5七馬△3七歩としましたが、そこで▲8四金△6三玉▲7五桂とすれば手数はかかるのですが詰んでいるようです。

金を最初に使う▲8四金も迷うところで、▲8四銀もありそうですが△7四玉と桂馬を取られます。

△6三玉に▲7五桂ですが、▲5五桂は△5四玉で後手玉を頭から攻める筋が少なくなり詰まなくなります。

▲7五桂に△5四玉なら▲5五銀△同玉▲6六馬△5四玉▲5五飛△4四玉▲3五飛△5四玉▲5五馬まで詰みです。

この手順は▲5五銀と以下の飛車の使い方が難しいです。

▲7五桂に△5二玉なら▲6二飛△4一玉▲5二銀△4二玉▲2四馬△3三金▲6三銀成△4一玉▲5二飛成まで詰みです。

この手順は▲2四馬の筋が浮かぶかどうかで、盤面全体を見ていないと分かりません。

最終盤の寄せ方が参考になった1局でした。

自陣飛車を打って手を繋げる

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの展開で▲2八銀と逃げた局面。ソフトの評価値+314で先手有利。

後手が△4五桂と跳ねた手に3七の銀が▲2八銀とした形です。

対局中は最初に△5四飛が見えたのですが、▲5六馬の後の次の手が浮かばなかったので断念しました。

局後の検討でソフトの推奨手は△5四飛だったので直感は正しかったのですが、3手の読みができていませんでした。

なお実戦は▲2八銀に仕方なく△3七歩と打って次に△3八歩成▲同金△5七桂成▲同玉△5九飛の筋を狙ったのですが、▲5六馬とされると先手陣が手厚いようです。

ソフトの推奨手は▲2八銀以下△5四飛▲5六馬△6五桂で、ソフトの評価値+241で互角。

この手順は△5四飛の自陣飛車から▲5六馬に△6五桂とさらに中央に駒を集めます。

△6五桂が捨て駒なので見えづらいのは仕方ないのかもしれませんが、空中戦をするならこのような手は逃してはもったいないです。

この形になると飛車と桂馬2枚の3枚の攻め駒が5七の地点に利いています。

△6五桂に▲6八銀なら△5七桂右成▲同銀△同桂成で、ソフトの評価値-152で互角。

この手順は▲6八銀に△5七桂右成から攻め込む手ですが、銀と桂桂の交換になるので駒割りはいい勝負のようです。

最後の銀を取る△5七同桂成に▲同馬か▲同玉のどちらかになります。

△5七同桂成に▲同馬なら△同飛成▲同玉△6四角▲4六龍△同角▲同歩△8三角で、ソフトの評価値-383で後手有利。

この手順は▲5七同馬なら△5七同飛成とする手があり、▲同玉に△6四角からの両取りで先手の龍を消す狙いです。

大駒の成り駒がいなくなると先手陣はだいぶ薄くなります。

△5七同桂成に▲同玉なら△6五銀▲5五歩△5六銀▲同龍△7四飛で、ソフトの評価値+136で互角。

この手順は▲5七同玉には△6五銀から先手の馬を取る手があり、以下△7四飛での駒割りは角と桂桂の交換なのでだいぶ後手が形勢を取り戻してきたという感じです。

真ん中の局面図から△6五桂に▲同馬とする手も気になります。

△6五桂▲同馬△5七桂成▲6九玉△6七成桂▲7六歩△5七飛成で、ソフトの評価値+17で互角。

この手順は△6五桂▲同馬ですが、5七の地点に成るのが飛車か桂馬のどちらかが気になります。

普通は大駒が成った方が働きが強いのですが、▲6九玉とされるとその後の手が意外とありません。

△6五桂▲同馬△5七飛成▲6九玉△6七角成▲5八歩△7八馬▲同玉△6七金▲8七玉△5八金▲9八玉△4九金▲5四歩で、ソフトの評価値+900で先手優勢。

この手順は後手は飛車と角が成ってぎりぎりの攻めですが、△6七金と打った金が以下△4九金と重たい金になり▲5四歩と玉頭に手をつけられると後手がまずいです。

よって△5七桂成として▲6九玉に△6七成桂と桂馬を活用します。

次は△5八成桂以下の詰めろなので▲7六歩と受けますが、△5七飛成と飛車を成り込んでどうかという形です。

実戦的にはまだこれからですが、敵陣に成り駒を作って攻めの形を作るというのはできたようです。

特に自陣飛車を打った飛車が敵陣に成り込むというのは理想的とも言えそうです。

これらの展開を見ると実戦よりはるかによかったです。

自陣飛車を打って手を繋げるのが参考になった1局でした。

▲8三角に強く踏み込む

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの展開で▲8三角と打った局面。ソフトの評価値-399で後手有利。

▲8三角はこの戦形だとよくある手で、6一の金がいつでも取られる形なので後手も気になります。

対局中は▲8三角には△7二銀が形と思い何も考えずに指しましたが、このあたりが少し甘いようです。

実戦は▲8三角以下△7二銀▲8二飛△9四角▲7四角成で、ソフトの評価値+376で先手有利。

この手順の△7二銀に▲8二飛もよくある手で、これも△9四角で以下角交換をして▲8三角でどうかなどと考えていましたが▲7四角成をうっかりしていました。

この△9四角は以前棋譜並べで覚えていた部分的な手で、その将棋が以下角交換から再度▲8三角と打った展開だったのが印象に残っていました。

そのため▲7四角成という平凡な手が見えてなかったということです。

棋譜並べはこのような手があったなということで思い出すという点はメリットですが、特に何も考えずに並べているだけだと本局のようなお粗末な展開になりがちです。

なお△7二銀はソフトの候補手に上がっていませんでした。

▲8三角△7二銀▲8二飛にソフトは△6二玉で、ソフトの評価値+189で互角。

この手順は△7二銀がソフトの候補手に上がっていない手なので調べても意味がないのかもしれませんが、後手の受け方を確認したかったです。

△6二玉は相手の攻め駒に近づく受けなので、知らないとまず浮かばないです。

横歩取りの後手玉の受け方で顔面受けのようなケースもたまに見ますが、やや特殊なようです。

△5二玉型だと▲7四角成とされた手が次に▲7三馬と桂馬をただで取られる筋がありますが、△6二玉型だと△7三同玉があります。

△6二玉以下▲7二角成なら△同金▲8一飛成△7一飛▲8四龍△6四角で、ソフトの評価値+75で互角。

この手順は角と銀の交換になりますが、後手は自陣飛車で耐える展開でいい勝負のようです。

△6二玉以下▲7四角成なら△4五桂▲4八銀△2八角で、ソフトの評価値-40で互角。

後手は7三の桂頭を守るのが難しいので、△4五桂~△2八角と攻め合いに出る形のようです。

最初の局面図では△7二銀で△4五桂がありました。ソフトの評価値-302で後手有利。

△4五桂に▲4六銀なら△2八飛で、ソフトの評価値-1067で後手優勢。

この△2八飛は自然な手ですが、直前に▲8三角と打っているので▲3八角と受けることができません。

このあたりの初歩的なことを自分はたまに勘違いすることがあり、持ち駒のカウントができておらず数手先の局面が頭の中できちんと並びません。

△4五桂に▲4八銀なら△2八角▲4六歩△1九角成▲4五歩△2九馬で、ソフトの評価値-179で互角。

この手順はやや意外で△2八角で後手がだいぶいいと思っていましたが、▲4六歩が盲点です。

▲4六歩に△同角成なら▲6六飛で次に▲6一角成~▲6三飛成があります。

▲6六飛には△6四馬と引くのは、▲同飛△同馬▲7四角成があります。

よって▲6六飛には△5七桂成▲同銀△4五馬としますが、後手がやや不満です。

よって▲4六歩に△1九角成からの展開でいい勝負のようです。

△4五桂に▲6一角成なら△同玉▲7二歩△同玉▲5一飛△5七桂成▲5九玉△9五角▲7七歩△6五桂▲5二飛成△6二銀で、ソフトの評価値-1978で後手優勢。

この手順は▲6一角成~▲7二歩は後手玉も薄いので気になる展開です。

▲5一飛には△5七桂成があり、▲同玉なら△8六角があります。

よって▲5九玉ですが、△9五角~△6五桂で後手優勢のようです。

△4五桂に▲7四角成なら△3七桂成▲同桂△2八飛▲3八飛△2九飛成▲3九飛△2七龍▲2八歩△同龍▲3八金△3九龍▲同金△6二銀で、ソフトの評価値-326で後手有利。

この手順の△4五桂に▲7四角成がソフトの推奨手で、以下銀と桂馬の交換から△2八飛が少し見えづらいです。

先手も飛車を使った受けで△6二銀まで進めば後手が少し指しやすいようです。

なお最初の局面図の▲8三角はソフトの候補手にもなかった手ですが、それなりに狙いのあった手でやはり将棋は難しいです。

▲8三角に強く踏み込むのが参考になった1局でした。

歩を使って攻めの手を作る

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの変化手順で△7二銀と上がった局面。ソフトの評価値-113で互角。

後手は角を軸に攻めの形を作って△7二銀と8三の地点を補強しました。

△7二銀以下は▲6八銀とするのが自然ですが、以下の後手の攻め方が考えてもいい手が全く浮かびませんでした。

自分が考えたのは1筋に歩を伸ばして1筋から争点を求めるか、単純に△2五桂と跳ねてどうかとか、△3五歩▲同歩と入れてから△2五桂はどうかとか、4筋の歩を突いて4五の地点に争点を求めるのはどうかなどです。

どれも手数がかかったりとか、自玉にリスクの高い形になるなどいまひとつはっきりしません。

ソフトは△7二銀以下全く違う攻め方を示してきました。

△7二銀以下▲6八銀△2八歩▲同銀△4六角に▲3七銀なら△5五角で、ソフトの評価値-81で互角。

この△2八歩ですが、焦点の歩のような手でただで取られる歩ですがこれが意外とうるさい攻めのようです。

△2八歩に▲同金なら△4五桂で、銀が逃げると△4六角で2八の金が浮いているので守りづらくなります。

△2八歩▲同金と入れることで、▲2八銀と引けないようにしているとも言えそうです。

△2八歩に▲同銀なら△4六角は自然ですが、▲3七銀には△5五角と天王山に引くのが浮かびづらいです。

△5五角では△同角成▲同桂△2六歩▲同歩△2九飛▲3九飛△2六飛成▲2七歩△3六龍▲8二角で、ソフトの評価値+153で互角。

この手順は△3七同角成~△2六歩~△2九飛で以下龍を作ることはできますが、局面が落ち着くと▲8二角から香車を取られる筋があります。

よって△5五角と引いて△4五桂と△7七角成を含みに戦う感じです。

△5五角に▲6六歩なら△4五桂▲2八銀△5七桂成▲同銀△7九飛▲6九飛△同飛成▲同玉△8七歩▲同金△4九飛▲5九飛△2八角成▲同金△7八銀で、ソフトの評価値-421で後手有利。

この手順は△7七角成を消す意味の▲6六歩ですが、△4五桂~△5七桂成が盲点です。

後手の攻めは細いようでも先手玉も薄いので、食いつく形になると後手が指せそうです。

△7二銀以下▲6八銀△2八歩▲同銀△4六角に▲3七角なら△同角成▲同銀△4五桂▲2八銀△7三桂で、ソフトの評価値-567で後手有利。

この手順は△4六角に▲3七角と合わせて角を消す手ですが、▲3七同銀に△4五桂が継続手です、

▲2八銀と引いて辛抱しますが、そこで△7三桂ともう1枚の桂馬を活用する手がありました。

△7三桂に▲4六歩は△6五桂が痛すぎます。

△7三桂に▲6六歩なら△8七歩▲同金△7八角▲7九飛△8九角成▲同飛△4六桂で、ソフトの評価値-2157で後手勝勢。

この手順はうまくいきすぎですが、▲6六歩の受けには△8七歩と合わせる手があり▲同金には△7八角~△8九角成~△4六桂で技がかかります。

なお歩を合わせる筋としては部分的な形ですが、後手が6四に角がいる形で△2六歩▲同歩△2七歩▲同金△3八飛のような組み合わせもあり、歩を合わせて手を作るというのは意外と盲点になりやすいようです。

歩を使って攻めの手を作るのが参考になった1局でした。

角を先着して駒組みをけん制する

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲8八歩と打った局面。ソフトの評価値-で互角。197で互角。

横歩取りは後手番で指すのが好きな戦型なのでよく調べることが多いのですが、久しぶりにその戦型になると以前調べたことを忘れていることが多いです。

本来は一度調べたことは頭の中ですぐに思い出すとか体で覚えておくようなレベルにしたいのですが、残念ながらとてもそこまでには到達しておりません。

おそらく10調べたら9は忘れているという感覚に近いです。

最近は大会が近くなれば以前調べたことを見直していますが、一時的な対応に近く根本的に身についているとはいい難いので、日頃から少しでも見直す機会を増やした方がよさそうです。

実戦の▲8八歩は事前に8筋を受けた手で、▲8八歩で▲5五角は△8五飛があります。

▲8八歩は次に▲5五角と打つ狙いです。

実戦は▲8八歩以下△7三桂で、以下変化手順で▲5五角△6四角▲1一角成△1九角成▲3五香△2九馬▲3二香成△1八飛▲4八銀△4五香▲1二飛で、ソフトの評価値+401で先手有利。

この手順の△7三桂は、先手が▲7七金型なのでいつでも△6五桂と跳ねる手が金取りになるのでほとんど考えずに指したのですが、このあたりが以前調べたことを忘れています。

このような何気ない局面で形だけでふらっと指すことが多いです。

△7三桂には▲5五角があったようで、以下△6四角とするつもりだったのですが▲1一角成以下踏み込む手がありました。

自分が最初に驚いたのは、▲3五香と金取りに香車を打っても受けずに△2九馬とします。

普通は守りの金を取らせるのは玉が弱体化しやすいので避けたいのですが、受けに回っていると逆に攻めの手番が回ってこなくなるようです。

さらに驚いたのは▲3二香成に△1八飛~△4五香とする手で、金をぼろっと取らせてさらに近くに成り駒がいるのに受けずに攻め合うことです。

このあたりはこの戦形特有の感覚のようで、△7三桂以下にこのような変化が潜んでいるのはそれだけで調べた甲斐がありました。

最後の▲1二飛も自分の感覚では見えづらい手で、つい▲3一成香が最初に浮かぶのでこの手も参考にしたいです。

△7三桂以下は後手にとってもリスクの高い展開のようです。

△7三桂では△6四角がありました。

△6四角▲2八角△同角成▲同銀△6四角▲3七角△同角成▲同銀△7三角▲3八金△3三桂▲4六歩△7二銀で、ソフトの評価値-113で互角。

この手順の後手が角を何度も打ち換える展開です。

大会では同一局面で同じように角の打ち換えができたのですが、今回は全く浮かばなかったので再度調べました。

この展開になったからと言って後手有利という訳ではありませんが、少なくとも互角の状態は保っておきたいです。

できるだけ早く角を先着して相手の駒組みをけん制するのが大事なようです。

△7二銀以下の構想はあまり考えたことがないので、また別の機会に調べてみます。

角を先着して駒組みをけん制するのが参考になった1局でした。

超速から穴熊を目指す

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀型の超速からの進展で、▲4八金と上がった変化手順の局面。ソフトの評価値-5で互角。

先手の▲6六銀と▲5六銀の2枚の形が中央に手厚く、後手から仕掛けるのが難しいようです。

後手はそれでも仕掛けの筋を探すのか、別の構想で指すかの方針が大事になってきます。

▲4八金の前に△7二飛としたので本来であれば△7五歩のような手で動くのが考えられますが、▲同歩△同銀▲同銀△同飛▲6六角で、ソフトの評価値+260で互角。

この手順は7筋から動いての銀交換になるのですが、▲6六角に後手に飛車の逃げ場所が難しいです。

△7一飛や△7三飛は▲8二銀から桂馬と香車を拾われる筋が気になります。

△7二飛は▲6一銀の割打ちの銀が気になります。

△7四飛は▲6五銀から次に▲7四歩と飛車を責める筋が気になります。

銀交換になると逆に飛車を狙われやすくなるので、後手も仕掛けるのは少し早いようです。

▲4八金に△7三桂で、ソフトの評価値+37で互角。

この手の△7三桂ですが、桂馬を跳ねることで飛車がかげに隠れる形で違和感のある手です。

たまに飛車のかげに隠れるような駒の使い方を見ることがありますが、ぱっと見はいまひとつ意味が分かりません。

△7三桂の直接的な意味は▲6五銀右に△同桂を用意しているということですが、一時的に後手は飛車が使えないのでむしろ8二のままでもいいのではと思ってしまいます。

ただし、飛車が7筋にいることで将来後手の桂頭を狙われたときに△6五桂と跳ねる手を用意して先手から▲7三歩成のような手を事前に受けているというのはありそうです。

しかしその筋は、先手の2枚の銀が6五の地点に利いているので、△6五桂と跳ねても桂損になる可能性はあります。

いずれにしても△7二飛は難しい手のようです。

△7二飛以下▲4六歩△3一角▲4五歩△2二玉▲8八飛△3二金▲6八角△8二飛▲5八金上△1二香で、ソフトの評価値+149で互角。

この手順は後手は矢倉から穴熊を目指す手の流れです。

後手は角が使いづらい形なので玉を囲うのも手数がかかりますが、仕掛けが無理な以上は何とか玉の整備をしたいです。

後手の3三の銀は前進しても相手に歩で追い返される可能性が高いので、3三の銀はそのままで指します。

△3三銀型を有効に使う囲いといえば矢倉になるのですが、角が使いづらいのでさらに穴熊にしてから角を使うようなイメージのようです。

穴熊に囲うまでは相手の仕掛を封じる必要があるので、先手の8筋に飛車を回れば後手も8筋に飛車を戻すような形です。

後手は△1二香以下は△1一玉~△2二金~△4二金~△3二金右~△4二角のルートか、△1一玉~△2二銀~△5一金~△4二角~△4一金~△3一金寄のルートのようなイメージです。

手数がかかるので後手も辛抱の指し手になりそうですが、先手は自玉を固めるのかそれとも動くのかによって指し手が変わるようです。

これらの後手の指し方は超速の本来の目的とは随分異なりますので、先手の2枚の銀に対抗する指し方としてはまだ課題がありそうです。

超速から穴熊を目指すのが参考になった1局でした。

超速からの違う展開

上図は、先後逆で先手5筋位取り中飛車に後手△7三銀型の超速からの進展で、▲5七銀上とした局面。ソフトの評価値-53で互角。

以前5筋位取り中飛車の▲5七銀上~▲5六銀と枚の銀で中央を固める指し方に対抗する手段を考えたのですが、居飛車側が仕掛けることが難しくあまりいい感触がありませんでした。

本局も先手が2枚の銀を中央に繰り出すイメージです。

超速に▲5七銀上から備えるのは結構優秀なイメージで、▲5六銀と2枚の銀で中央を固められると後手は手を出しにくくなります。

実戦は▲5七銀上以下△4四銀▲5六銀△7三桂▲4六歩で、ソフトの評価値+10で互角。

この手順は後手が普通に指すとこのように進むのですが、先手の2枚の銀が6五の地点に利いており後手は△7三桂と跳ねても仕掛けることができません。

後手の4四銀も中央に繰り出す意向ですが、▲4六歩とついて以下▲4五歩とされるとまた銀が下る形になります。

実戦的にはこれでも互角なのですが、後手から仕掛けるのが難しく自玉を固めるのも難しいので手待ちみたいになりそうです。

先手の振り飛車は自玉の整備など指したい手がありそうで、居飛車としてはあまり面白くありません。

今回はもう少し早い段階で居飛車が手を変えることができないか調べてみます。

具体的には△4四銀と△7三桂とする手を遅らせて、別の構想にします。

△4四銀を遅らせるのは、仕掛けが無理で▲4六歩~▲4五歩とされると銀を下がることになることです。

△7三桂を遅らせるのは、これも仕掛けが無理で手待ちになるためです。

▲5七銀上以下△5二金右▲5六銀△7二飛で、ソフトの評価値+8で互角。

この手順の△5二金右は自然な手ですが、▲5六銀に△7二飛が嗜好を凝らした手です。

次に△7五歩としても仕掛けが成立しているかどうかが不明ですが、いつでも△7五歩から動く形にします。

先手は中央が厚くなっても玉は堅くはないので一長一短です。

△7二飛に気になる手として▲6五銀右が最初に浮かんだのですが、銀交換をすれば割打ちの銀の▲6一銀が狙いです。

△7二飛以下▲6五銀右△4四銀▲6四銀△同歩▲6一銀△8二飛▲5二銀成△同金で、ソフトの評価値-100で互角。

この手順は▲6五銀右に△4四銀と繰り出す手で、後手は中央が手薄なので銀を繰り出します。

以下銀交換から▲6一銀の割打ちの銀ですが、△5二同金がどちらが得をしているかがぱっと見分かりにくい局面です。

金と銀の交換は先手が少し得をした感じですが、後手は持ち駒に銀が2枚あり先手の6六の銀はやや重たい形です。

また銀交換は先手の方が手数をかけているので、後手が手得をしているようです。

このあたりは微差の範囲ですが、ここからの方針が気になります。

△5二金以下▲4八金△6三金▲5九飛△8六歩▲同角△8五銀▲9五角△3三角で、ソフトの評価値-290で互角。

この手順の▲4八金に△6三金は全く浮かばなかったのですが、先手の5筋の歩の交換をさせない手のようです。

金を玉から遠ざけて3段目にするという発想は全くなかったのですが、このような形にとらわれないような感覚も力戦形には必要なようです。

▲5九飛と自陣に手をかけたら△8六歩~△8五銀と動くのが盲点です。

後手としては先手に捌かせないように抑えこむような感覚のようです。

真ん中の局面図の△7二飛に▲6五銀右を調べましたが、別の手で▲4八金はまた別の機会に調べてみます。

超速からの違う展開が参考になった1局でした。

少し手順を変えて別の展開にする

上図は、先後逆で先手矢倉に後手左美濃の相居飛車からの進展で▲8八角と引いた局面。ソフトの評価値+95で互角。

後手が△6五歩と突いた手に7七の角を▲8八角と引いてきました。

先手の▲8八角は次に▲6五歩と歩を取る狙いで、先手の角が7七の位置で▲6五歩とすると△同桂が角銀の両取りになります。

△同桂が両取りの形のときは角交換をしない形にするため、数手前に△4四歩と突いたつもりでした。

角交換ができる形だと△6五桂が両取りでも▲3三角成△同銀▲6六銀で、銀を逃げられてしまいます。

このあたりの数手はお互いにとって微妙な駒組みで、ちょっとした形に違いで手になるケースがあります。

対局中は▲8八角を見て△4五歩と伸ばすのが面白いかと思いましたが、ここからの数ては全く予想していませんでした。

実戦は△4五歩▲6五歩△8八角成▲同玉△3三角▲7七角で、ソフトの評価値+251で互角。

この△4五歩は角道を通す手で角も攻めに参加させるつもりだったのですが、このタイミングで▲6五歩とされる手は気がつきませんでした。

後手は△8八角成と角交換をして▲同玉と8八の地点に玉を出させて△3三角と遠くから角を打つ形です。

以下▲7七角と角には角で合わせたのですが、これで先手が少し指しやすくなったようです。

自分が勘違いしていたのは▲8八同玉に△3三角と遠くから角を打つ形は攻めている方が面白いという認識だったのですが、この場合は後手の駒組みが少し単純だったようです。

攻めている側が△8五桂とか△9五歩とか△7五歩を含みにして遠くから角を打つのは手が続きそうなのですが、本局の場合は△8五歩型で△8五桂と飛べる形ではありません。

攻めは6筋が中心なのですが、6六の地点は先手も角と金と銀の3枚が利いておりかなり堅いです。

6筋だけの攻めでは簡単ではありません。

▲7七角以下△同角成▲同桂△7五歩なら▲6六銀△8六歩▲同歩△7六歩▲同金△6五桂▲同桂△3九角▲3八飛△6六角成▲同銀△6五銀で、ソフトの評価値+278で互角。

この手順は後手が力づくで攻めるといった展開ですが、後手が攻めを継続できるかどうかという形です。

▲7七角以下△同角成▲同桂△4六歩なら▲6六角で、ソフトの評価値+1054で先手優勢。

この手順は4筋の歩を突き捨てて4七の地点に空間をあけて△4七角ですが、今度は▲6六角と先手が遠くから角を打つ手がありました。

後手は角でコビンを狙われる形が受けにくいようです。

そのような意味で角交換をしたら後手が少し無理気味でも動くような形になりそうで、かえって忙しくしたようです。

△4五歩では△6六歩がありました。

△6六歩▲同銀△4五歩で、ソフトの評価値+134で互角。

この手順は先に歩を取り込んで▲同銀とさせてから△4五歩と角道を開く手です。

ちょっと手順を変えることで角交換の形を先送りしたような感じで、後手は△6六歩と歩を取り込んだ形なので持ち駒に歩を入手したのが大きな違いです。

戦いを少し遅らせて相手の手を見ようという手です。

△4五歩に▲5七銀引なら△8八角成▲同玉△4六歩▲同歩△6六歩▲同銀△3九角▲3八飛△6六角成▲同金△同飛▲8四角で、ソフトの評価値+138で互角。

この手順は先手から角交換を挑んだ形で、後手も待つ手がないので動く展開でいい勝負のようです。

△4五歩に▲3七桂なら△4四角▲7五歩△6三金で、ソフトの評価値+155で互角。

このような戦いになると大駒の動きでなく小駒の小さな動きになるので、また違った展開になりそうです。

この後手の戦型は、組んでからの指し手がかなり難しいような印象です。

少し手順を変えて別の展開にするのが参考になった1局でした。

飛車先を軽くして捌きに備える

上図は、先後逆で先手角交換振り飛車からの進展で▲6五歩と歩を取った局面。ソフトの評価値-254で互角。

駒割りは角と銀の交換で後手が駒得ですが歩切れです。

対局中は後手が少し指しやすいかと思っていましたが、どのように7三の桂馬を活用しようかと考えていました。

△6五桂となれば歩切れが解消されて銀取りになるので、後手も少し模様がよくなります。

ただしすぐに△6五桂と跳ねるのは▲6六銀でかえって忙しいかと思い△7五歩で味付けをしましたが、これがよくなかったようです。

実戦は△7五歩だったのですが以下変化手順で▲6六銀で、ソフトの評価値+158で互角。

この手順の△7五歩は飛車の横利きが通って味がいいなと思っていましたが、この場合は▲6六銀がありました。

▲6六銀は絶好の手で、7七の銀が攻めに活用できると後手としても嫌な形です。

特に7三の桂馬が捌くことができずに、逆に責められる攻められるのが後手としてはまずいです。

攻め駒を責めるというパターンです。

▲6六銀に△7六歩なら▲7五銀打△9四飛▲7四歩で、ソフトの評価値+380で先手有利。

この手順は△7六歩は△7五歩からの継続手ですが、▲7五銀打が手厚い手です。

▲7五銀打で▲7五銀なら後手は飛車を逃げた後に△6五桂と逃げる手が生じます。

よって▲7五銀打と重たく銀を打って△9四飛に▲7四歩で先手が有利になったようです。

△7五歩と突いたことで7筋に戦いが起こった形で、△7四歩のままであればこのような展開にはなっておらずわざわざ自分から争点を作ってよくなかったです。

△7五歩では△8六歩がありました。

△8六歩▲同歩△6五桂▲6六銀△6四歩で、ソフトの評価値-213で互角。

この手順は△8六歩と先に8筋の歩を突き捨てる手で、▲同歩とさせることで将来7七の銀がいなくなると△8六飛が生じます。

昔は飛車の活用で比較的早く飛車先の歩を突き捨てるというのがあったのですが、最近はややタイミングをじらすというかむしろ突き捨てずに戦うというのも多い印象だったので、この手は見えていませんでした。

△8六歩に▲同銀は銀の活用からすれば取りにくい手で、以下△6五桂▲6六歩△6七歩▲7八金△5七角▲6五歩△4六角成で、ソフトの評価値-314で後手有利。

この手順は後手は桂馬を取られますが、代償として馬をつくる形になったので後手としては満足です。

一番まずいのは桂馬を目標に責められて取られるという形なので、5段目まで捌けて取られるのは桂馬の活用ができたということで許容範囲だと思っています。

よって▲8六同歩に△6五桂と跳ねて▲6六銀に△6四歩と桂馬を支える形です。

桂馬が5段目まで活用できて、将来△8六飛で飛車の活用も見込めます。

△6四歩以下▲5四歩△同歩▲同飛△8六飛▲6四飛△8九飛成▲6五銀△3六歩で、ソフトの評価値-263で互角。

この手順の▲5四歩はなかなか見えない手で、自分は全く浮かびませんでした。

先手の飛車を5筋から6筋に活用する手で、歩を合わせて飛車の位置を変えるというのが参考になります。

後手は数手前に8筋の歩を突き捨てた効果で△8六飛~△8九飛成が実現します。

ただし先手も▲6五飛と桂馬を取っていつでも▲3四桂の筋があるので、いい勝負のようです。

飛車先を軽くして捌きに備えるのが参考になった1局でした。

単調な攻めの形にしない

上図は、先後逆で先手矢倉に後手左美濃の相居飛車からの進展で▲9六歩と突いた局面。ソフトの評価値-4で互角。

後手番で左美濃の急戦模様はよく指すのですが、あまりうまくいったイメージがありません。

玉を最小限に囲ってからはどんどん攻めるという展開をイメージしているのですが、相手の方の受けが強いと簡単にはつぶれません。

この戦形を選択すると気持ちの中でどんどん攻めないといけないという変なプレッシャーがあって、手待ちをすることができません。

手待ちをしても効果が不明なのと、その間に相手にいい陣形で構えられる可能性もあるので少し無理気味に動くのですが、一旦攻めに入った駒を下がらずに手を繋げる必要があるので神経を使います。

相手の方が先手で矢倉に組んだ時の後手の作戦ががやや単調な感じがします。

実戦は▲9六歩以下△6二飛▲6八銀上△7三桂▲7九玉で以下変化手順で△6五歩▲同歩△9五歩▲2二角成△同玉▲9五歩△6五桂▲6六銀△3九角▲3八飛△6六角成▲同金△5七銀▲3九角で、ソフトの評価値+323で先手有利。

実戦の△6二飛は右四間飛車にする手で部分的にはありそうな形です。

6筋に駒を集めて△6五歩狙いですが、6六の地点は先手も角金銀の3枚が守っているのでかなり堅いです。

変化手順の△6五歩以下は後手から動く展開で、少し無理気味なところはありますが角と銀の交換から△5七銀と打ちました。

以下▲3九角とあまり見ない受け方ですが、局面が落ち着くと先手の方が指しやすくなります。

途中の変化では角交換をどちらがするかなどによって局面が変わってきますが、一旦攻めると手を戻すというのが難しいのがこの戦形の特徴です。

先手の攻めは飛車と角と桂馬で、銀があまり使えていないのでやや厚みのある攻めができていないようです。

△6二飛では△6三金がありました。

△6三金▲6八銀上△7三桂▲3六歩△6五歩▲同歩△7五歩で、ソフトの評価値+77で互角。

この手順の△6三金ですが、守りの金を攻めに使う形です。

△6三金型にすることで攻めに厚みが出る形です。

自分は左美濃や腰掛銀などでも金を右側の3段目に使うというのがなかなか浮かばないようで、金は守りにおいておきたいというのがあります。

そのため厚みのある攻めができないということですが、すべてを自分の理想通りに進めるというのは難しいようです。

たまたま最近10年位前の棋譜並べをしたのですが、後手番で左美濃からの急戦形で△6三金型に組んでいるのが2局ありました。

やはり厚みのない攻めでは難しいと思っているのかもしれません。

変化手順は後手が△6三金△7三桂△8二飛型から△6五歩と動きました。

後手の飛車は8筋に置いた方が将来△8六歩のような攻めがあるので、6筋より価値が高いようです。

また△6三金型なので後手の桂頭の補強になってます。

後手は△8二飛型なので△6五歩~△7五歩と定番の攻め方です。

この攻め方は角換わり腰掛銀などでもよく見られます。

△7五歩の局面だとつい右側だけ見がちなのですが、後手の左美濃は守り駒が金駒2枚になるので、逆に反撃を食らうというのも意識する必要があります。

△7五歩以下▲3五歩△7六歩▲2二角成△同玉▲3四歩△8六歩▲同歩△4四角で、ソフトの評価値+146で互角。

この手順の▲3五歩ですが、ここに手が入ると後手も嫌な形になります。

そのため数手前に先に▲3六歩と突いて▲7九玉を保留したようです。

△3五同歩では3四の地点に空間があくので指しにくい手です。

よって後手は△7六歩から動きますが、角交換をして△8六歩~△4四角で後手玉のコビンをケアしながら攻め手を探すようです。

将棋は互角のようですが、あまり単調な攻めの形にしないというのが大事なようです。

単調な攻めの形にしないのが参考になった1局でした。