全然だめと思った局面が互角だった

上図は、相居飛車で後手雁木からの進展で△5二金とした局面。ソフトの評価値-155で互角。

先手が▲7二銀と打った手に6一の金が△5二金と逃げた形です。

駒割りは飛車と銀の交換で先手が駒損で、2九の桂馬や3五の銀が取られそうな形なのでさらに駒損が大きくなりそうです。

対局中は序盤から作戦失敗で。全く手がでなくなってどうしようもないなと思っていましたが、局後に検討するとこの局面が互角だったのは驚きました。

角と銀だけで何か手があるのかと思いましたが、意外な手があったようです。

なお実戦は△5二金以下▲7一銀不成△8四飛▲7二歩成△3五飛成で、ソフトの評価値-1288で後手優勢。

この手順は先手はと金ができましたが、後手も3五の銀を取って飛車得なので後手優勢のようです。

先手は駒損に上に7一の銀と7二のと金が少し重たい形では苦しいです。

▲7一銀不成では▲8一銀成がありました。

▲8一銀成△同飛▲7二歩成△8三飛▲7五桂で、ソフトの評価値-265で互角。

この▲8一銀成は銀と桂馬の交換でさらに先手は駒損になります。

△8一同飛に▲7二歩成とと金ができてそれが飛車取りになるのが継続手で、△8三飛に▲7五桂がありました。

これは後手の飛車と玉の位置をよく見ると王手飛車がかかりやすい局面のようです。

自分は▲8一銀成も全く浮かばなかったので、初手が違うと▲7五桂にたどり着けません。

▲7五桂に△8四飛は▲7三角がありますので△9三飛とします。

▲7五桂以下△9三飛▲8四角△4二玉▲6二とで、ソフトの評価値-363で後手有利。

この手順は△9三飛に▲8四角と準王手飛車をかけて△4二玉に▲6二とでと金を活用します。

7三にいた歩がと金になって金取りになるのは駒の働きからすると理想的です。

形勢は後手有利なようですが、先手は飛車と金が取れそうな形で少し駒損を回復できそうなのでまだこれからです。

▲6二とに△同金なら▲同角成△3五飛成▲5三金△3一玉▲4三金△同金▲6一馬△4二金打▲8三桂成△5二銀で、ソフトの評価値-503で後手有利。

この手順は△6二同金なら▲同角成で金を補充します。

直接的に飛車は取れませんでしたが、▲5三金~▲6一馬~▲8三桂成で飛車を取る手順は盤面全体を見ないと見えないです。

▲6二とに△3五飛成なら▲9三角成△同香▲7二飛△3四銀▲5二と△3三玉▲4二金△同金▲同と△2四玉▲3二と△3九龍▲2二と△2九龍で、ソフトの評価値+304で先手有利。

この手順は浮かびにくい手が多く、▲9三角成~▲7二飛としてすぐに▲5二とで金を取らないことです。

▲7二飛と攻め駒を増やしてから▲5二とを狙う方が攻めに厚みがでるようです。

後手の△3四銀~△3三玉~△2四玉も浮かびにくく、この間に先手にぼろぼろと駒を取られるようですが、△2九龍の時点で駒の損得はないので読みが入ってないと指せないです。

▲6二とに△4五歩なら▲9三角成△同香▲7二飛△6一銀▲同と△6六角▲7七歩△5七角打で、ソフトの評価値-1227で後手優勢。

この手順も浮かびにくく、飛車を角の交換から▲7二飛に△6一銀と捨て駒をする手です。

△6一銀をしないと先手から▲5二と△同銀▲6三桂成という手があります。

▲6一銀▲同との形にするとと金の働きが悪くなり、▲5二との形でなくなるのでこの瞬間が甘くなります。

△6一銀▲同とで△6六角とするのが盲点で、▲7七歩は悪手のようですが△5七角打が激痛で後手優勢のようです。

△5七角打に▲同金なら△6九飛成▲同玉△5七角成です。

△5七角打に▲7八玉なら△3五角成▲6三桂成△6九飛成▲同玉△5七銀です。

これらの展開を見ても最初の局面図からの変化は多かったので、決してあきらめるような形勢ではなかったようです。

全然だめと思った局面が互角だったのが参考になった1局でした。