少し手順を変えて別の展開にする

上図は、先後逆で先手矢倉に後手左美濃の相居飛車からの進展で▲8八角と引いた局面。ソフトの評価値+95で互角。

後手が△6五歩と突いた手に7七の角を▲8八角と引いてきました。

先手の▲8八角は次に▲6五歩と歩を取る狙いで、先手の角が7七の位置で▲6五歩とすると△同桂が角銀の両取りになります。

△同桂が両取りの形のときは角交換をしない形にするため、数手前に△4四歩と突いたつもりでした。

角交換ができる形だと△6五桂が両取りでも▲3三角成△同銀▲6六銀で、銀を逃げられてしまいます。

このあたりの数手はお互いにとって微妙な駒組みで、ちょっとした形に違いで手になるケースがあります。

対局中は▲8八角を見て△4五歩と伸ばすのが面白いかと思いましたが、ここからの数ては全く予想していませんでした。

実戦は△4五歩▲6五歩△8八角成▲同玉△3三角▲7七角で、ソフトの評価値+251で互角。

この△4五歩は角道を通す手で角も攻めに参加させるつもりだったのですが、このタイミングで▲6五歩とされる手は気がつきませんでした。

後手は△8八角成と角交換をして▲同玉と8八の地点に玉を出させて△3三角と遠くから角を打つ形です。

以下▲7七角と角には角で合わせたのですが、これで先手が少し指しやすくなったようです。

自分が勘違いしていたのは▲8八同玉に△3三角と遠くから角を打つ形は攻めている方が面白いという認識だったのですが、この場合は後手の駒組みが少し単純だったようです。

攻めている側が△8五桂とか△9五歩とか△7五歩を含みにして遠くから角を打つのは手が続きそうなのですが、本局の場合は△8五歩型で△8五桂と飛べる形ではありません。

攻めは6筋が中心なのですが、6六の地点は先手も角と金と銀の3枚が利いておりかなり堅いです。

6筋だけの攻めでは簡単ではありません。

▲7七角以下△同角成▲同桂△7五歩なら▲6六銀△8六歩▲同歩△7六歩▲同金△6五桂▲同桂△3九角▲3八飛△6六角成▲同銀△6五銀で、ソフトの評価値+278で互角。

この手順は後手が力づくで攻めるといった展開ですが、後手が攻めを継続できるかどうかという形です。

▲7七角以下△同角成▲同桂△4六歩なら▲6六角で、ソフトの評価値+1054で先手優勢。

この手順は4筋の歩を突き捨てて4七の地点に空間をあけて△4七角ですが、今度は▲6六角と先手が遠くから角を打つ手がありました。

後手は角でコビンを狙われる形が受けにくいようです。

そのような意味で角交換をしたら後手が少し無理気味でも動くような形になりそうで、かえって忙しくしたようです。

△4五歩では△6六歩がありました。

△6六歩▲同銀△4五歩で、ソフトの評価値+134で互角。

この手順は先に歩を取り込んで▲同銀とさせてから△4五歩と角道を開く手です。

ちょっと手順を変えることで角交換の形を先送りしたような感じで、後手は△6六歩と歩を取り込んだ形なので持ち駒に歩を入手したのが大きな違いです。

戦いを少し遅らせて相手の手を見ようという手です。

△4五歩に▲5七銀引なら△8八角成▲同玉△4六歩▲同歩△6六歩▲同銀△3九角▲3八飛△6六角成▲同金△同飛▲8四角で、ソフトの評価値+138で互角。

この手順は先手から角交換を挑んだ形で、後手も待つ手がないので動く展開でいい勝負のようです。

△4五歩に▲3七桂なら△4四角▲7五歩△6三金で、ソフトの評価値+155で互角。

このような戦いになると大駒の動きでなく小駒の小さな動きになるので、また違った展開になりそうです。

この後手の戦型は、組んでからの指し手がかなり難しいような印象です。

少し手順を変えて別の展開にするのが参考になった1局でした。