飛車先を軽くして捌きに備える


上図は、先後逆で先手角交換振り飛車からの進展で▲6五歩と歩を取った局面。ソフトの評価値-254で互角。

駒割りは角と銀の交換で後手が駒得ですが歩切れです。

対局中は後手が少し指しやすいかと思っていましたが、どのように7三の桂馬を活用しようかと考えていました。

△6五桂となれば歩切れが解消されて銀取りになるので、後手も少し模様がよくなります。

ただしすぐに△6五桂と跳ねるのは▲6六銀でかえって忙しいかと思い△7五歩で味付けをしましたが、これがよくなかったようです。

実戦は△7五歩だったのですが以下変化手順で▲6六銀で、ソフトの評価値+158で互角。

この手順の△7五歩は飛車の横利きが通って味がいいなと思っていましたが、この場合は▲6六銀がありました。

▲6六銀は絶好の手で、7七の銀が攻めに活用できると後手としても嫌な形です。

特に7三の桂馬が捌くことができずに、逆に責められる攻められるのが後手としてはまずいです。

攻め駒を責めるというパターンです。

▲6六銀に△7六歩なら▲7五銀打△9四飛▲7四歩で、ソフトの評価値+380で先手有利。

この手順は△7六歩は△7五歩からの継続手ですが、▲7五銀打が手厚い手です。

▲7五銀打で▲7五銀なら後手は飛車を逃げた後に△6五桂と逃げる手が生じます。

よって▲7五銀打と重たく銀を打って△9四飛に▲7四歩で先手が有利になったようです。

△7五歩と突いたことで7筋に戦いが起こった形で、△7四歩のままであればこのような展開にはなっておらずわざわざ自分から争点を作ってよくなかったです。

△7五歩では△8六歩がありました。

△8六歩▲同歩△6五桂▲6六銀△6四歩で、ソフトの評価値-213で互角。

この手順は△8六歩と先に8筋の歩を突き捨てる手で、▲同歩とさせることで将来7七の銀がいなくなると△8六飛が生じます。

昔は飛車の活用で比較的早く飛車先の歩を突き捨てるというのがあったのですが、最近はややタイミングをじらすというかむしろ突き捨てずに戦うというのも多い印象だったので、この手は見えていませんでした。

△8六歩に▲同銀は銀の活用からすれば取りにくい手で、以下△6五桂▲6六歩△6七歩▲7八金△5七角▲6五歩△4六角成で、ソフトの評価値-314で後手有利。

この手順は後手は桂馬を取られますが、代償として馬をつくる形になったので後手としては満足です。

一番まずいのは桂馬を目標に責められて取られるという形なので、5段目まで捌けて取られるのは桂馬の活用ができたということで許容範囲だと思っています。

よって▲8六同歩に△6五桂と跳ねて▲6六銀に△6四歩と桂馬を支える形です。

桂馬が5段目まで活用できて、将来△8六飛で飛車の活用も見込めます。

△6四歩以下▲5四歩△同歩▲同飛△8六飛▲6四飛△8九飛成▲6五銀△3六歩で、ソフトの評価値-263で互角。

この手順の▲5四歩はなかなか見えない手で、自分は全く浮かびませんでした。

先手の飛車を5筋から6筋に活用する手で、歩を合わせて飛車の位置を変えるというのが参考になります。

後手は数手前に8筋の歩を突き捨てた効果で△8六飛~△8九飛成が実現します。

ただし先手も▲6五飛と桂馬を取っていつでも▲3四桂の筋があるので、いい勝負のようです。

飛車先を軽くして捌きに備えるのが参考になった1局でした。